★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
いつもの様に水のボトルを煽りながら部屋に戻ってきたテギョンは、夜風に揺れる白いカーテンに不思議な顔をすると小さく首を傾げて、ツカツカと窓に近づき揺れる布を脇に寄せた。
両腕を拡げたミニョが、テラスに目を閉じて立ち、逸らした顎は、空を向いて、全身を夜に晒すように手のひらも上に向け大きく伸ばしている。
「なにを・・・やってるんだ!?」
目を細めながら窓枠に手を掛けたテギョンがミニョに声を掛けると目を閉じたままのミニョは、僅かに声のする方に首と耳を傾けテギョンに答えた。
「うーん、星が落ちてこないかなーと思いまして」
「はぁぁ!? 落ちてくる訳が、無いだろ!バカかお前」
僅かに見開いた目と小ばかにした様な口元でふっと笑ったテギョンは、馬鹿らしいと言いながら、窓際のベッドに座るとまた水を煽っている。
「判らないじゃないですか!願えば叶う事だってあるんですよ~オッパは、夢がないのですね~」
まだ、両手を拡げているミニョは、目を開けると空を見上げながらいいお天気ですねーと歌う様に言った。
「お前みたいに夢ばっか食ってたら現実を生きられないだろう」
夜風を浴びながら月光浴の様にテラスに立つミニョを眺めているテギョンは、右足を左足に乗せて足を組むと前屈みになりながら窓の桟から空を見上げている。
「あっ、酷い事を言いますね!願ったらちゃんと叶ったんですからね」
くるっと振り返ったミニョは、座っているテギョンを見つめて得意げに顎をあげ、その表情を見つめたテギョンは、上目遣いにミニョを見ていて、暫くするとその口角を緩くあげた。
「何が!?」
ボトルを持った右手を口元辺りにあげると親指で軽く唇に触れ、その表情と仕種に動揺したミニョは、僅かに体を引いて黙り込んでいる。
「何が叶ったんだ!」
目尻が下がり、口角は、上がって、意地の悪い表情を浮かべたテギョンが、ミニョに追い討ちを掛けた。
「なっ、何でも良いじゃありませんか!」
再び、くるっとテギョンに背中を向けたミニョは、その動揺が背中越しでも判るほどに落ち着きが無くなって、項垂れた首が真っ赤に染まっている。
「どうしたんだ!?」
項垂れて、背中も心なしか丸くなっているミニョは、その両手で口元を隠して頬に当て、息を整えるように何度も深呼吸をし、座ったままのテギョンは、左手を拳に握りこむとやはり口元を隠し、こちらは、笑いを堪えていた。
「願い事が叶ったんだろ!?お前の願い事ってなんだ!?」
「星を捉まえる事です」
テラスの木枠に手を置いたミニョは、身を乗り出して空を見上げていて、その左手を星を掴まえる様に空に突き上げている。
「ふーん、星を捉まえる事が出来たのか!?」
右手で左頬に触れているテギョンは、いつの間にかボトルをテーブルに置いて、やはり身を乗り出すようにミニョを見ている。
「ええ、出来ましたよ」
空に向かって突き上げた手で何かを捕まえる様な仕種をしたミニョは、その握った手を胸元に降ろしてにっこり笑いながら、拳を開いている。
「どうやって」
テギョンが、ミニョの背中に訊ねるとフフッと笑ったミニョは、振り向いてテギョンを真っ直ぐ見た。
「こうやって両手を拡げて」
真っ直ぐ前に両手を突き出すとまるでテギョンが飛び込んでくるのを待っているポーズだ。
「星は落ちてきたのか!?」
その姿にクスッと笑ったテギョンが、ミニョを見つめながら更に訊ね、口元だけで僅かに笑ったミニョは、静かに首を振ってまた空を見ている。
「いいえ」
「落ちてこないのにどうやって捉まえたんだ!?」
組んだ足を外したテギョンが、テラスに出てくるとミニョの前に立って腕を組んでいる。
「星はいつでもそこで輝いているのです!輝いている大好きな星を、沢山たくさん見てました」
夜空に輝いている星の煌めきを見つめているミニョは、テギョンの方を見ることはなく空に向かって微笑んだ。
「ました!? 過去形なのか!?」
テギョンも夜空を見上げると意地悪くミニョに聞き、フッと小さく微笑んで一歩ミニョに近づいた。
「あっ、いえ、見てます」
近づかれたミニョは、下ろした顔を更に俯かせ、テギョンをチラッと上目で見あげ、所在なさげに肩を竦めて両手指を重ねて玩んでいる。
