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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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ワン・ツー・スリー!? (14)


テギョンの録音も無事終わり、子供達の練習場にテギョンやシヌと顔を出したミニョは、仕事の方向性も決まっておらず、特段することもないので、家に帰りますと言い、ユンギも仕事があるから夕方迎えに来ると言って、ミニョを送っていくと並んで歩いていた。
「今日は、とってもラッキーでした!」
ユンギが、相変わらずミニョとの二人きりに照れた様に両手を併せると、クスクス笑っているミニョは、何故ですと聞いた。
「ミニョssiの『マルドオプシ』が聞けるとは思ってもいなかったので」
ユンギが、”ミニョの”と言った事に僅かに眉を寄せたミニョは、それが強調して聞こえたのか、どうしてと訊ねている。
「ソンベが、ミニョssiに歌って欲しい歌があるんだと言ってました!そのメロディを聞かせて貰ったんですけど、切なさがテギョンの『マルドオプシ』に似ていたので、ミナムssiの声とは違って、イメージが湧きやすくなりましたね」
嬉しそうに話すユンギにミニョは不思議な顔をした。
「ユンギssiもこのお話に関わっていらっしゃる!?」
ミニョは、ヒジュンにそうした様にユンギにも探るような瞳を向けたが、きょとんとしたユンギは、えっと聞き返し、その顔を見たミニョは慌てて首を振った。
「あっ、なんでもないです! デュオって言われてますけど」
「えっ!?」
「これをくださいましたよ」
これと言ってミニョは、ヒジュンに貰った譜面をユンギに見せると、それを見たユンギは、不思議な顔をしている。
「僕が聞かせてもらったのとは・・・違いますね」
「そうなのですか!?」
「ええ、僕が聞かせてもらったのは、ミニョssiだけって言ってました」
「そうですか」
何故『マルドオプシ』であったのかは、朧気でも確信が持ててきたミニョだったが、ユンギの話に考え込む様に黙ってしまうと、駐車場の前で、どうぞと車に促したユンギにハッと気付いた様に、いいえと言って手を振った。
「すみません!ちょっと、用事が出来たのでバスで帰ります!」
笑顔を浮かべて、ユンギにそう言ったミニョは、丁寧に頭を下げるとそうですかと言ったユンギもじゃぁ、またと言って車に乗り込み、ミニョの前から走り去って行った。
駐車場に残ったミニョは、ヒジュンの譜面を見つめると、小さく溜息をついたが、すぐにそれをバッグにしまい、替わりに携帯を取り出した。
画面を操作して、スケジュール帳を引き出すと時計を確認して電話を掛け始めた。
コールは、とても短いものだった。
歩き始めていたミニョは、A.N.entertainmentと書かれた敷地の境目で相手と話し始めると、これからの予定を聞き、家に戻ったら話が出来るかと訊ねて、相手も了承したらしく、ありがとうございますと電話を切った。
「ふふ、早く帰りましょ!オッパのことも聞けるかもしれないし」
そんな独り言を呟いて携帯をバッグにしまったミニョは、肩にかけていたバッグを掛けなおして、急ぎ足で、帰路に着くのだった。

