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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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レインボー・アクロス・ザ・スカイ(1)

よろぶん、あんにょん(^^)/
さて、2013年、新・・といっても、昨年の『To You My Dear』の続編的お話。
ほのぼのぽやーんなファン一家をお楽しみ頂けますように♪
人物多くなってきたぁ(・・;)どうなるんかなぁー・・・( ̄_ ̄ i)゚・゚*・(゚O゚(☆○=(`◇´*)o
 ★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

A.N.entertainmentの前は、いつもの如く、賑わう女性で埋め尽くされていた。
けれど、彼女達のお目当ては、この事務所では、元祖となったアイドルA.N.Jellでは無く、まだ、歳若くごく最近デビューを控えたばかりの学生バンドグループで、テギョンが、リンを連れて横を通っても歓喜は、するが、狂喜はしない。
テギョンもチラと横目で軽い、それは、軽い会釈をするだけで、これが、最近の事務所の朝の通例となっていた。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「アッパが、ぷろでゅーす、してるんでしょー」
事務所の自動ドアを通り抜け、練習室へ向かう為に階段を昇り、顔が見えない様に深く被っていた帽子と眼鏡を取り払ったリンは、帽子の中に眼鏡を収め、テギョンの手を離して、そこを駆け上がり、サングラスを外して胸ポケットに収めているテギョンに向かって、両手を拡げて待っていた。
「ああ、けど、彼女達にそれは、関係のない事だからな」
拡げた両手に軽く触れ、帽子をリンの手から攫って、リンの頭に軽く手を乗せたテギョンは、笑いながら、帽子を持ち上げて振り翳し、横を通り抜けて、それにムゥと唇を尖らせたリンは、しかし、笑顔になるとテギョンの長い足に追いつく様に駆け寄って手を繋いでいる。
「教えてあげれば、良いのにー」
「それは、教えてやるべき事じゃぁない」
「どうしてー!?アッパの作った曲でしょー」
「ああ、けど、俺が、パフォーマンスをする訳じゃない・・・やるのは、あくまで、バンドを組んでる、あいつらの仕事だ、俺の曲を生かすか殺すか、俺は、俺の精一杯で、あいつらに曲を書いて、こうしたらいいと指導をしてやるけど、そもそも、頑張る気が無いなら、それは、そこまでだ」
回廊の反対側の階段まで、ぐるりと半周を回って、また、手摺を掴んだリンに注意を促しながら、ゆっくり階段をあがっていくテギョンは、あちこちから、テギョンの姿を見つけてかかる挨拶の声に、ああ、と生返事を繰り返していて、リンが、テギョンを見て首を振った。
「でも、頑張ってるから、アッパも書いたんでしょー」
「まぁ、そう、だな」
テギョンを軽く睨みながら、三階にあがり、また手を離したリンは、一目散に練習の為に設けられたホールの扉を開けて、悠々と歩いているテギョンを待つ事無く、まだ、誰もいないそこへあんにょーんと声を出しながら飛び込んでいる。
「とうちゃーく!!アッパ!今日は、どうするの」
リンが飛び込んだ扉を押さえて、左右を見回したテギョンは、長いテーブルに無造作に置かれた譜面やCDに目に止めると、眉間に皺を寄せながら、そこに近づき、指の先で摘みあげ、犯人と思われる名前を呟いて、大きな舌打をした。
「ああ、ジュノ達が、来るのは、午後からだったな、ジェルミとミナムは、午前中は、バラエティの収録だそうだし、シヌは、ドラマの制作発表か・・・お前は!?」
両手を併せて埃を落とす様に叩き、痒いものに触れた様に指先を動かしたテギョンは、消毒液の入ったスプレーをポケットから取り出して手に吹き付け、振り返っている。
