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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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天使の舞う昼~スターシップ!?番外編

スターシップのお話の番外^^;.......
こちらが先だったけど纏まらなかったのをやっとまとめましたの(;^ω^)
初出との違いを楽しんで頂ければ嬉しo(^▽^)o

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

それは、クリスマスの前日。
小売店が立ち並ぶ一角でウィンドウにへばりついてかれこれ数十分。
『ふむ・・・』
じーっとガラスを見つめていたリンは、手の中を見ようとして掛けられた声に飛び上がっていた。
『あ、ああ、ごめん、脅かしたかな・・・そんなつもりじゃ・・・』
笑いを浮かべたエプロン姿の男性が、頭を掻いてぎょっとしているリンを見下ろしている。
『なぁ、少年、何か気になるものでもあるのか・・・それに・・・・・・ひとりか!?』
辺りを見回す男性の呟きを聞き逃さなかったリンは、気を取り直して笑った。
『オンマと買い物の途中なの!ね、それよりアジョシ!これさぁ・・・』
リンに腕を引っ張られ、指を差されたガラスの向こうを見た男性は、頷いている。
『ああ、それは、凄い物だぞー、本物だ!こんな場所にあると知っている人もいないけどな』
『何でもっと上に飾らないのー!?大人には見えないでしょう』
『え、あぁぅーん、置いてるだけで良いというか・・・自己満足というか・・・でも、見つけて貰えると嬉しいというか・・・』
しどろもどろになった男性を見上げたリンは、またウィンドウにへばりついた。
『あれ、買えるんだよね・・・値段もすっごくちっちゃいけど・・・付いてるよね!』
『ああ、売りものではあるぞ・・・売れなくても良いけどな・・・・・・欲しいのか!?』
にこにこ嬉しそうに見ているリンを男性も笑って見つめ、しゃがみ込んでいる。
『うん!あれってサンタクロースが入ってるよね・・・最初の限定品だからもうどこにも無いってアッパが言ってたんだけど・・・』
『小さいのにA.N.Jellを知ってるのか!?』
『うん!一番好きっ!でもさ、アジョシ、なんであるの!?偽物なの!?』
『違うっ、本物だって言ってるだろう・・・なんであるかというと・・・』
言いづらそうな困り顔に首を傾げたリンは、ガバッと男性の膝に手を乗せ揺さぶった。
『なんでー、なんであるのー!限定品なのにー』
大きな声で駄々をこねるリンに通りすがる人達が足を止め、ぎょっとした男性は、唇に指を充てている。
『げっ、限定品だけど・・・お願いされた分を売っただけで・・・』
男性の唇に真っ直ぐ立てられた一本指を見たリンは、頷いて耳に口を寄せた。
『アジョシが売ったの!?』
『注文された数だけをな、売った・・・けどなぁ、試作品を10個ほど余計に作ってたんだ・・・』
『アジョシが作ったの!?』
『ああ、だが、限定品という約束だから勝手に売る訳にもいかなくてずっと持っていたんだけど・・・』
『なんで今、売ってるの!?』
『あ、はははは、もう、良いなって思ったんだよ・・・A.N.Jellは、今も人気があるけど・・・あれは、もう10年以上も前のやつで、見た目じゃA.N.Jellのものだって判らないからな・・・』
『人気者のグッズは、高くなるんだってアッパが言ってたよー』
『だから、ささやかな抵抗をしているんだ・・・上に飾って置いたらファンの子等に見つかって大変だろうな』
片目を閉じて笑った男性にリンは、首を傾げている。
『あのな、ぼうず!好きって言っても色々種類があるんだ・・・宝物みたいに思う奴もいれば、一時気になっただけって奴もいる・・・どっちも好きに違いはないけど、どうせなら宝物みたいに好きな奴に買って欲しいんだ』
胸に手をあてしんみり話す男性をリンはじっと見ていた。
『・・・・・・・アジョシーの気持ちなのー!?』
『そう・・・勝手な想い込みだけど・・・あれはね、僕を初めて世に出してくれた思い出の品でもあるんだ』
『宝物みたいにする人ってどうやったら解るのー!?』
きょとんとしているリンの頭を撫でた男性は、暫く見つめて立ち上がっている。
『目を見れば判るよ・・・どれだけ好きかがね・・・君は、合格だよ・・・おいで、あれを売ってあげる』
出てきたガラス戸を押した男性は、店の中に手招きをしたがリンは、止まっていた。
『どうしたの!?』
『ううん、あのね、欲しいんだけど・・・僕、お菓子を買う分のお金しか持ってないの・・・』
握っていた手を開いたリンは、小銭を見せている。
『これじゃ足りないでしょう・・・だからね』
『リーン!どこですかー!?』
リンを呼ぶミニョが、慌てた様子で転びそうに走って来た。
『あ、あぁ、良かっ・・・見つけましたっ』
『オンマっ』
『アッパに見つかってしまったのですぅ・・・お仕事早く終わったのですってー』
泣きそうなミニョに驚いたリンは、遠くを見て、後ろに立ちはだかり両手を広げた。
『アッパ!オンマを怒っちゃダメ―』
『こんな場所で怒るかっ・・・大体、お前が連れて来たんだろう・・・』
紙袋を両手にしたテギョンは、呆れた顔でサングラス越しにリンを見下ろした。
『だって、アッパ、クリスマスなのにお仕事で帰らないって言ったもーん』
『撮影が終われば飯に連れて行くと言っただろう・・・ほぼ時間通りじゃないか・・・』
ミニョに袋を渡したテギョンは、リンに腕を伸ばしている。
『オンマとクリスマスの買い物デートするからアッパはいらないんだもーん』
『ほー、ならプレゼントもいらないんだな』
抱き上げられたリンは、剥れてテギョンの頬に触れたが、ニヤリと返された。
『えっ、う・・・それは嫌だ・・・』
リンの困り顔に更に頬を釣り上げたテギョンは、きょとんとしている男性に視線を移している。
『あっのー・・・』
『あっ、そうだ!ね、アッパあれ欲しいの!ね、アジョシ!全部頂戴!』
指差したリンに促されテギョンもミニョもウィンドウを覗き込み、顔を見合わせた。
『全・・・部・・・!?』
