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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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pinch!pinch!pinch!?

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

”ピンチ”=危機的状況って普通に日本語として使っておりますが(;^ω^)
このピンチって日本語(和製英語)!?英語として通じる!?とふと疑問に.......
洗濯ばさみを表す英語であることはご存知でしょうが(*´з`)
当時交差点の連投遮るのを回避していた季節外れなイベント物ですが、楽しんで頂けます様に(^_-)-☆
(2019初出)





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とある年のホワイトデーの午後。
A.N.entertainment事務所前には、既に大勢の人だかりがあって、誰待ちなのかとその手に手に携えられた応援グッズを見れば一目瞭然ないつもの光景。
オーバーオールに身を包み、その間を縫う様に進む少年は、帽子も目深な俯き加減に両手をあげ細めた体で辿り着いた先頭でグッタリ背を丸め小さな小さな舌打ちをしていた。
「おはようございます!お届け物です!」
エントランスへ向かう自動ドア前に立つ警備員に伸ばした背筋で挨拶をして、セオリーならこの場の応対は、裏へ回ってくださいと言われるべきだが、見つめあった顔に一瞬の戸惑いも微笑みに変えられた少年は、ふたつの籠を差し出した。
「お早いですね」
「そ、う思うよね・・・僕も予定外」
帽子を更に目深にして二言三言、胸に飾られたチェーンを引っ張った少年は片頬を上げながら懐中時計を見つめた。
「あと一時間くらいしたらドア開け放してくれる・・・アッパのせいで、いい迷惑」
「今年も責任転嫁ですか!?」
「ひどいね、どちらかというとアッパの責任だよ」
苦笑に苦笑を返してエントランス内へ足を向けていた。




