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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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Etude and pale love(エチュードと淡い恋)!? #1


「ねぇ、リン!?本当にやるの!?」
ミニョが、頬に手を当てて憂いを含んだ表情でリンを見ていた。
リンはと言えば、ピアノに向かいながらテギョンが選んだ楽曲を楽しそうに時々音を外して弾いていて、そこに表情もつけ演技をするものだからそれが意図的なのも判らない様に弾きこなしている。
「やるのー!!」
「でもねぇ・・・」
ミニョは、心配そうにリンを見つめていた。
この前の撮影の時もそうであった様に、大勢の人が集まる所をあまり好まず、泣き出してしまうリンの態度をいつも見ているミニョにとっては、今回の話は、本人が引き受けたこととはいえ、かなり不安なものだった。
「大丈夫ー!!」
そう言ってにっこり笑うリンが、ミニョを更に不安にさせていた。
テギョンは、本人に任せておけと言い、この程度にしておけと譜面まで与える始末で、あまり真剣に話し合いが出来たとはいえなかった。
「本当に大丈夫なのかしら・・・」
ミニョの心配を余所にリンは、笑顔で練習を続けていた。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「ねぇヒョン!!今日って何かあるの!?」
ジェルミが廊下を振り返りながらスタジオに入ってきた。
顔だけ動かしてそちらを見たテギョンは、編曲していた譜面の束をバサッと前のテーブルに置いている。
「ああ、オーディションだろ!?」
「何の!?」
入り口に立って、缶ジュースを口にしているジェルミは、ダンスレッスンの休憩中の様で、首に巻いたタオルで汗を拭っていた。
「子供の養成でも始めるんじゃないのか」
テギョンは、たいして興味もなさそうに答えた。
「子供タレント!?」
「いや、何のつもりかは知らないが、子供向の発掘イベントだって聞いてるぞ」
テギョンは、譜面に書き込みを続けている。
「あー、だから、あんなに着飾った女の人が一杯いるんだー」
ジェルミが気にかけてるのは、子供よりもその母親達の様だ。
「通路は決まってるみたいだけど、あんなにゾロゾロ歩かれたらちょと恐いよね」
廊下を見ながらテギョンに話しかけているジェルミも然(さ)して興味がある様には見えず、テギョンが首を傾げながらそちらを見た。
「何か用事か!?」
その場を動こうとしないジェルミにテギョンが、聞いた。
「練習中なんだろ!?」
「あっ、うん。そうなんだけどさ!ミナム来なかった!?」
「コ・ミナム!? いや、見かけてないぞ!?」
どうしたとテギョンが、掛けていた伊達眼鏡を外しながら聞いた。
「いや、ミニョが来るって言うから一緒にお昼食べようって言ってたんだけど・・・」
ミニョ という単語にテギョンの軽い睨みがジェルミに飛ぶが、ジェルミもやっぱりという顔をすると乾いた笑いを発している。
「おっ、俺が言ったわけじゃないよ!ミナムが先に言ったんだからっ!」
慌てた様に手を振っている。
「ふん! まだ何も言ってないだろ!」
イラッとしてるのが丸わかりな低音がジェルミに向けられた。
「っていうかさ・・・ミニョが来るって事は、今日のイベント・・・何か関係あるの!?」
視線をテーブルに戻したテギョンは、チッと小さく舌打ちをすると肩に手を置いて解すように動かしている。
「ああ、リンが模範演奏をするそうだ」
額に手を置いて考えるような仕種をするテギョンは、既にジェルミに興味を無くしている様な態度で、口の中でぶつぶつと呟いている。
「何々、それってどういうこと!?」
反対にジェルミは興味津々で、テギョンに一歩近づいた。
「うるさいっ!俺も良くは知らないから、その辺でマ・室長でも捕まえて聞けよ!」
編曲が上手くいかないのか、テギョンはぶつぶつと小さくメロデイーを唱えながら指揮者の様に指を動かしている。
