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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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月照雪花────枕と湯たんぽと・・・────

あんにょん(^^)/そんな感じでテギョミニョリンを楽しんでね( *´艸`)←どんな感じだっc(◦()◦*))
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

フッと目覚めた真夜中、隣にある筈のものがなく、感覚だけを頼りにワサワサシーツを手足で掻いて泳ぎきったミニョは、おもむろに布団を被り、こんもりさせたベッドの上で暫く亀の様に固まっていた。
『あっれー!?』
正面の窓の格子が、テジトッキの背中を伝って歪んだ影を延ばし隣の時計から長く伸びた影元を掴んだミニョは、目を閉じ、カクンとひとつ首を傾げるとカッと見開いた目と同時に疾風の如く飛び下りた。
『あっ・・・こっちもいない・・・』
ズルズル布団を引き摺ったまま、リンのベッドを覗き込んだ。
『む、む・・・ふたりで何してるのでしょうか!?』
シンと静まり返った寝室は、ツンと寒さが鼻を付くほどで、肩を窄めたミニョは、布団を引っ張った。
『寒っいでっすー・・・うー・・・オッパ・・・の・・・』
鼻を啜り、廊下に出たミニョは、地下への階段を見つめた後、そぉっとリビングへ足を向けた。
『うっ・・・床もちめたい・・・』
一歩一歩が、まるで、罪人の抜き足で、リビングへ近づいたミニョは、はっと明るい顔をすると肩に掛けた布団を僅かにずり落し、リビングの扉を押した。
『♪~~♪~♪~~~』
テギョンの鼻歌に笑顔を浮かべて窓辺に駆け寄ろうとしたミニョは、盛り上がった膝に目を止め、足も緩めた。
『オッパ・・・・・・・・・』
投げ出した脚の上を見つめながら小声でテギョンの隣に腰を下ろしたミニョが、肩にすり寄った。
『ああ』
短い返事のテギョンは、窓の外を眺め、リンの髪を撫でながら続きを歌い始めた。
『眠ってしまったのですね・・・』
投げ出した脚を枕にすやすや寝息を立てるリンは、とろんと蕩ける様に笑っている。
『ふふ、どんな夢を見ているのでしょう・・・』
引き摺って来た布団の端をリンに掛け、半分包まったままテギョンに寄りかかるミニョは、歌声を子守唄に目を閉じた。
『温ったかい・・・』
『♪凍える窓に愛を注いで~溶かしてあげる~温めてあげる~サランヘヨ~』
『ふふ・・・・・・人間タ・・・ンパッパッ・・・』
ボカンと触れた拳とポカンと開いた口が見つめ合った。
『なっ・・・』
『っ・・・』
涙目のミニョの瞳がじーっとり上向き、ゆーっくり首を傾げたテギョンと目が合った。
『ばっ、声を出すなっ!!!!!』
『・・・っぅん・・・』
『ふぁらしっ・・・』
寝返りを打ったリンがテギョンの脚に抱き付き、布団も引っ張って丸まった。
『ふぁ・・・キムパッ(のり巻き)・・・』
塞がれた口を更に自分の手で塞いだミニョは、テギョンに睨まれ僅かに離れたが、動いた指先に再び背中に頭をすり寄せた。
『チッ・・・何しに来たんだ・・・』
『ぅん・・・目が覚めたらオッパもリンもいなかったのです・・・』
眠そうに寝ぼけ声で返事をしたミニョは、テギョンの背中で目を閉じた。
『ひとりじゃベッドが広すぎます・・・』
『寒くて耐えられなかったんだろう』
『そー・・・うとも言えますっ』
『チッよく眠ってたから起こさなかったのに・・・』
『ぅぅん・・・オッパは、リンと何をしてたのですかぁ・・・』
『白居易(はくきょい)ごっこ』
『は!?』