★★★★★☆☆☆★★★★★






遡ること数年前のバレンタインデー。
「オッパがあんなの作るからいけないのですっ!」
「泣くほど嫌なら断れば良いだろっ!コンサートよりマシだぞっ!」
「させたのオッパでしょ!」
お菓子の入った箱を挟んで睨みあうミニョとテギョンを前にいつもの事と成り行きを見守っていたミナムは、膝で蹲る小さな頭の毛をかき分け覗き込んだ先でニィっと上げられる頬に呆れ顔で首を振った。
「っていうか、ヒョンがホイホイ貰ってきた結果なんだろ!?自分より多いってなんで気づかないかなぁ」
宛名を確かめ選り分けるミナムに仲裁する気など毛頭ない。
毛頭ないから面白そうとほくそ笑んで口を出すのもいつもの事でリンを膝に抱き上げテギョンに意見した。
「味方すんなっ!」
「するに決まってんだろー可愛い甥っ子のピンチだぞっ」
首に回される腕に締め付けられながら唸るミナムの肩でリンは小さく笑っている。
「どこがピンチだっ!行くだけ行って帰ってきただけだぞっ!」
「泣いてるんだからピンチなんだろっ」
「それのどこが泣いてんだよっ」
「泣いてるに決まってんじゃん!何言っちゃってんの!?」
見透かされてるぞとばかりにリンの髪を撫でたミナムは、首を振るリンの鼻を拭いた。
「騙されるのはミニョだけで十分なんだよっそいつが静かすぎる時ってのはな!決まって泣き真似だっ」
「だとしても愚図ってることには違いないだろー!?」
鼻を啜りあげるリンの後頭部を睨むテギョンは、呆れ顔でソファにふんぞり返った。
「ったく、たかがエントランスに行って帰って来ただけだぞ・・・一曲弾いてきた俺の身にもなれ!何もしなきゃしないで俺がミニョに責められるだろっ!」
「えっ!?そうなの!?」
「えっ!?そんなことしませんよっ!」
ぎょっとした顔を見合わせ徐々に眉間を寄せるミナムの前でミニョの顔が、ニヘラと緩んでいる。
「・・・するんだ」
「しないですってばー、でもねオッパーお礼位言わないとー・・・」
「お前が気になるわけね」
「だってですねオッパ!最近子供番組のお仕事ばっかりしているのですよ!」
「お仕事の幅が広くてヒョンてば素敵」
「そっファンに内緒なのですよっ」
「ヒョンのイメージ子煩悩には程遠いもんなぁ・・・お前好きってのは解りやすいけど」
間髪入れない揶揄い口調のミナムにミニョが口を尖らせた。
「・・・だからって私にも内緒にしなくたって!」
「はっぁん!?おっ前結局それってファンにいろいろごめんねっていうよりお前に内緒だから気に入らないってそういうことじゃん」
リンを床に下ろしたミナムは、しかめっ面のミニョを指さして笑っている。
「オンマが誰の曲って聞いたから教えただけだもん」
「リンが弾いてんのは大概俺の曲だけどな」
テギョンとリンの意見の一致にミニョはますます渋面だ。
「だってもう随分前に放送されてた曲ですよ!知らなかったの私だけっ・・・って」
「リンも知ってたのか!?」
「アッパのリズムだもん」
嬉しそうにテギョンを見遣ったリンがねとばかりに首を傾げた。
「使いがちな特異メロディーってのがあるんだよ・・・お前にだってあるだろ・・・ついこう体を動かしたくなるとか・・・」
踊って見せるテギョンにミナムは僅かに背を引いている。
「ぁああ、まぁ、何となく言いたいことは解る・・・け、ど・・・」
「オンマは解んないもん!良い曲ですねーって言うけどアッパもシヌヒョンもユンギヒョンも区別つかないのっ!」
「リンっ!」
「事実だろ・・・好い曲なんて世の中に一杯あるんだからそれで良いだろ」
リンを抱き上げたテギョンは、叱る様に片目を閉じた。
「オッパがああいうプライドの無いことを言うのですよー」
「なーんでお前が落ち込むんだよ・・・ヒョンが良いなら別に気にしなくて良いじゃん」
ムムムと口を尖らせるミニョは、テギョンを見つめた。
「あー、だからなミニョが洗濯してたんだ・・・玩具をな・・・」
「洗濯ばさみなのー」
リンが嬉しそうに両手を上げミニョは益々不満そうに唇を突き出している。
「あぁん!?あれ・・・か・・・トッキに追いかけられた豚が鼻を挟まれて・・・」
「テジトッキになるでしょ!!!」
「たまたま行き詰ってたところにリンのトッキが転がってたんだよなぁ・・・」
「それをそのまま歌にしちゃったの」
「え、じゃ何あの歌って・・・」
「子供番組の歌じゃなくてオンマのなの!」
ぷっくり膨れ切ったミニョがミナム座る椅子をガッと掴んだ。
「解りますかっオッパ!テギョンssiってば私の恥を世間に曝してるんですよー」
「恥って・・・っな大袈っ裟っな・・・」
「ピンチでしょっ!ピンチですっ!私のイメージがー」
ミニョがミナムの膝で泣き真似を始めている。
「間抜けなテジトッキ可愛いよね」
「俺達にはそれが最上級だからな」
顔を見合わせた親子の横で兄妹は苦い顔をしていた。






★★★★★☆☆☆★★★★★




そして今日。
(リーン!終わりましたー帰りますよー)
フリルで縫い付けられたハートを胸に乗せて携帯画面をスタジオセットに向けたミニョのテレビ電話を受けながらA.N.entertainmentのエントランスでいつもは片隅に置かれているグランドピアノの前に座り込んだ少年リンは、楽譜を並べ立てた。
「アッパは!?一緒じゃないの!?」
(他の受賞者の方と挨拶してくるって行っちゃいましたね)
ぐるりと動かされる画面に苦笑を漏らしている。
「オンマは、行かないの!?」
(専門的なコトは、解りませんもの)
「らしいね・・・じゃぁ後30分くらい!?」
(ええ行きたいお店も決めておいてください!オッパも何でも良いって仰ったので)
「了解!じゃぁ、待ってるよ」
電話を切って見渡すエントランスのまばらな人影とその向こうに押し寄せる様に固唾を飲んでいる女性陣に薄ら微笑んだリンは、小さく手を振って鍵盤に指を乗せた。
いつかのその曲。
「始まりは楽しく」
リビングで物干竿に引っ掛けられたぬいぐるみ。
「ピンチで止めてたのをアッパが落っことしちゃったんだよね」
耳を持って摘み上げミニョを振り返ってニヤリとしていたのを見逃していなかったリンであった。


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