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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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御伽噺────花は盛りの月は隈(くま)50────

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

額縁に当たった光は、鍵を反射して肖像へと筋を作っていた。
折れ曲がった線の間を新たな光が零れ落ち、しかし、瞬く間に消えた。
『あっ・・・』
捕まれた手を握り込まれたテギョンは、顔を歪め、肖像と自分の間に立つ男を見上げた。
『コ・・・コジョ・・・』
引き攣った頬が、やがて緩み笑顔を浮かべようとして失敗した。
『テギョン!お前、勝手にこれを持ち出すなと言っただろう』
握られた鍵を指を開いて奪う男は、背中を向けて肖像画を見上げた。
『お前も降りて来いっ!子供相手に大人げない昔話をしている場合かっ!』
『ひどい言い様ですね・・・カン・シヌ』
『ふん、誰のお蔭で望みが叶うと思っているんだ』
『高慢な・・・何も覚えていなかった癖に』
『お前もな!前の時代のミニョが覚えていたから今それを知っているだけだろう』
ふわりと降りて来た女を見上げたテギョンが、微笑まれて頬を染めた。
『ミニョが眠ったと同時にお前の中にその記憶が植え付けられただけだ・・・尤ももう一人が封じている記憶を呼ばなければ、お前達はこの先も一緒にはなれないぞ』
奪った鍵を床に置いたシヌは、携えていた剣を抜いた。
スラリと抜かれたそれに目を瞠るテギョンは夥しく蔓延ったものに顔を背けた。
且つてテギョンを貫いた剣。
その表面には今にも滴りそうな程、赤い色が残っていた。
『出来るのですか!?』
『出来なければ、この場におらぬ』
『コ・・・』
鍵へ向かって切先を振り下ろそうとしたシヌをテギョンが呼び止めた。
動きを止め、肖像画を見たシヌが眉を寄せる間に鍵から筋が延びていた。
『テギョン・・・ミニョはどこに行った!?』
『・・・中』
『チッ・・・一緒に引きずり出す』
『恐ろしいことを』
『性格が悪くなったのは、お前だけじゃないんだ・・・いっそ嫌われてしまえ』
『あなたがわたしを追い出したのでしょう!だからこんな事になっているの』
『テギョンのせいだ俺は巻き込まれただけっ』
ガチャンと重たい音が辺りに響き渡った。
粉々に砕けた鍵に剣を突き刺したまま微動だにしないシヌは、やがて立ち上がると肖像画に向かって剣を突きたてた。
『なっ・・・あ・・・』
『・・・判るか!?』
床に男が転がっていた。
小さな子供を抱き放心した顔で、肖像画の中に居た筈の男が転がっていた。
『カン・シヌっ!』
肖像画の心臓に剣を突きたてたシヌの前で赤い滴が止め処なく流れ、やがて、引き潮の如く切先に吸い込まれ、消えた。
『では、その腕の中の者を返してもらおう』
『コジョブ(曾祖父)ー』
腕を伸ばすシヌに向かって小さな腕が伸ばされた。
『テギョン、ミニョを連れて外に出ていろ』
トンと床に下ろされた小さなミニョは、駆けてきたテギョンにぶつかる様に抱き止められた。
『やっ、嫌ですっ俺も知りたいことがあっ』
シヌの手がテギョンの頭に延び、小さな頭は大きな手によって前を塞がれた。
髪から顔へ、撫でる様に下ろされた手は、暫く視界を塞ぎ、外された。
『知らなくて良い・・・お前は、お前のミニョを守れ・・・忘れろ・・・全てだ』
目を開けた男に微笑み掛けたシヌは、その体を回転させて背中を叩いた。
『おっぱ遊びに行こうー』
ミニョに手を引かれ、明るく頷いた小さなテギョンは駆け出し、その背中を見送るシヌは、転がったままの男を見下ろした。
『すまなかったな・・・俺のせいで・・・長旅をさせた』
『・・・な・・・に』
未だ放心状態の男の周りを一回り、歩き出したシヌは、腕を伸ばして女の手を取った。
『お前のせいでもあるんだがな・・・尤もそれを覚えていないからここを出られなかったんだ』
優しく握られた筈の手は、乱暴に引き直された。
『ミ・・・』
ドスンと上向いた男の上に転がされた女は、顔をあげ、驚愕する瞳を見つめて抱きついた。
『主様』
抱きつく女は、何度も何度も名を呼び、その体を確かめる様に何度も何度も腕を廻した。
『俺は、一足先に帰るぞ・・・後は、お前達の好きにしろ・・・戻るならそれも良い』
『な・・・』
『主様、テギョン様』
踵を返したシヌは、その場を去り、肌蹴た布地を引き上げた男は、女の二の腕を掴んだ。
『・・・いっ・・・ミ・・・』
『うわーん、会いたかったー』
離され不満気味に膨れた顔と見つめ合い、また抱きつかれ、そのまま倒れ込んでいた。
『・・・・・・・・・・・・・・・色っぽくない・・・』
吐き出した息と天井を見つめ、顔を覆った男の上で、女が顔をあげた。
『ぐ・・・色っぽい我が好みか!?』
『ああ、どちらかというとしめやかに色っぽく・・・濡れた感じが好ましい』
髪を撫で、肩に触れ、腰を引いた腕は、女の衣を引いていた。
『水の中が良いのか!?』
『雨に濡れた後が良いな・・・湯を沸かし・・・その中で・・・』
『溺れてしまえ』
皮肉にあがった口元を見つめ、体を支えた肘を払った女は、起き上ろうとして腿を掴まれた。
『溺れていたさ・・・知っているだろう!?シヌに殺されて我は溺れた』
男の手は、遠慮も無く衣を捲り、女もまた侵入を受け入れていた。
『本物だな・・・この手触り・・・紛れもなく主か・・・』
『もっと確かめられるか・・・』
出会えた確認は、肌だけでは足りず。
その言葉、その声、触れ合う全てで、吐き出す息のひとつさえも欲しいと唇が重なっていた。





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