「見てるだけなのか!?」
ミニョにもう一歩近づくテギョンは、組んでいた腕を外してゆっくりテラスの木枠に両手を置き、ミニョの体を囲い込んでその顔を覗いた。
覗き込まれるミニョは、少しだけ体を竦めたが、組んだ両手を胸に引き上げ笑顔でテギョンを見つめている。
「はい!星は皆の物ですから」
「ふーん・・・それって捕えたとは言わないんじゃないのか!?」
視線だけを動かしたテギョンが、木枠に左肘をつくとミニョとの距離がますます縮まって、顔に息のかかる程の距離で見つめられるミニョは、爪先で立ちながら、体を引いている。
「ちゃ、ちゃんと捉まえてます!ほら!」
動揺して赤くなる顔で、首に手を掛けたミニョは、そこからネックレスを引き出すとテギョンに見せたが、それを見るテギョンは、視線だけ上げるとニヤッと笑っている。
「お前、こんなもので満足なのか!?」
ミニョのネックレスを軽く手のひらに乗せ、下げた視線をまたあげ、ミニョの動揺して揺れる瞳と視線を絡ませた。
「こんなものって・・・」
小さな声で呟いたミニョは、テギョンの視線から逃れる様に星のネックレスを見つめ不満そうに頬を膨らませている。
「ちゃんと捉まえろよ!こうして・・・」
こうしてとテギョンは、ミニョの左手を掴み自身の腰に回し、左手をミニョの頭に添えて空いた右腕をミニョの背中に回している。
「オッパ・・・」
逸れている体で慌ててテギョンのシャツを掴んだミニョは、傾けられた顔でテギョンを見つめ、優しく微笑んでいる顔を目の当たりにすると抗議の為なのか口が開き掛けたが、一瞬早くテギョンの唇がそれを塞ぎ、息を呑んだ瞬間に離れたテギョンの唇から零れた言葉に目を閉じ再び齎される幸せに浸ったのだった。
「捉まえたのは、俺の方だな」
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
良く判らないねー!
『ワン・ツー・スリー!?』をUPする予定でしたが、なーんか漂流中(;'∀')
書いてる本人が良くわかんないダメダメ(笑)
ですが、ふたりの幸せ空間なんぞ、感じてくれたら嬉しいでーすo(〃^▽^〃)o
最後までお付き合いありがとうございましたー!
いつもの様に水のボトルを煽りながら部屋に戻ってきたテギョンは、夜風に揺れる白いカーテンに不思議な顔をすると小さく首を傾げて、ツカツカと窓に近づき揺れる布を脇に寄せた。
両腕を拡げたミニョが、テラスに目を閉じて立ち、逸らした顎は、空を向いて、全身を夜に晒すように手のひらも上に向け大きく伸ばしている。
「なにを・・・やってるんだ!?」
目を細めながら窓枠に手を掛けたテギョンがミニョに声を掛けると目を閉じたままのミニョは、僅かに声のする方に首と耳を傾けテギョンに答えた。
「うーん、星が落ちてこないかなーと思いまして」
「はぁぁ!? 落ちてくる訳が、無いだろ!バカかお前」
僅かに見開いた目と小ばかにした様な口元でふっと笑ったテギョンは、馬鹿らしいと言いながら、窓際のベッドに座るとまた水を煽っている。
「判らないじゃないですか!願えば叶う事だってあるんですよ~オッパは、夢がないのですね~」
まだ、両手を拡げているミニョは、目を開けると空を見上げながらいいお天気ですねーと歌う様に言った。
「お前みたいに夢ばっか食ってたら現実を生きられないだろう」
夜風を浴びながら月光浴の様にテラスに立つミニョを眺めているテギョンは、右足を左足に乗せて足を組むと前屈みになりながら窓の桟から空を見上げている。
「あっ、酷い事を言いますね!願ったらちゃんと叶ったんですからね」
くるっと振り返ったミニョは、座っているテギョンを見つめて得意げに顎をあげ、その表情を見つめたテギョンは、上目遣いにミニョを見ていて、暫くするとその口角を緩くあげた。
「何が!?」
ボトルを持った右手を口元辺りにあげると親指で軽く唇に触れ、その表情と仕種に動揺したミニョは、僅かに体を引いて黙り込んでいる。
「何が叶ったんだ!」
目尻が下がり、口角は、上がって、意地の悪い表情を浮かべたテギョンが、ミニョに追い討ちを掛けた。
「なっ、何でも良いじゃありませんか!」
再び、くるっとテギョンに背中を向けたミニョは、その動揺が背中越しでも判るほどに落ち着きが無くなって、項垂れた首が真っ赤に染まっている。