「アッパと一緒に居るー、オンマも来るでしょー」
「そう、か・・・なら、編集の打ち合わせをする予定だけど」
真後ろにいたリンに少し驚いた表情を浮かべて、ポケットにスプレーを戻したテギョンにきょとんした表情で、唇に指を当てていたリンは、ニィっと笑を浮かべると、ジェルミとミナムと呟いて、唇を尖らせ、テーブルを振り返ったテギョンは、片目を閉じながら溜息を吐いて、リンに手を差し出した。
「とっておきを見せてやるから、一緒に来い」
「何するのー」
リンの手を引いて、来た道を戻り始めたテギョンに見上げるリンの表情は、わくわく胸躍る明るい笑顔で、見下ろすテギョンもニヤリとあがった口角が、悪戯を思いついた子供の様に曲がっている。
「お楽しみだ」
「オンマのお仕事に関係ある!?」
「ああ、録音とPV制作もしなくちゃならないからな」
二階に下りて、A.N.Jellの練習室に向かうテギョンの思惑を考えながら、歩いているリンは、思いつく事を次々テギョンに訊ねるが、笑っているだけのテギョンは、スタジオを開けて作業台に向かった。
「アッパが、考えるの!?」
「ミニョのプロデューサーも俺だからな」
作業台の奥にある、少し、埃の被ったアタッシュケースを取り出したテギョンは、近くにあった布でその埃を拭い、台に置いて、胸ポケットを探っている。
「そうだったー」
「お前の歌も入れてやるぞ」
「本当!?」
ソファに登って、テギョンの開いたケースの中を見ようと背伸びをしたリンは、けれど、それが見えない事に不思議な顔で、首を伸ばし、ケースを開いたまま、そこに入っている譜面の束を撫でたテギョンは、ふっと薄く優しい笑みを浮かべて、蓋を閉めた。
「ああ、ミニョが、お前の曲で、気に入ってるのが、あるからな、アルバムに入れてやるから、楽しみにしてろ」
行くぞと、ケースを持ったままスタジオを出たテギョンを慌てて追いかけたリンは、何が入っているのかとテギョンに訊ねているが、笑っているだけのテギョンは答える事無く歩き続けていて、答えが聞けない事に、むぅーと膨れ始めたリンは、体を揺すって、ふざけながら、後ろを歩いている。
「直したー!?」
「当たり前だろう!直さずに使えるか」
「それも聞きたーい」
「ああ、聞かせてやる・・・ついでにどこを直したか、勉強しろ」
「アッパと僕じゃ、かんせいが、違うもーん」
大きな会議室の扉を開け、電気を点けたテギョンの横をすり抜けて、半円状の室内の階段椅子の間を走り、一番後ろに座ったリンは、正面で、スクリーンを下し始めたテギョンに大きな声を出し、響いた声に天井を見上げて、にっこり笑った。
「生意気な事を言うな」
「オンマが、言ってたんだもーん」
ツカツカと階段状の一番前の会議用テーブルにアタッシュケースを置き、映像装置を操作し始めたテギョンは、リンにカーテンを閉める様に促し、頷いたリンは、近くにあるボタンを押している。
「ミニョね・・・そうか・・・俺の楽しみを増やす天才だからな」
「ああー、悪いかお、してるでしょー、オンマをいじめるんだー」
暗くなった室内で、夜目の利くリンは、ゆっくりとテギョンに近づき、あまり夜目の利かないテギョンは、手探りで椅子に座ると隣に腰を降ろしたリンを膝に抱えて、装置のスイッチを押す様に促した。
「いじめないさ、可愛がるだけだ」
「きっと、オンマ、今、寒いって泣いてるよー」
機械音が、響き始めた室内で、静かに流れる音楽と映像の始まりを目にしたリンは、テギョンを振り返りにっこり笑っていて、リンを膝に抱いて、その腰を引き寄せたテギョンは、自慢げに笑っている。
「そんな訳、無いだろう」
「そうだもーん」
流れ始めた映像にスイッチを握ったまま、前のめりになっていくリンと目を閉じて、楽曲に聞き入りながら、流れてきたミニョの声に耳を澄ませ、笑顔を零しているテギョンの一日の始まりだった。



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