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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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ワン・ツー・スリー!? (10)


社長室のドアをノックしたテギョンは、返答を待つ間もなくドアを開けると、アン社長は、PCを前に誰かと会話中でテギョンに気付いてその表情を僅かに曇らせていた。
横目でそちらを見たテギョンは、僅かに怪訝な顔をしたが、関係ないとばかりに特に声を掛ける事も無くデスクの前に設置されたソファに座り腕を組んで終るのを待っている。
「・・・ええ、そうです、ええ、テギョンが来てますのでまた・・・」
アン社長は、そう言うと相手も判ったと通信が切れた様だ。
「・・・また、別な女!?」
嫌味も込めてテギョンが聞くと、PCを閉じたアン社長は、それには答えず、立ち上がってコーヒーを淹れている。
「何かあったのか!?」
テギョンの前にも淹れたてのコーヒーを置くとソファに座ってどうしたと聞いた。
「ソンベの事を聞きたい」
「ヒジュンソンベ!?」
「ああ、ミニョの事だ」
テギョンが、ミニョと言うとアン社長は何度か頷き、ソファに深く腰を掛け直して話し始めた。
「ミニョssiとお前達の誰かとのデュオの話か」
「ああ、誰にするか決まっているのか!?」
「いや、ソンベは何も言ってなかったぞ!取り合えず今の声を録りたいとだけ言われたんだ」
テギョンがカップを持ち上げるとそれに口をつけアン社長は、ソーサーの上からカップを持ち上げてテギョンに向かって突き出すような仕種をしている。
「CDじゃダメだったのか!?」
熱いなと言ったテギョンが、テーブルにカップを戻してアン社長を見た。
「生の声が聞きたかったんだろ!CDは、加工されてる物もあるからな」
熱いのが良いだろと香りを楽しんでいるアン社長は、鼻を膨らませて匂いを嗅いでいる。
「そうか・・・」
テギョンが溜息の様に返事をするとその顔を見ていたアン社長は、左手のソーサーにカップを乗せ、右手で眉の辺りを掻く様な仕種をした。
「あー、テギョン・・・あのなぁ、もしかして」
テギョンの聞きたい事を探るようにアン社長が目を閉じて眉尻を擦ると片目を開きながら前を見ている。
「もしかして、『マルドオプシ』か!?」
黙ったまま視線だけあげたテギョンが、睨みつける様にアン社長を見ると、アン社長は、何度か頷いて額に手を当てた。
「やっぱり、そうか・・・気になるか!?」
「それはな・・・今更、思い出だけじゃ済まない歌だからな」
「お前の新曲に影響するか!?」
「それは無いな!ただ、ミニョの事をあまり探られたくは無い」
「ああ、そっちか・・・」
過去の入れ替え事件を最終的にもみ消したのはアン社長で、あのコンサートの後、ミニョが帰国するまでの間、実はあちこち奔走してくれていた。
テギョン達A.N.Jellやマ室長、ワン・コーディーだけの力では、結局どうにもならない事を全て片付けてくれたのもアン社長だった。
「リンの事もあるし、子供達のバンドだって、限定とはいえ、何か考えてるんだろ」
唇を尖らせているテギョンは、ソファに背中をつけて座ると顎をあげて腕を組み不満そうに聞いた。
「・・・まぁな」
「ふん!社長とユンギの事だからな!ただじゃ動かないとは思っているが」
「おっ、買被りか」
明るく返すアン社長に相変わらずのテギョンは、前を見据えて睨んでいる。
「違う!既に何か動いているだろ!」
憶測ではなく、確信だとでも言いたそうにテギョンが唇を尖らせた。
「まぁな、お前達の売り出しと一緒だからな」
コーヒーを飲みながらアン社長が頷くと不機嫌を露にしてきたテギョンが、目を細めて、唇を閉じたまま息を呑み短い溜息を付いて口を開いた。
「言っとくけどな!家族揃って歌番組とか絶対出ないからな!」
ソファから立ち上がったテギョンが、アン社長に向かって指を突きつけそれだけだとドアに向かって行った。
テギョンの剣幕に体を引いて仰け反ったアン社長だったが、きょとんとしてすぐソファに手を付いて半身だけ振り返るとテギョンを呼んだ。
「なんだ!?」
「お前、それを言いに来たのか!?」
「ああ、用はそれだけだ」
「そうか・・・考えとく」
視線をテギョンから外しながら頷くアン社長は、じゃぁなと手を上げていて、ギロッともう一度睨んだテギョンは、唇を数回動かすとドアに手を掛けた。
「ふん!そうしてくれ」
廊下に出て、それでも静かにドアを閉めたテギョンは、振り返ってドアを見つめるとふんともう一度鼻息をついて練習スタジオの方へ歩き出した。

