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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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御伽噺────花は盛りの月は隈(くま)22────

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引き摺りこまれたのは一瞬だった。
一瞬で、息を継ぐ間も無いミニョは、水を飲み、首を胸を掻き毟り、気泡が漏れる体で暴れた。
引き摺りこんだ方は、もがく様を予想出来ていたので、その体を掴み一気に上に引き上げた。
『けほっ・・・こはっ、はっッはっぁ、はぁ、はぁ、はっ・・・』
苦しそうに水を吐き出し、前のめりに捕まれている手に手を添えて、目を閉じたまま呼吸をしたミニョは、真っ赤な目で振り向こうとしてその耳元に落ちた声に目を見開いた。
『なっ!』
『さっさっと呼吸をしろっ!』
咄嗟に口を開け、鼻を摘み、水面ギリギリで口を閉じたミニョは、水中で振り返り、その顔を確認した途端、また口を開け、腕を掴んだまま見ていたテギョンは、左手で頭を引き寄せた。
『あっ・・・っ』
浅く、かろうじて立てる位置にいたミニョは、深く、深層の蒼が広がる水中に引きずり込まれて行く。
頭を引き寄せた腕は、背中を、腰を抱き寄せ、何も身に着けていない互いの肌が息を吹き込む唇以外も密着していった。
離れようと暴れても水が抵抗し許してくれない。
陸で5分だった力は、水中ではテギョンが優っていた。
触れ合ったままの唇で笑われたミニョは、緩んだ手を解いて上に向かって泳ぎ、水面に顔を出した。
『っはぁ、はぁ、はぁ、はぁはぁはぁはぁ』
『ふ、苦しかったか!?』
間合いを取り、両手を広げて立ち泳ぎをしながら下がるミニョの前にテギョンが顔を出し、髪を掻き揚げた。
『それとも・・・・・・気持ち良かったか!?』
不敵に歪んだ頬から唇を一撫でした指先を見つめ、拳に握られるミニョの手の中にけれど今は剣は無い。
愛馬に注いだ視線のその下を目指すミニョは、テギョンと暫く見つめ合ったまま下がり続け、再び勢いよく水中に潜り岸を目指して泳ぎ始めたが、同時にテギョンも隣を泳いでいる。
リーチの長さ分だけ届かなかった手が、水を激しく叩き、岸にあがって行くテギョンを見上げた。
『あーあーあーもっ!なーんでこんな所にいるのですかぁー!!!』
悔しそうに不満たっぷりの大声を出すミニョに怯えて後退る馬を宥め、脚下に畳まれた衣服と包まれた剣を遠ざけるテギョンは、しなやかな体躯で笑っている。
『あー、もう!また勝てなかった・・・っていうか、ファン・テギョンは、昔っからずるいのですっ!!』
パシャパシャ水を叩いて膨れたミニョは、また水に潜って行き、馬の鬣(たてがみ)を撫でていたテギョンは、その場で固まった。
『昔!?』
ミニョの言葉に引っかかり眉間を寄せるテギョンは、ゆっくり水面を見つめた。
泉の中ほどで、立ち上がったミニョが、濡れ髪を背中で纏め、扇に拡げている。
その姿を瞳に捉え、悠然と水に戻ってゆくテギョンは、岩場に座り込んだミニョの元へ泳ぎ着いた。
『コ・ミニョ!?お前・・・何を知っている!?』
『えっ!?』
岩場に上がりミニョの隣に腰を下ろしたテギョンは、瞳を細め、きょとんとするミニョの手を掴んだ。
『・・・昔・・・と言ったな・・・だが、俺とお前が会うのはまだ2度目の筈だが・・・』
掴まれた手を見つめ、まだきょとんとしているミニョは、暫く考え込んだ顔でテギョンを見つめ、やがて、口を抑えようと上がらない手元にきょろきょろし始めた。
『何を・・・知っている!?』
低い声が体と一緒にミニョに近づいた。
『なっ、何もっ・・・』
胸を抑え、テギョンから逸れる体が、抱きすくめられた。
『えっ、ちょ・・・あ、だ・・・』
隠した胸の上に手を添え、それを剥がすテギョンは、そこに拡がる痣を見つけ、目を見開くとミニョの腰に回した手で体を浮かせ、膝に引き上げた。
『あ・・・えっと・・・そ・・・』
『思い出したのか!?』
見下ろすミニョの下で嬉しそうに笑ったテギョンが、ミニョの胸を隠す髪を払い除けた。
『誓いは有効か!?』
胸に落ちてくる口付けに黙り込んだミニョは、観念顔でテギョンの頭を引き寄せていたのだった。




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