「ヒョン!!夕飯どうするー!?」
ジェルミが、シヌの部屋を覗き込みながら声を掛け、ギターを手にして明日のリハーサル準備をしていたシヌは、そうだなと言ってベッドから立ち上がった。
「テギョン達は、どうするのかな!?」
「あっ!そっか!リンもいるんだよね!」
お酒は、無理かと言ったジェルミにシヌが笑っている。
「酒は、コンサートが終ってからにしとけ!どうせ休みがあるんだから」
ギターをケースに仕舞いこんだシヌが、ボストンバッグを持ち上げ、中からサングラスを取り出している。
「えーっ!!折角だから皆でパーティーしたいよー!!」
「テギョンが、許す訳が無いだろ」
冷静に分析をするシヌにジェルミが喚いている。
「ミナム、お酒一杯持ってたー」
ああ、と言ったシヌは、行くかとジェルミを促した。
「ヘイssiが、後から来るからな!持たされたらしい」
「スヨンとウォンも来るんでしょ!双子も大きくなったかなぁ」
ミニョやテギョンと違って、ミナムやヘイが双子を連れてくる事は滅多にないので、ジェルミもワクワクしている様だ。
「大して変わらないだろ」
シヌが、前に会ってからそんなに時間は経っていないと言っている。
「子供の成長って早いって言うじゃん」
「そうか」
シヌの部屋を出たジェルミは、くるっと振り返るとあれと言いながら海を指差していた。
「ミナムんとこのふたりは、リンとはまた違う可愛さがあるからね」
ジェルミに良く懐いているスヨンとウォンが可愛いらしく、ほくそ笑んでいる顔にシヌは、別な笑みを返して灯台ねと呟いている。
「お前も早く相手を見つけて作ればいいじゃないか」
回廊のポーチにあるテラスの枠木に手を着いたシヌが、砂浜と海を見下ろしらしくない事を言い、きょとんとするジェルミは、まじまじとシヌの見えなくなった顔を見ている。
「双子は、生まれないでしょ!!遺伝的要素もないし!!」
「相手を双子の片割れにしたらどうだ!?」
樹木が、邪魔で見え難くなっている灯台にシヌの顔が向いている。
「そんなに都合よくいないよ!!」
ジェルミは、枠木の柱に背中をつけた。
「あーあ、ミニョとだったら可能性があったのになぁー!!」
「ふっ、その台詞、絶対テギョンの前で言うなよ」
シヌが、ジェルミを見るでもなく口にする。
「判ってるよー」
ジェルミもヒョンは、怖いと言いながら、シヌに付いて歩き出した。
「でも、海だからねー!一緒だとちょっと思い出すよね」
「ああ」
短い返事をするシヌは、思い出したようにクスクス笑った。
「どうしたの!?」
「さっき、ミナムに言われたんだ・・・新しい恋の思い出にしろって」
二階から眺める海は、また違った顔を映し出してその瞳に届いていた。
「えー、ヒョンも浸ってんじゃん」
ジェルミが、不満そうな顔で、唇を突き出した。
「はは、そう言うなよ!」
近くにいるから余計に懐かしい思い出に浸ってみたいと思う事もあって、リンがいるから何処か安心して、自分に言い聞かせている所もあるのかも知れない。
「子供までいるのに今更、ミニョにどうこうは出来ないだろ」
「まぁね」
ジェルミが、行こうよとシヌを促して歩き出した。
「俺だって恋してないわけじゃないんだけどなぁ」
上を向いて歩いているジェルミが、回廊を曲がって階段に続く廊下でくるっと振り向いた。
「シヌヒョンは、どうなの!?」
相変わらずの無邪気な顔で聞いている。
「ふっ、お前以上には、してると思う」
ジェルミの額をつついたシヌは、笑って横を通り抜けている。
「えー!!なにそれー!!教えてよー」
シヌが階段を降り始めると、額を押さえたジェルミが剥れて喚きながら後をついて行く。
「相変わらず煩いな!!」
リビングで、リンを足の間に座らせて、腰を持ち上げて空中ブランコの様に遊ばせているミナムが、声を掛け、シヌが、右をみるとテギョンが、後ろを気にするようにちらちら見ながら壁を背に立っていて、手だけを上げて合図を送り、それを見るシヌは、軽く頷いてミナムに聞いている。
「夕飯どうするんだ!?」
「ああ、ヒョンがさ、外に行こうって!今、ミニョを待ってるんだ!」
「そうか」
そう言ったシヌが、テギョンを見るとその向こうからミニョが小走りで走ってきた。
「急ぐなっ!!」
テギョンが、少しきつい声を出してミニョを嗜める。
「すっ、すみません」
転びこそし無かったが、テギョンの腕の中に崩れるように潜り込むミニョは、胸の痛みも一緒に連れてくるような姿だった。
「ふっ! やっぱり似合うな!」
テギョンの賞賛が、ミニョに浴びせられるとグイッと肩を掴んでこちらを向いた。
「じゃぁ、行くか」
いつもの如く、テギョンがぐるっと見回して声を掛ける。
「よしっ!リン行くぞ」
ミナムが先頭を切って外に出て行、前を通り過ぎていくテギョンとミニョを何処か複雑な表情で見つめるシヌは、自嘲的に笑って頭を振っていた。
「ヒョン・・・大丈夫!?」
ジェルミが、何か心配したようにシヌに声を掛けた。
「ああ、大丈夫だ」
そう言ったシヌは、行こうと言ってジェルミと外に出て行くのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
ああ、何だろう核はシヌみたいになってますね・・・リンを中心に動かしたいのに~・・・(;´Д`)
また次回~(ToT)/~~~ご訪問ありがとうございましたー(^v^)