『さっき、10個あるって言ったよね・・・えっとだから・・・』
小さな指を折って数を数え始めたリンは、一本だけ残った指を見ている。
『アジョシの分を入れて9個なの』
『スターシップじゃないか・・・』
『A.N.Jellの初期の限定品ですよね・・・なんでこんな処に・・・』
『アジョシが作ったんだってー、ね、アッパ、あれ、もう無いって言ってたでしょう!?』
『本物か!?』
『本物なのー、僕、アッパのもの間違えないもん!』
『えっ!?』
サングラスを外したテギョンを見ていた男性がポカンと口を開けた。
『ファン・テギョンssi・・・』
『君が作ったのか!?という事は、俺と昔会ってるよな』
『あ・・・はいっ・・・デッサンの為に数度・・・』
『・・・当時の値段より安いようだが・・・』
目聡く値札を見たテギョンに男性はハッとし、ミニョはテギョンの袖を引っ張っている。
『えっ、あっ、それは』
『アジョシの気持ちだから良いのー、僕が後でお話してあげるー』
にこにこ笑っているリンに促され立ち尽くしていた男性と一緒にテギョンとミニョも店に入った。
『わっ、凄い・・・宇宙船みたい・・・』
『結構有名な造形師だぞ・・・こんな場所に店を出していたのか・・・』
壁に書かれた絵と人形と工房も兼ねたアトリエの雰囲気にミニョが興奮している。
『あの後、仕事もちょっとずつ増えましたからね・・・お蔭で最近店を持つことが出来たんです』
『そうなのか・・・』
接客用の小さなベンチに座ったテギョンは、リンを膝に抱いた。
『A.N.Jellの人形を作ったのは、今思えば僕にとってのターニングポイントだったんですよ・・・学生の田舎育ちの僕にあんな仕事が来るなんて思ってもいなかったから・・・彼に感謝しています』
『あいつは、知っているのか!?』
『僕がソウルにいる事も知らないですよ・・・コンテストに落ちて、慰めてくれたのにそれきりです』
お茶を運んできた男性は、踵を返し店の奥の扉を開けている。
『俺のガキが余計な事を言ったか!?』
『いいえ、宇宙船を見ていただけです・・・でも、ファン・テギョンssiのお子さんならそれをA.N.Jellの限定品と知っていても当然かな・・・サンタクロースの事まで知っていて少し驚きましたけど・・・』
お茶と一緒に出てきたクッキーに目を輝かせたリンとミニョは、にこにこ手を伸ばし、テギョンに睨まれた。
『俺のグッズを集めるのが好きなんだ』
テギョンに頭を撫でられたリンはきょとんと首を傾げミニョを見た。
『本当に全部お求めになるんですか!?』
奥から袋に詰められた箱を持ってきた男性は、テギョンに訊ねている。
『こいつが欲しいらしいからな・・・無いと言っていたものがあったのなら・・・まして、作った本人が持っていた物なら紛れもない本物だから・・・全部貰う』
『じゃぁ、お代は結構です』
新品の様に真新しい箱をひとつ手渡されたリンは、瞳を輝かせて早速開き始めた。
『あっ、それ』
『売っているんだろう・・・金は払う』
財布を取り出そうとしたテギョンの手が押し止められている。
『お金はいりません・・・ウィンドゥに飾っているのは、僕なりの理由があるんです・・・でも、そうですね、折角のクリスマスだしお願いを聞いて貰おうかな・・・』
含みを持たせ多くを語らずまた奥へ入って行った男性と会話をするテギョンをミニョは不思議そうに見ていた。
『アッパのサンタクロースだぁ』
宇宙船に乗った3人組のA.N.Jellの人形を取り出したリンは、ミニョに見せている。
『ユソンヒョンとジュノヒョンのクリスマスプレゼントこれにするー』
『良いですよ!アッパも買ってくれる気持ちがあるみたいだし』
『やったー』
『誰がサンタクロースになっているか判らないという楽しみを付けた限定品だったんだよな・・・宇宙船は今もジェルミの部屋に飾ってあっただろう!?』
『でも、人形がなかったんだもん!どこにやったか判んないってジェルミが言ってた』
『探させろ』
『でも、完璧なの見つけたもーん』
箱に戻したリンは、大事そうに胸に抱え、男性が持って来た平らな箱を見た。
『それなーにー!?』
『お金は要りませんからこれを彼に渡してください・・・頼まれていたけど・・・渡せなかったものです』
長方形の箱から額縁に入った絵を取り出した男性は、テギョンに見せている。
『それは・・・』
『わっ、この人形の絵だ!』
『デッサンに色を付ける約束をしていたんです・・・時間がかかりましたが・・・』
『判った・・・渡しておく・・・』
『ありがとうございます』
頭を下げた男性を見ていたリンがテギョンの袖を引っ張った。
『ね、アッパお金払わないの!?』
『いや、金は払う・・・言っただろう!俺のグッズはどれも高いんだ!お前の菓子代じゃ無理だ』
立ち上がったテギョンは、リンとミニョを促し、男性の前に紙幣を差し出している。
『金はとってくれ・・・あいつもその方が喜ぶ』
『なら、あの子が持っているお菓子代だけ頂きます・・・見つけてくれたのはあの子ですから・・・』
『解った』
差し出した紙幣の一部を返されたテギョンは、リンを抱いてミニョと店を出た。
『ね、オッパのお知合いですか!?』
ずっと黙っていたミニョは、うずうずした顔でテギョンに腕を絡ませている。
『俺じゃない・・・カン・シヌの幼馴染だ・・・あいつ昔から面倒見だけは、良いだろう』
『ええ、私も沢山お世話になっています』
『僕もー』
テギョンの進む方向を阻むミニョは、腕を引いて人通りの少ない路地に入った。
『俺は、そこが気に入らないんだけどな・・・』
ミニョに引っ張られむっとしたテギョンは、目の前に現れた車に驚いている。
『でも一番愛しているのは、オッパですよ』
『僕もー、僕はー!?』
駐車された車に辿り着き、袋を置いて表情を崩したミニョは、覗き込んできたリンに腕を伸ばした。
『リンは・・・・・・格別です』
『おいっ!』
リンに頬を寄せるミニョを車に促したテギョンは、運転席に乗り込んでいる。
『やったー、アッパが一番になったー、僕が特別なのー』
『違うだろう!格別だっ!特別じゃないっ』
『どっちも同じですよー』
いつもの冗談交じりの会話が車内で繰り広げられた。
『ね、アッパ、シヌヒョンに僕が持って行っても良い!?』
『ああ、好きにしろ』
とあるクリスマス、一足早いディナーに向かうテギョンとミニョとリンだった。