★★★★★☆☆☆★★★★★

角を曲がってテギョンとジェルミが見えなくなった所で屈みこんだミニョは、繋いだ手の先のリンの顔を見て、窺うように聞いていた。
「リン、アッパに何を言おうとしたのですか!」
「何のことー!?」
恍けているのかミニョを斜めに見上げ、降ろした視線を反対側に流して訊ねるリンは、前を向いたまま傾げた首を何度か左右に揺らしている。
「昨日、アッパに言おうとしてたでしょ!」
ミニョの方が子供の様にリンに膨れて見せるとくるっと瞳を上げたリンがあれの事かなと言った。
「オンマの秘密ー!?」
「わっ!声が大きいです!!」
慌ててリンの口元に手を翳したミニョは、キョロッと周りを見回すと誰もいない事を確認して、口元に人差し指を当てた。
「言っわなーい」
ミニョを見上げたリンが、大丈夫と言うと隣に並び直したミニョは、また手を引いて歩き始めた。
「内緒ですよ」
歩きながらリンを見下ろしたミニョがそう言ったが、ミニョを見上げているリンは、ニィィと悪戯に口角をあげていく。
「ユソンヒョンには、言っちゃったー」
リンの返答に耳を疑った様に目を見開いたミニョは、驚いてまた立ち止まった。
「チンチャーー」
「うん!」
ミニョの声の方がリンよりも良く響いていて、今度はリンが唇に指を当てて周りを見るとミニョを睨む様に見上げている。
「うっ、まぁ、良いです!アッパに見つからなければそれで大丈夫です」
短い溜息を付いたミニョが、項垂れて行きましょうとまた歩き始める。
「アッパは、鈍いからクェンチャナヨー」
「ケンチャナ~」
リンの言葉に溜息交じりで言葉を返して首を振ったミニョは、ガクッと更に項垂れると、リーンと情けない声を出しながら下を見た。
「ミナムが言ってたーアッパは、鈍いから気付かないって」
「オッパも知ってるのですか」
更に驚いた顔をしたミニョは、諦めた様に額に手を当てた。
「うん!」
「他に知ってる人は!」
リンの言葉に驚かされぱなしのミニョは、不満そうに膨れ、でも、諦めた様に何度も首を振っている。
「もう、いないよー」
「では、これ以上はダメですよ!」
「どうしてー」
悪戯に微笑む顔から判ってるんだろうなと思っているらしいミニョは、リンに片目を閉じた顔を向けると、どうしてもと強く言った。
「アッパには、良い事だよね」
リンは、不思議な顔をしてミニョに聞いている。
「良い事ですよ!でも、オンマの自己満足ですからね」
リンの質問に溜息混じりの返答を返すミニョは、開き直ったのか、にっこり微笑んでいる。
「じこまんぞく!?」
「ええ、オンマが勝手にアッパの事を思っているだけですから」
「アッパに教えないの!?」
「そうですね」
「嬉しい事だよね」
「そうですね!嬉しい事だと思いますよ」
「嬉しい事は、教えてあげるのが良いよね」
「そうですね!でも、アッパは、自分を信じてる人ですから」
「オンマと違うの!?」
不思議な顔で見上げるリンは、ピタッと立ち止まった。
「違う事はありません!素敵な事です!」
立ち止まったリンに併せる様にしゃがみ込んだミニョは、その上腕に両手を添えると顔を覗き込んで微笑んでいる。
「オンマがしたいからしてるだけです」
真っ直ぐにリンの瞳を見て綺麗な微笑を浮かべたミニョは、僅かに首を傾げてリンにもねと言った。
「アッパに教えてあげたら喜ぶよね」
ミニョの微笑を嬉しそうに見つめたリンもまた首を傾げると少し考えてから微笑んでいる。
「そうですね、喜んでくれると思いますけど、アッパが、知る必要の無い事です」
「ふーん」
リンは、不満なのか、ミニョをチラチラ見て返事をしていると、横からそうかなぁという声が聞こえ、その声に驚いて顔を上げたミニョは、そちらを見つめて首を傾げ声の主を見つめているのだった。




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