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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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Treasures.The first photographing(トレジャー・テイク・ワン)!?

貴重品
カシャッ、カシャッとシャッターを切る音が響いて、ライトの角度が変わっていく。
白い布の前に立って、ポーズを決めるミニョは、背中を見せるだけの撮影にも笑顔を作っていた。
「はーい、お疲れー」
「ありがとうございます」
カメラマンへ挨拶をして、布の上から降りてくるミニョは、頭に乗せた鍔広の帽子を外した。
「オンマー」
控用の椅子に座っていたリンが、腕を伸ばしてミニョを迎え入れた。
「リン、大丈夫!?」
スタジオの雰囲気に慣れない為か、ずっと泣き通していたリンは、心配したスタッフによって外に連れ出され、あやされて戻ってきていた。
「うん!コレ貰ったのー」
長い棒のついたキャンディをミニョに見せる。
「そう、良かったわね」
「うん」
リンを抱いたミニョは、周りにいるスタッフにありがとうございますと頭を下げると着替える為に別な控室を目指し、撮影が終わって早く帰りたいという雰囲気を醸し出している。
「まったく、何でわたしまで・・・」
文句を並び立てて控室へ向かう廊下を歩くミニョの頬は、膨れ、ぷーっとなっている。
「オンマ、可愛いよー」
腕の中のリンが、ミニョを見ながら微笑み、小さな頭に手を乗せたミニョは頭を撫でて、頬をくっつけ、リンもねと言った。
「リンには、初めてですね」
「うん!オンマのお仕事は初めてー」
「うーん、お仕事のつもりは無いのですが・・・」
困り顔のミニョは、リンの顔を見た。
「アッパが、いけないと思いませんか!?」
「何でー!?」
「アッパが我儘なのですよ!まったく・・・」
首を傾げるリンは、不思議顔だ。
「アッパはー!?」
「あちらは・・・まだ終わらないでしょうね・・・」
見に行くかとミニョは立ち止まった。
「良いの!?」
人の多いスタジオの雰囲気に慣れていない感じのリンだが、ミニョの腕の中は安心なのかテギョンのステージ以外の仕事風景が見られるからなのか、満面に微笑みはしゃいだ。
「どうも・・・オッパに上手く乗せられた気がするのですよね」
相変わらず呟いて控室へ戻るのを辞めたミニョは、リンを連れて、角を曲がった。
閉め切られたドアを開け、暗幕に覆われたカーテンを抜けて、内から僅かに光が漏れて所狭しと置かれる機材の間を抜けるとテギョン達、A.N.Jellが揃って撮影をしているスタジオに辿り着いた。
やはり、白い布の前で撮影をしているが、そこに組まれたセットは、ヨーロピアン調のソファやベッドが置かれてとても豪華なものだ。
「わー、すごい」
感心したリンが、テギョンを見つめた。
「アッパじゃないみたい・・・」
ベッドに横たわるジェルミの傍にシヌが、背中を向けて口元に花を咥えてこちらを見つめ、その傍らのソファにテギョンとミナムが、背中合わせで座って頭をくっつけていた。
テギョンの鋭い視線が、流れながらカメラのレンズを捉えている。
ミニョの首に腕を回しているリンは、力を加え、テギョンを見つめながら怯えている。
「ふふ、今日のアッパも綺麗ですねー」
久しぶりにテギョンのステージ以外の撮影を見るミニョは、蕩ける様な笑みを浮かべている。
ライトの下のテギョンは、次々色々な表情を見せるが、その口角が極端に上がることはない。
睨むような視線をカメラヘ送り、シヌ、ジェルミ、ミナムが微笑みを浮かべる分、テギョンの表情が際立って見える。
「アッパ恐い・・・」
リンが、ミニョの胸に顔を埋めた。
「えっ、大丈夫ですよ」
ミニョがリンを見下ろした時、休憩という声が掛かった。
「お疲れ様ー」
「セットチェンジするよー」
ミニョを見つけていたA.N.Jellが、手を振ってきた。
「ミーニョー!綺麗だ―!!」
両手を広げて一目散に駆けてきたジェルミは、リンを抱くミニョへ腕を回した。
緩い駆け足でやって来たシヌも止めるのは間に合わず、しっかりミニョに抱き付いたジェルミを引き離し、最後尾を歩いて来たテギョンが、思い切りジェルミを引っ張って、ミニョの胸に顔を埋めているリンの頭を撫でた。
「どうしたんだ!?」
「アッパのお顔が怖いそうですよ」
にっこり笑って伝えるミニョに眉根を寄せたテギョンが、ふんと唇を突き出した。