ジェルミが、シヌの部屋を覗き込みながら声を掛け、ギターを手にして明日のリハーサル準備をしていたシヌは、そうだなと言ってベッドから立ち上がった。
「テギョン達は、どうするのかな!?」
「あっ!そっか!リンもいるんだよね!」
お酒は、無理かと言ったジェルミにシヌが笑っている。
「酒は、コンサートが終ってからにしとけ!どうせ休みがあるんだから」
ギターをケースに仕舞いこんだシヌが、ボストンバッグを持ち上げ、中からサングラスを取り出している。
「えーっ!!折角だから皆でパーティーしたいよー!!」
「テギョンが、許す訳が無いだろ」
冷静に分析をするシヌにジェルミが喚いている。
「ミナム、お酒一杯持ってたー」
ああ、と言ったシヌは、行くかとジェルミを促した。
「ヘイssiが、後から来るからな!持たされたらしい」
「スヨンとウォンも来るんでしょ!双子も大きくなったかなぁ」
ミニョやテギョンと違って、ミナムやヘイが双子を連れてくる事は滅多にないので、ジェルミもワクワクしている様だ。
「大して変わらないだろ」
シヌが、前に会ってからそんなに時間は経っていないと言っている。
「子供の成長って早いって言うじゃん」
「そうか」
シヌの部屋を出たジェルミは、くるっと振り返るとあれと言いながら海を指差していた。
「ミナムんとこのふたりは、リンとはまた違う可愛さがあるからね」
ジェルミに良く懐いているスヨンとウォンが可愛いらしく、ほくそ笑んでいる顔にシヌは、別な笑みを返して灯台ねと呟いている。
「お前も早く相手を見つけて作ればいいじゃないか」
回廊のポーチにあるテラスの枠木に手を着いたシヌが、砂浜と海を見下ろしらしくない事を言い、きょとんとするジェルミは、まじまじとシヌの見えなくなった顔を見ている。
「双子は、生まれないでしょ!!遺伝的要素もないし!!」
「相手を双子の片割れにしたらどうだ!?」
樹木が、邪魔で見え難くなっている灯台にシヌの顔が向いている。
「そんなに都合よくいないよ!!」
ジェルミは、枠木の柱に背中をつけた。
「あーあ、ミニョとだったら可能性があったのになぁー!!」
「ふっ、その台詞、絶対テギョンの前で言うなよ」
シヌが、ジェルミを見るでもなく口にする。
「判ってるよー」
ジェルミもヒョンは、怖いと言いながら、シヌに付いて歩き出した。
「でも、海だからねー!一緒だとちょっと思い出すよね」
「ああ」
短い返事をするシヌは、思い出したようにクスクス笑った。
「どうしたの!?」
「さっき、ミナムに言われたんだ・・・新しい恋の思い出にしろって」
二階から眺める海は、また違った顔を映し出してその瞳に届いていた。
「えー、ヒョンも浸ってんじゃん」
ジェルミが、不満そうな顔で、唇を突き出した。
「はは、そう言うなよ!」
近くにいるから余計に懐かしい思い出に浸ってみたいと思う事もあって、リンがいるから何処か安心して、自分に言い聞かせている所もあるのかも知れない。
「子供までいるのに今更、ミニョにどうこうは出来ないだろ」
「まぁね」
ジェルミが、行こうよとシヌを促して歩き出した。
「俺だって恋してないわけじゃないんだけどなぁ」
上を向いて歩いているジェルミが、回廊を曲がって階段に続く廊下でくるっと振り向いた。
「シヌヒョンは、どうなの!?」
相変わらずの無邪気な顔で聞いている。
「ふっ、お前以上には、してると思う」
ジェルミの額をつついたシヌは、笑って横を通り抜けている。
「えー!!なにそれー!!教えてよー」
シヌが階段を降り始めると、額を押さえたジェルミが剥れて喚きながら後をついて行く。
「相変わらず煩いな!!」
リビングで、リンを足の間に座らせて、腰を持ち上げて空中ブランコの様に遊ばせているミナムが、声を掛け、シヌが、右をみるとテギョンが、後ろを気にするようにちらちら見ながら壁を背に立っていて、手だけを上げて合図を送り、それを見るシヌは、軽く頷いてミナムに聞いている。
「夕飯どうするんだ!?」
「ああ、ヒョンがさ、外に行こうって!今、ミニョを待ってるんだ!」
「そうか」
そう言ったシヌが、テギョンを見るとその向こうからミニョが小走りで走ってきた。
「急ぐなっ!!」
テギョンが、少しきつい声を出してミニョを嗜める。
「すっ、すみません」
転びこそし無かったが、テギョンの腕の中に崩れるように潜り込むミニョは、胸の痛みも一緒に連れてくるような姿だった。
「ふっ! やっぱり似合うな!」
テギョンの賞賛が、ミニョに浴びせられるとグイッと肩を掴んでこちらを向いた。
「じゃぁ、行くか」
いつもの如く、テギョンがぐるっと見回して声を掛ける。
「よしっ!リン行くぞ」
ミナムが先頭を切って外に出て行、前を通り過ぎていくテギョンとミニョを何処か複雑な表情で見つめるシヌは、自嘲的に笑って頭を振っていた。
「ヒョン・・・大丈夫!?」
ジェルミが、何か心配したようにシヌに声を掛けた。
「ああ、大丈夫だ」
そう言ったシヌは、行こうと言ってジェルミと外に出て行くのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
ああ、何だろう核はシヌみたいになってますね・・・リンを中心に動かしたいのに~・・・(;´Д`)
また次回~(ToT)/~~~ご訪問ありがとうございましたー(^v^)
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