それを見たジェルミは、僅かに首を竦め小さく舌を出して、廊下へ出ると左右を見回して声もなく口を大きく開けた。

「ミーニョー!!」
廊下でミニョを見つけたジェルミは、テギョンに聞こえるほど大きな声で、そちらに走って行く。
その声に驚いたテギョンが、ガタッと立ち上がったが、時、既に遅く、ジェルミが抱きつこうと走り寄ったのは、目に見える様だ。
はぁーと深い溜息を付いたテギョンは、頭を振りながら廊下に出て、ジェルミっと叫ぼうとしたが、ギッとそちらを睨んだ瞳が、すぐに細められた。
唇に指をあてがうと、ニヤッと笑っている。
その視線の先、背中を向けるジェルミの前にリンが立っていた。
ミニョの前に両手を拡げ、ジェルミに向かって立ちはだかっている。
「リーンー何するんだよぉ!!」
大人気ないジェルミの押し殺したような声が響く。
「ダメー!!ジェルミヒョン、オンマにくっつこうとしてるでしょ!!」
「良いじゃーん!折角ヒョンが見てないんだからっ!くっつかせてよー!」
ジェルミが、子供っぽく軽く地団駄を踏みながら拳を握って見せている。
「ダメだもん!!」
リンも負けてはいない様だ。
ミニョは、そんな様子を見つめながら口元に手を当ててクスクスと笑っている。
「アッパがいない時は、僕がオンマを守るんだもん!!」
まるでミニョの騎士(ナイト)の様に振舞っている。
それを声を殺しながら見ていたテギョンは、口元を隠すと目元を緩めて、扉に背中をつけた。
ミニョが、テギョンに気付いて軽く目配せをしたが、テギョンもそれに気付いて人差し指を曲げるとクイッと動かした。
笑い続けているミニョは、リンの横を通り抜けてテギョンに近づいていく。
「オンマ!?」
「ミニョ!?」
リンとジェルミがミニョの背中を追っていく。
すると、扉に背中をつけていたテギョンが、身を起こしてグイッとミニョの肩を引き寄せ、顔を斜めに傾けて頬にキスをした。
勝ち誇った笑みを浮かべてふたりを見ている。
「アッパずるーい!」
「ヒョーン!」
リンの不満そうな声とジェルミの残念そうな声が重なって響いた。
「廊下で騒ぐ事じゃないな!!」
ミニョは、まだ笑い続けている。
テギョンは、腕の中のミニョに向き直ると時間はと聞いた。
「マ・室長に10時って言われてたんですけど、少し早かったですね!」
ミニョが、テギョンに時計を見せるように腕を曲げている。
それを覗き込んだテギョンは、時間を確認してリンをミニョと同じように指を曲げて呼び込んでいる。
しかし、何故かジェルミも一緒についてきた。
テギョンの前に立ったリンを両手で抱きかかえると、練習はと聞いた。
「大丈夫ー!!」
「そうか!まぁ、アン社長が考えてる事だから、早めにアイドルになりそうな子供でも見つけようって事だと思うが・・・」
テギョンは、一度そこで言葉を切ると、リンを少し高く抱え直して下から睨みつけるように見上げた。
「お前、余計な事だけはするなよ!!」
「しないー!!」
リンがいつもの様に両手をあげるとテギョンにニッと笑ってみせ、呆れたようにミニョと顔を見合わせたテギョンは、大丈夫かと顔を顰めた。
「オッパが何もおっしゃらないからでしょ!」
ミニョは、上目遣いで不満そうに頬を膨らませるが、不安を残しながらも覚悟を決めてるようだ。
「ふ、まぁ、良いさ!お前が自分で引き受けたんだから、ちゃんとやって来い!!」
テギョンが、そう言ってジェルミが口を開き掛けた時、バタバタと走ってくる足音が聞こえた。
「ああ、いたいたテギョン!リンとシスターは!?」
マ・室長が、階段を昇ってくると、携帯片手にリンを見つけて笑った。
「おおーいた!今日はお願いしますよ!ファン・リンssi!」
調子よくリンに声を掛けたので、テギョンがすかさずギロッと睨みつけた。
「おっと、恐いな!大丈夫!たいしたことはさせないっ」
怯んだようにマ・室長は後ずさる。
「当たり前だ!!リンの将来に傷でもつけてみろっ」
ただじゃおかないとでも言いたそうなテギョンは、リンを床に降ろし、またミニョの肩を引き寄せた。
「オンマは、俺と待っているから終ったらすぐに戻って来いよ!」
リンが頷くのを確認するとマ・室長に頼むと言った。
「ああ、終ったらすぐに連れてくるから」
そう言ってマ・室長は、リンを連れて事務所の階段を更に上がって行ったのだった。