「どうしたんだ!?」
項垂れて、背中も心なしか丸くなっているミニョは、その両手で口元を隠して頬に当て、息を整えるように何度も深呼吸をし、座ったままのテギョンは、左手を拳に握りこむとやはり口元を隠し、こちらは、笑いを堪えていた。
「願い事が叶ったんだろ!?お前の願い事ってなんだ!?」
「星を捉まえる事です」
テラスの木枠に手を置いたミニョは、身を乗り出して空を見上げていて、その左手を星を掴まえる様に空に突き上げている。
「ふーん、星を捉まえる事が出来たのか!?」
右手で左頬に触れているテギョンは、いつの間にかボトルをテーブルに置いて、やはり身を乗り出すようにミニョを見ている。
「ええ、出来ましたよ」
空に向かって突き上げた手で何かを捕まえる様な仕種をしたミニョは、その握った手を胸元に降ろしてにっこり笑いながら、拳を開いている。
「どうやって」
テギョンが、ミニョの背中に訊ねるとフフッと笑ったミニョは、振り向いてテギョンを真っ直ぐ見た。
「こうやって両手を拡げて」
真っ直ぐ前に両手を突き出すとまるでテギョンが飛び込んでくるのを待っているポーズだ。
「星は落ちてきたのか!?」
その姿にクスッと笑ったテギョンが、ミニョを見つめながら更に訊ね、口元だけで僅かに笑ったミニョは、静かに首を振ってまた空を見ている。
「いいえ」
「落ちてこないのにどうやって捉まえたんだ!?」
組んだ足を外したテギョンが、テラスに出てくるとミニョの前に立って腕を組んでいる。
「星はいつでもそこで輝いているのです!輝いている大好きな星を、沢山たくさん見てました」
夜空に輝いている星の煌めきを見つめているミニョは、テギョンの方を見ることはなく空に向かって微笑んだ。
「ました!? 過去形なのか!?」
テギョンも夜空を見上げると意地悪くミニョに聞き、フッと小さく微笑んで一歩ミニョに近づいた。
「あっ、いえ、見てます」
近づかれたミニョは、下ろした顔を更に俯かせ、テギョンをチラッと上目で見あげ、所在なさげに肩を竦めて両手指を重ねて玩んでいる。
「見てるだけなのか!?」
ミニョにもう一歩近づくテギョンは、組んでいた腕を外してゆっくりテラスの木枠に両手を置き、ミニョの体を囲い込んでその顔を覗いた。
覗き込まれるミニョは、少しだけ体を竦めたが、組んだ両手を胸に引き上げ笑顔でテギョンを見つめている。
「はい!星は皆の物ですから」
「ふーん・・・それって捕えたとは言わないんじゃないのか!?」
視線だけを動かしたテギョンが、木枠に左肘をつくとミニョとの距離がますます縮まって、顔に息のかかる程の距離で見つめられるミニョは、爪先で立ちながら、体を引いている。
「ちゃ、ちゃんと捉まえてます!ほら!」
動揺して赤くなる顔で、首に手を掛けたミニョは、そこからネックレスを引き出すとテギョンに見せたが、それを見るテギョンは、視線だけ上げるとニヤッと笑っている。
「お前、こんなもので満足なのか!?」
ミニョのネックレスを軽く手のひらに乗せ、下げた視線をまたあげ、ミニョの動揺して揺れる瞳と視線を絡ませた。
「こんなものって・・・」
小さな声で呟いたミニョは、テギョンの視線から逃れる様に星のネックレスを見つめ不満そうに頬を膨らませている。
「ちゃんと捉まえろよ!こうして・・・」
こうしてとテギョンは、ミニョの左手を掴み自身の腰に回し、左手をミニョの頭に添えて空いた右腕をミニョの背中に回している。
「オッパ・・・」
逸れている体で慌ててテギョンのシャツを掴んだミニョは、傾けられた顔でテギョンを見つめ、優しく微笑んでいる顔を目の当たりにすると抗議の為なのか口が開き掛けたが、一瞬早くテギョンの唇がそれを塞ぎ、息を呑んだ瞬間に離れたテギョンの唇から零れた言葉に目を閉じ再び齎される幸せに浸ったのだった。
「捉まえたのは、俺の方だな」
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
良く判らないねー!
『ワン・ツー・スリー!?』をUPする予定でしたが、なーんか漂流中(;'∀')
書いてる本人が良くわかんないダメダメ(笑)
ですが、ふたりの幸せ空間なんぞ、感じてくれたら嬉しいでーすo(〃^▽^〃)o
最後までお付き合いありがとうございましたー!