★★★★★☆☆☆★★★★★



後日、見つけたA.N.Jellの限定グッズと絵を抱えたリンは、事務所でシヌにそれを渡し、男性との思い出話を聞いていた。
『小学生の頃かな・・・クリスマスに約束をした・・・俺は小さい頃からミュージシャンになりたくて、あいつは、美術だけは、とても上手な学校ではいつも賞を貰う程の奴で、俺は、あいつの絵がとても好きだった・・・・・・だから俺が歌を作ってアルバムを出せる様になったらそのジャケットを描いてほしいと約束をした事があったんだ・・・けど、あいつは、それを出来ないと思っていたんだよ・・・俺はそれが許せなくて・・・折角好い絵が描けるのに俺が考えている程にあいつには気持ちが無かった事に怒りを覚え・・・身勝手な話だけど・・・あいつに好きの種類について聞かされただろう!?』
リンは、頷いている。
『好きには種類があって、宝ものみたいだったり、少しの間だけだったり、俺の好きは一時だって、あいつは言ったんだ・・・いつか、あいつの絵に飽きる日が来るって、俺は、そんな事は無いと言ったけど、実際好きなものって一つじゃないからな』
首を傾げたリンの頭を笑ったシヌが撫でた。
『ふ、リンには、まだまだ難しいな』
『アジョシは、見えない場所にスターシップを飾ってたんだよ、アッパに理由があるって言ってたの』
『あいつが隠していたものを俺が、引っ張り出したんだ・・・この絵はね・・・俺が故郷に帰省した時にあいつの部屋で見つけた・・・デビューして間もない頃で、応援してくれてる事をとても嬉しく思ったよ・・・お前凄いって言われて、この絵を貰って帰ってきた・・・毎日眺めてこの絵みたいに宇宙に向けて飛び立つような大物になってやろうと思って・・・社長が、デザイナーを捜してた時、俺は、立体的になったこれを見たいと思っていたからダメ元で聞いてみた「こういうのは作れないのか」ってねそしたらこの絵の宇宙船を気に入ってくれて・・・はっきりいって俺達はオマケだぞ!社長は、この宇宙船を作りたかったんだから』
A.N.Jellがオマケなのはシヌにとってもじゃないのかと思いながらそれを噯にも出さず懐かしい面映ゆそうな思い出話を嬉しそうに聞いていたリンは、今度一緒にその店に行こうとシヌと約束をしていたのだった。