未更新の間も繰り返しご訪問頂いた皆々々様方も---あああああありがとうございまっす<(_ _)>
コロナがこ-んなに加速する超々寸前に長期入院したので隔離でストレス溜まる方々の心中も十分お察しするが、その話はbreakにでもしよう(*^^*)
3杯目のお茶を勧められながら物憂える口元を引き締めた男は、感謝を告げて流した視線を釘付けられていた。
華やかに軽やかに退屈な喧騒の中で壁際にひっそり立つ女。
あちらも何気なく向けた視線であったろう。
バツリと眼前で火花でも散った様にぶつかりあった視線は、やがて女の小さな笑みによって終止符を打たれたが、賓客にささやかな無礼を告げた男は背に掛かる声々を無視したのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★
────幸せはこの手の中にある。
そう言える人間は、きっと可も不可もなくごくごく普通に与えられるものを当たり前に受け留め欲しいものを欲しいと言って夥しさに埋ずもれる退屈を拭うため冒険に出掛け帰り着いた家で安息を得る。
自の生い立ちをこれっぽっちも恥じるつもりはないが、少なくとも十分で無いものを必死に拾い集め搔き集め零れ落ちぬ様に抱きしめるのは、幸せが余所にあると思っているからかもしれない。
「ブルーバード・・・ね」
何気なく手に取った絵本を開いて閉じたソヨンは借用籠に放り込んで立ち上がった。
お洒落で清潔なレイアウトの中にあって並べられた本の背表紙はどれもこれも色褪せ、たまに挿まれた新刊本が妙に光って見える。
それらを手に取ってパラパラ捲っては戻し歩を進めていた。
世の中全くもって収まりが悪いというか「それで明日は・・・」なんてそこそこお気軽に言えてた日々と比べ継々戦々恐々(-_-;)────いつまで続く────いつ終わる────────
どうなろうが「今出来ること頑張ろ」ということでまずは、サブキャラメインの番外編をお送りします。
引き続きお付き合いいただければ幸いです(≧▽≦)
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
(手に入れたい────)
(手に入────らない────)
(────諦め────ろ)
沸き立つ感情を呑み込んで打ち消す。
打ち消しては支配────される。
(手に入れたい────)
(手に入────らない────)
(────諦め────ろ)
沸き立つ感情を呑み込んで打ち消す。
打ち消しては支配────される。
3杯目のお茶を勧められながら物憂える口元を引き締めた男は、感謝を告げて流した視線を釘付けられていた。
華やかに軽やかに退屈な喧騒の中で壁際にひっそり立つ女。
あちらも何気なく向けた視線であったろう。
バツリと眼前で火花でも散った様にぶつかりあった視線は、やがて女の小さな笑みによって終止符を打たれたが、賓客にささやかな無礼を告げた男は背に掛かる声々を無視したのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★
────幸せはこの手の中にある。
そう言える人間は、きっと可も不可もなくごくごく普通に与えられるものを当たり前に受け留め欲しいものを欲しいと言って夥しさに埋ずもれる退屈を拭うため冒険に出掛け帰り着いた家で安息を得る。
自の生い立ちをこれっぽっちも恥じるつもりはないが、少なくとも十分で無いものを必死に拾い集め搔き集め零れ落ちぬ様に抱きしめるのは、幸せが余所にあると思っているからかもしれない。
「ブルーバード・・・ね」
何気なく手に取った絵本を開いて閉じたソヨンは借用籠に放り込んで立ち上がった。
お洒落で清潔なレイアウトの中にあって並べられた本の背表紙はどれもこれも色褪せ、たまに挿まれた新刊本が妙に光って見える。
それらを手に取ってパラパラ捲っては戻し歩を進めていた。
まだ日も高い昼日中。
平日の今日も本来なら学校へ行って然るべき時間帯にも関わらず私服姿でウロウロしていられるのは、偏にあの女のお陰と同級生の顔を思い浮かべてほくそ笑んだ。
「ったく・・・留学くらい親に頼んで行けってのよね!孤児にこそ愛の手を!」
オーバーアクションながら潜めた声で周りを気にしてもいるものの独り言も止まらない。
「なーんて・・・それが出来る人ならチート(カンニング)なんてしっない・・・か、二番手なのは私のせいじゃないってーの」
腰ほどに居並ぶ天板に触れながらゆったり歩いていたソヨンは、目当ての壁へ角を曲がった。
ずらりと見渡すほどに見上げるほどに縦横に並んだ本を前に頬が緩む。
「さってさて・・・先週は、どこまで読んだっけかなぁ・・・」
専門書と書かれたプレートを潜り抜けたソヨンは、荷物をテーブルに置いて指先を慣らし嬉々として一冊抜いた。
「知識は邪魔にならないけど・・・経験に勝るものも無しっ・・・てね」
やっぱり行きたかったなと地図を拡げて溜息を吐いていた。
平日の今日も本来なら学校へ行って然るべき時間帯にも関わらず私服姿でウロウロしていられるのは、偏にあの女のお陰と同級生の顔を思い浮かべてほくそ笑んだ。
「ったく・・・留学くらい親に頼んで行けってのよね!孤児にこそ愛の手を!」
オーバーアクションながら潜めた声で周りを気にしてもいるものの独り言も止まらない。
「なーんて・・・それが出来る人ならチート(カンニング)なんてしっない・・・か、二番手なのは私のせいじゃないってーの」
腰ほどに居並ぶ天板に触れながらゆったり歩いていたソヨンは、目当ての壁へ角を曲がった。
ずらりと見渡すほどに見上げるほどに縦横に並んだ本を前に頬が緩む。
「さってさて・・・先週は、どこまで読んだっけかなぁ・・・」
専門書と書かれたプレートを潜り抜けたソヨンは、荷物をテーブルに置いて指先を慣らし嬉々として一冊抜いた。
「知識は邪魔にならないけど・・・経験に勝るものも無しっ・・・てね」
やっぱり行きたかったなと地図を拡げて溜息を吐いていた。
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