Translate

Favorite music excerpt 再生リストからchoiceコントロールから音量変更可 不可はページ再読込❦一部字幕ON&設定で日本語約可

loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
 にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

御伽噺────花は盛りの月は隈(くま)24────

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

記憶は、持っていた。
持って、生まれ落ちた。
前時代、記憶がないままミニョと出会う事も見つける事も無く、ただ、何かを求める焦燥感だけを生涯抱いて朽ちた。
その時代、今よりもっと、もっと平和な世だった。
ひとりで生き、ひとりで朽ち、ひとりも悪くなかったと死を迎えたその瞬間、目の前に現れた少女がテギョンの手を握り、涙を流して死を悼んだ。
『この人ですか!?』
『う・・・ん・・・』
ボロボロ零れる涙をテギョンの顔に落とし、出会えた瞬間が別れである事を傷んでいた。
『まだお若い・・・ですね』
『う・・・ん・・・きっとね・・・きっとミニョに会えなかったからよ・・・ミニョに会えなかったから・・・死んじゃうの・・・』
親子ほども年の違う、その少女の名を聞きながら、甦った記憶は鮮やかにでも闇に沈んだ。
指一本動かない。
朽ちるだけを感じ、朽ちる花に落ちた養分は、涙と笑顔とまた会いましょうという言葉だった。

★★★★★☆☆☆★★★★★

『墓地で、貴方の絵姿を見たのです・・・あなたの記憶と出会った・・・』
記憶は持っていなかった。
前時代、持っていた記憶で探し当てたその人は死の淵で、子供心に別れの記憶は辛すぎると人の手を借りて封じ込められた。
次の時代、封じ込めたその人が、ミニョの傍らにいたが、それが誰であるかを覚えていない。
『シヌオッパと貴方・・・』
顔をあげたミニョの頭を捉えた手が、唇を撫で、言葉を呑み込んだ。
『んっ・・・』
岸辺に横たわり、重なるふたりの上で、ミニョの愛馬が嘶き、テギョンの愛馬が、鼻を鳴らして息を切らせ前足を上げていた。
『ふ、戻って来たか・・・』
離れる体に腕を残したまま起き上ったテギョンは、ミニョの瞼に唇を落として立ち上がった。
『シヌは、俺を庇って死んだ戦友だ・・・あいつの中にその記憶があるのか無いのかそれは、俺にも解らない・・・お前も出会った事があるだろう。最初に俺を庇って死んだ男』
その記憶は、どちらの身にもあまりに凄惨だ。
目の前で己が身を犠牲にして死んだ男。
息絶えるその瞬間まで、テギョンの身を案じ続けた男。
莫迦な時代だと。
莫迦な時代を終わりにしようと。
大義を抱いた訳では無い。
ただ、そんな時代。
愛をくれた女をも犠牲にして最初の生を終えた。
『生きろと言ったのに聞かなかったのはお前だからな・・・』
『莫迦な女だと言ったのは貴方でしょう!だったら、莫迦は莫迦なりにあなたとの誓いを全うしたいだけですっ!』
『誓いは、有効か!?』
三度目のテギョンの問いにミニョの首は、しっかり頷いていたのだった。




←ポチッとね❧(-^□^-)
 一押し宜しくね❧