「慣れないスタジオだから、緊張しているんじゃないのか!?」
すると顔をあげたリンも唇を突き出している。
「違うもん!アッパ、こわいもん!!」
ビシッと指を突きつけるリンにテギョンが体を引いた。
「なっ・・・」
「なーにやってんだよリン!」
突きつけた指をミナムが握って、下ろさせた。
「ミナムー、アッパ、怖いのー」
ミニョからミナムの腕に乗りかえたリンは、泣きだしそうな顔だ。
「はは、ヒョンの顔が怖いのは、今に始まったことじゃないけどな」
楽しそうにリンに説明する。
ミニョの肩を抱いたテギョンは、ミナムに任せろと言うと皆から少し離れていく。
椅子に座ったジェルミとシヌは、それを見送ってお茶やお菓子を堪能し始めた。
「あんな顔しないもん!」
「写真集とかは、あんな顔してるだろう!」
ミナムに高く抱え上げられたリンは、笑顔を見せながら家で見ないと膨れている。
「それはなぁ・・・」
リンを抱えたミナムは、椅子に座ってテギョン達がいる方に体を向けた。
壁際にミニョを立たせたテギョンは、髪に触れながらふたりで話し込んでいる。
「大丈夫か!?」
「ええ、久しぶりでしたけど、カメラマンさんも良く知っている方でしたし、問題ありません!」
「ふっ、そうか、お前の為に揃えた甲斐もあったな!」
「それにしてもやっぱり乗せられた気がするのですけどねっ!」
「そう言うな!お前じゃなければ嫌なんだよ」
笑顔のテギョンに笑い返すミニョは、肩を抱かれて頬に落ちるキスを受け止め、背中に腕を回して軽いハグをしている。
「解ったか!?」
ミナムがリンに聞いた。
「わかんなーい」
肩につくほど首を曲げているリンは、不満そうに答えた。
「解らなければ、お前は、一生ヒョンには勝てないな」
可笑しそうに笑うミナムに不満顔のリンが振り返り尖った唇で睨みつけた。
「そんなのやだもん!アッパに勝ちたいもん!」
「じゃぁ、もっと、良く見ろ」
リンの向きを変えたミナムは、じっとふたりを眺めている。
「あれが、お前が良く見てるアッパの顔だろう!」
「うん!」
「ヒョンはさぁ、仕事の時って割と怖い顔しているんだぜ!けど、ああいう顔って家でしか見せないんだ!かなり貴重な顔なんだぞ!」
「きちょう!?」
「お宝って事!」
「ふーん」
「今回の撮影ってさ、ミニョを引っ張り出して、ヒョンのああいう顔を撮るのが目的なんだ!ミニョの撮影参加は、ちょっと別な目的もあるんだけど、お前も折角だから協力しろ!」
「どうやって!?」
「オンマとアッパともっと綺麗なのを見たいだろう!?」
「いつも見てるもーん」
ミナムの腕の中で遊ばれているリンは、きゃっきゃっはしゃいでいる。
「お前、変なとこだけ賢いのは、罪だぞ!」
むにーと頬を引っ張られるリンは、ミナムの頬も引っ張った。
「だって、オンマの一番は、僕じゃなきゃ嫌だもん!
「それは、お前、限界があるだろう」
「どうしてー」
「っ判ったよ!もう一回アレを見ろ!」
リンの頬を包んで向きを変えたミナムは、テギョンとミニョを見せた。
ミニョを腕に囲んで顔を近づけているテギョンのそんな姿は、家でも良く見かける光景だが、違うのは、その腕の中で見え隠れするミニョの姿で、笑っている顔は、いつもと変わらない様に見えるが、真っ赤な困りきった顔は、瞳を潤ませてとても嬉しそうにテギョンの胸を叩いている。
「・・・・・・!?」
「判ったか!?」
固まってしまったリンにミナムが、小さな心臓をマッサージしている。
「判りたくない気持ちは、よーくわかるよーリーン」
黙っていたジェルミが、テーブルに突っ伏しながらリンを見た。
「俺達もアレを見る度にダメだなぁと何度思ったか・・・」
「ジェルミヒョン!?シヌヒョンも!?」
「ああ、あんな顔は、あいつの前でしか見せないんだよな・・・」
椅子の背凭れに腕を回したシヌが、テギョンとミニョを見た。
「ふたりともなの!?」
「そうだよ!お前のオンマは、最強だろう!?」
「うん!アッパが良く言ってるー」
「でもな、お前も一番なのは変わらないから安心しろ!」
「そうそう、リンに見せる顔も俺達とは違うから」
きょとんとしているリンに3人とも笑顔だ。
「うん!可愛いー」
何かを納得したらしいリンは、ミナムに降ろしてくれと言った。
「オンマー」
ミニョに向かって一目散に走って行くリンは、膝にくっついて抱き上げられた。
「オンマの一番は、アッパだけど、僕の一番は、オンマだから良いもん!」
話しが見えず驚いているテギョンとミニョを見回したリンは、アッパより好い男になるんだと笑い、テギョンも不思議な顔で見つめていたが、リンを包み込む様に腕を回すと幸せな家族がそこにいたとある日の出来事だった。