きょとんと目を瞠ったミニョは、テギョンの向こう側に散らばるノートとペンを視界に入れ、また閉じた。
『昔の中国の詩人だ・・・雪月花時最憶君(雪月花の時最も君を憶(おも)ふ)』
『うーん!?・・・習った様な・・・習わない様な・・・四季を詠った詩でしたか!?』
『ああ、旅の途中で昔の友に送った詩だ・・・三友というのがあって、琴と詩と酒だ』
『お酒!?』
持ち上げたグラスを煽ったテギョンは、リンを布団越しに撫でているミニョを笑った。
『舐めただけだぞ・・・』
『本当にー!?』
『本当だ・・・詩を作ってて眠っちまったんだ・・・』
『ベッドに連れて行けば良いのに・・・』
『動けなかったんだよ・・・』
外を見るテギョンの僅かな動きに寝返りを打ったリンが、ミニョの膝に転がっている。
『綺麗ですね・・・月に照らされるお庭・・・』
『コッセムチュイ(花冷え=花が妬む程の寒さ)だからな』
『わたしは、リンを妬みます』
『ふん・・・それは、俺の特許じゃないのか!?』
『花は、寒さに弱いのですよぉ・・・』
『お前のどこが花だよ』
『失礼な・・・花より綺麗だと言った癖に・・・』
『時々な・・・大輪を抱けない俺が抱ける花だろう!?』
『うっ・・・アニッコゥン(気障)・・・』
ニヤリと笑いながら近づいたテギョンは、ミニョの肩を抱いた。
『新曲の発表をしようと思ってるんだ・・・大分、溜まってきたからな・・・リンのメロディも手直ししたし・・・』
『喜びますね・・・』
『ああ、けど、こいつって何になりたいんだろうな・・・』
『ふふ、将来の心配ですかぁ・・・』
『ああ、子供ってのは、もっとあれになりたいとかこれになりたいとかあっても良いと思ってな・・・』
『オッパは、あったのですかぁ!?』
『俺か・・・俺は・・・』
『歌手になりたかったのですかぁ!?』
『さぁな・・・アボジといると色々な国に連れて行かれて・・・どこに行っても音楽は身近だったけど』
『空港で飛行機を見てたら、あれになりたいとは言ってましたけど』
『パイロットじゃなくて飛行機にか!?どうやってなるんだ!?』
『さぁ!?着ぐるみ買ってあげたら喜んでましたので・・・』
『ああ、そういえば、事務所で飛行機ごっことかしてたな・・・』
『何も考えてないんじゃないですかね』
『お前の子供だからな』
『オッパの子です』
ぷっくり膨れたミニョの頬は、すぐに萎んでテギョンの肩に寄り添った。
『温かい・・・』
『湯たんぽを探してたんだろう』
『あは、だって、オッパが居ないと寒いのです』
『チッ!ったく、俺は人間湯たんぽかよっ』
『枕扱いするのだからお返しですっ』
『ふん・・・風流な気分が台無しだ』
『眠気がだいなしなのー』
ミニョの布団がガバッと捲れ上がり、上目のリンがふたりをじっとり見上げた。
『あ・・・起こしちゃいました・・・』
『ったく・・・お前が大声で喋るから・・・』
『オッパだって、喋ってたじゃないですかぁ』
見合わせた顔を顰めるテギョンとミニョの前で立ち上がったリンは、布団を引き摺りながらミニョの曲げられた脚を引っ張った。
『え、リン・・・何を・・・』
真っ直ぐ伸ばされた両足の上にごろんと横になったリンは、布団を掛け直し目を閉じた。
『アッパの脚の上、気持ちよかったのにー、オンマが起こすからっ!オンマもベッドになって!』
『へ!?え!?』
三本の脚の上で寝息を立て始めたリンを見下ろしたミニョは、首を傾げている。
『ったく・・・動けない訳が解っただろう・・・』
スヤスヤ眠りながら、お腹に顔をくっつけたリンが笑った。
『は・・・ぁ・・・・・・』
ミニョの肩を抱いたテギョンも仰向けに倒れた。
『ま、たまには、こういうのも良いかもな』
『・・・ふぁあそう・・・ですね』
転がっていた毛布を掛けたテギョンに頷き、エアコンの音を聞きながら、リビングで眠った三人のとある冬の出来事だった。