★★★★★☆☆☆★★★★★


「どうして違うのさ~!」
「お前が先走りしすぎるんだ!」
「わっかんないよー!」
「お前なぁ、ユソンや、ジュンシンの音に併せてみろと言ってるだけだろ!」
どうしてそれが出来ないとイラつくテギョンは、腰に手を当てて、リンを見下ろしている。
「併せてるつもりだもん!」
「つもりだけなら誰でも出来るんだよ!」
子供バンドの練習が始まって、一時間ほどが経過していた。
コードは、ほぼ覚えきっているリンだが、テギョンの思う様な音が出てこないらしく、イラついて、リンに当り散らすテギョンにユソンとジュンシンは萎縮してしまい、同情したシヌが、他でやれと言ったことで、ホールを出た2人は、いつもの練習室で、対峙していた。
「オンマの歌が出来ないからって僕に当たるのはおかしいんだから!」
「なんだとっ!?」
リンが、テギョンを指差して、睨みつけている。
「オンマの歌が出来ないんでしょ!」
テギョンの腹の下辺りから見上げる視線は、ジトっと不満そうだ。
「どういう意味だ」
それを睨み返すテギョンも下に向けた瞳が至極鋭くなっている。
「アッパは家族の歌って言ったけど!ヒジュンおじいちゃんが横から出てきて、オンマに『マルドオプシ』歌ってって言ったから、えーと・・・うーん・・・と」
一気にまくし立てたリンだったが、気持ちの表現が言葉に追いつかないのか、腕をぐるぐる動かし、考え込むとまるで指揮者の様に腕を更に動かし、イラついてあーもうと床を蹴りつけた。
何を伝えたいのか、不機嫌な顔をしてリンを睨みつけていたテギョンだったが、まるで鏡に映った自身と似た様な態度を示すリンのその勢いに次第に呆気にとられ、床を蹴った仕種にぷっと吹き出すと、天を仰ぐ様に額に手を置いて、クスクス笑い出している。
「あーもう、解ったよ!俺が悪かった」
笑ったことで気持ちがほぐれたのか、素直に謝るとそれでもまだ膨れている小さな体に腕を伸ばし、その膨れた頬を指で押すと、ははっ大きく笑って、リンを抱いてソファに座った。
「そう膨れるな!ったく、頑固なのは、ミニョと一緒だな」
「アッパが、分からず屋なだけだもん!」
「ああ、解ったよ、悪かった!お前の表現がな」
リンの表現がというテギョンは、真剣な顔をして唇結びなおすと睨みつけていたリンが、きょとんとしている。
「先走るというのは、ちょっと、違うな!悪かったな」
テギョンの伝えたい事が理解できないリンは、首を傾げ、その瞳をジッと見つめ、見つめられた事でリンと視線が合ったテギョンは、また鼻で笑い、静かに語り始めた。
「たしかに、お前の言うとおり、歌が出来てないのは事実だ」
それは、子供に教えるというよりも、対等な大人に話している様に聞こえる。
「けどな、お前の事とソンベの件は、まぁ、あまり関係無いけどな」
「どうして!?『マルドオプシ』困ったんでしょ」
「ふっ、焦ったのは事実だけどな、それは、俺達の中にちょっとした過去があって、お前にも見せただろ!ミニョと俺しか知らない箱を」
「うん」
「あの中にある『マルドオプシ』は、ミニョの声だったろ」
リンは、小さく頷いて、テギョンの顔を覗き込んでいる。
「あれは、A.N.Jellのコ・ミナムのシングルとして発売した物だからな」
他の音源があってはならないものなんだとテギョンはリンに言った。
「でも、オンマも歌手をしてたんでしょ」
「ああ、だから、余計に比べられたくないのさ」
テギョンは、大人の事情だと薄く笑みを作り、リンに微笑みかけた。
「2人の歌声は似ているだろ」
「う・・・ん」
歯切れの悪いリンの返事にその耳には違って聞こえているのかと思い直したテギョンは、唇の端をあげて笑っている。
「素人には判らない、ちょっとした違いだからな!息を継ぐタイミングとか、感情の入れ方とか」
ほんの些細なもので、双子であるが故だとテギョンは、リンに教えているが、過去の入れ替わりについては何も語らなかった。
「まぁ、それはそれで、思うところもあるんだけど、今、お前に言ってるのはそういうことじゃないだろ」
「だって、僕を苛めるんだもん!」
「お前を苛めたってちっとも楽しくないぞ!」
テギョンが、口を尖らせて、リンの額を小突いたが、そこを抑えたリンも同じ顔をしてテギョンを見ている。
「お前達の『約束』は、この前の演奏も聞いてるし、完成度も申し分なかった!それで、新曲をどうするつもりなんだ!?弾かせてくれって3人で頼むから弾かせてやれば、お前が先走ってる様じゃこっちにOKは出せないぞ、それとも辞めるか!?」
「やだ!」
リンの答えは即答だった。
リンが、テギョンに渡してアレンジを加えた曲は、数十曲あったが、その中から3曲だけをテギョンが選び、これを弾いてみろと練習の初めからそれらを続けて弾かせていた。
しかし、どれを聞いてもリンの音だけが、先にでる。
それは、リンが作った物である為かもしれないが、何度聞いても『約束』の演奏の様にテギョンに納得の出来るものではなく、加えて、それを弾いている時のユソンとジュンシンの態度を偶々目にしてしまったテギョンをイラつかせていた。
2人で目配せをしてリンの音に併せている。
それが、何を意味するのかをテギョンは、重々承知していた。
かつての自分。
演奏に、音に妥協が出来ないのは、今でもあまり変わり無いけれど、少なくともA.N.Jellの中には、それは無い事で、バンドを始めた頃、良く、シヌとぶつかっていた事を思い出していた。
だからこそ、まだ、小さなリンにそれを避けて欲しいという思いがイラついた態度として現れていた。
否定をしたリンにふっと薄く笑ったテギョンは、その額に自身の額を擦るつけると、じゃぁやることは一つだなと言った。
「「練習」」
テギョンの声とリンのそれが綺麗なハーモニーを奏でると一瞬互いにきょとんと顔を見合わせたが、直に笑い始めている。
「ハモったねー」
リンがそう言って、テギョンの首に腕を廻すとテギョンもまるでいつもミニョにそうしている様にぎゅっとリンを抱きしめているのだった。




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