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夕食後、ミニョの話を聞き終えたソヨンは、ミナムから二度目の電話を受けていた。
『それで、ミナムはどうしたいの!?』
(どうもこうも俺が決める話じゃないぜ!俺が唯一の身内だから、それを立ててるだけだ)
『筋を通した訳ね』
(けどさ、ミニョがそっちに行かなければ、俺は、ミニョから話を聞いたって事だよな・・・)
『まぁ、そうでしょうね・・・ミニョに話をしてからミナムにと思っていたんでしょうから・・・』
(俺を最初っから同席させるとも思えないしな・・・もし、ミニョから話を聞いていたら、当然俺は、ヒョ
ンに迫ってたな・・・)
『それで、貴方の感想は!?』
(っていうかさ、ヌナも会ったことがあるんだろう!俺は、そっちの感想を聞きたいのっ!)
きゃんきゃん吠える犬の様だとクスリと笑ったソヨンは、携帯を遠ざけてまた耳を寄せた。
『悪い話じゃないでしょう・・・Fグループといえば、海外展開も広くしてる・・・そこの専属モデルともなれば、確かに貴方が心配する様なゴシップも無いとは言い切れないけど、ファン・テギョンが面倒を見るって事でしょう!?それってつまり・・・恋人宣言をしますって事じゃぁないの!?』
テラスに腰を下ろしたソヨンは、空を見上げた。
夏時間が程近く、僅かに白む空は、雲が尾を引き星が空を埋め尽くしている。
(へっ!?)
『コ・ミニョが恋人だと世間に発表するつもりじゃぁないかと言ってるの!正式な発表はしていないんでしょう!?』
(えっ!?あっ、ああ・・・それは・・・)
それは、テギョンに恋人がいて、一般人だということは、もう随分前に明らかにされていた。
一般人だからそっとしておいてくれとテギョンが下げた頭は、とても真摯なものだった。
しかし、モデルをするとなれば、テギョンやミナム達と同じ、芸能人として扱われる。
それが、ミナムの懸念でもある。
『ファン・テギョンだってね、貴方と同じよ!ミニョを誰より守りたいと思ってる。そりゃぁ、ミナムにしたら、何をやってるんだって思うんでしょうけど・・・形が違うだけで、本質は一緒よ・・・アプローチが違うからって否定をするのはどうかと思うわよ・・・』
(うっ・・・ヌナ・・・説教かよ・・・)
『そうねー、説教のひとつもしたくなるわね・・・私もシスターにはなれなかったけど・・・シスターメネットの真似でもしてみようか!?』
(いっ!いやっ、いっいらなっメネットはっ院長様より怖いんだぞっ!あの人だけは嫌だっ!)
クスリと笑ったソヨンにむかつくと吐き捨てたミナムは、ミニョの事情を聞きだしたソヨンからその報告を受けていたのだった。
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