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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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スペード9────スタンダード!? #5


「それは・・・」
微笑みを崩さないユンギは、テギョンの目を真っ直ぐに見つめると、更に口角をあげていく。
「続けるんだ!!スペード!」
はっきりとそう告げ、ヒジュンを見て頷いた。
「でもね・・・表には出ない!!出さない!!彼女の声で、スペードというバンドを復活させるけど、音楽配信だけにしよう・・と・・おもっ・・てる・・」
最後の言葉は、テギョンとシヌの顔をチラチラ見ながら顔色を窺うように遠慮がちに言った。
「なんだよ!?」
「なに!?」
ふたりが不思議な顔でユンギを見ている。
「いやっ、あのさ、一応大先輩なわけで・・・どっ、どうかな!?と」
ははっと頭に手を乗せて笑うユンギは、A.N.Jellとしての彼らに意見を求めていた。
「良いんじゃない!?」
「ふん!どうせオファーは、あるだろうがどうするかはお前次第だ!」
テギョンの言葉にそうだねとユンギは硬く頷いている。
その拳をギュッと握ると頑張ると呟いた。
「それにしても、ある意味新しいスタイルになるのか!?」
テギョンが、ソファにゆったりと座りなおすと腕を組んでいる。
「謎のバンドって事!?」
シヌも話が一段落した事に安堵したのか料理を口に運びながら答えた。
「ああ」
「えーそんなつもりは無いよー」
ユンギは手を前に翳しているが、楽しそうに笑っていた。
「けどプロモーションをしないんだったら売るのは大変じゃないのか!?」
「良いじゃん、内には、お客様がいるもんねー!」
料理を口に運びながら、顎を上げてみせる。
「どこに頼るんだよ」
呆れたようにテギョンが溜息をついている。
「別にチャートに載ろうとか思ってないんだから聞きたい人が聞いてくれれば良いの!僕は、仕事があるし、彼女だって・・・」
ミナは既に帰国をしていると聞いていたテギョンは、アレッと不思議な顔をした。
「お前何処でレコーデイングするんだ!?」
「うん!?アメリカに行こうと思ってるけど・・・」

リビングの会話が弾むように聞こえてきて、重い空気がなくなっていた。
ダイニングのカウンターに座っていたミナムは、チラッと後ろを見ると、ジェルミをつついている。
「終ったみたいだな・・・」
「うん・・・やっぱり女の子だったね・・・」
ふたりで顔を見合わせて頷きあっている。
「まぁ、そうそう居てもらっちゃ困るよな!天使の歌声なんてさ!」
ミナムがボソボソ呟いている。
「なんだよーそれ!自慢かよー」
ジェルミがミナムの脇腹をつついて笑っている。
「いてっ!なにするんだよ!」
「でもさ・・・当たってじゃん!まだ15歳って凄くない!?」
静かに聞き入っていたジェルミもミナムも安堵した顔でグラスをぶつけ合っている。
「ああ、そんなのがごろごろ出て来たら俺たちだってうかうかしてられないよな!」
「ヒョン、どうするのかな!?」
リビングを見るジェルミはグラスに口をつけている。
「気にしてもいない様に見えるけど!?」
リンの口に料理を運んでいるミナムは、次はと聞きながら、自分もビールを口にしていた。
「でもさ、バンドはともかく、アイドルとかにはごろごろいるだろ!?」
「ああ!タレントだけだったら当然子役もいるわけだし・・・」
「歌うだけだったら後ろがおじさんバンドでも良くない!?」
くるっと向きを変えて椅子で遊び始めたジェルミが言った。
「なんだよライバル増やしたいのかお前!」
「そういう訳じゃないけどさ!」
カウンターに向き直って膨れている。
「そんな事言ったら、末恐ろしいのがいるじゃん!ここに!」
リンを指差して、ミナムがニヤッと笑う。
「ああ、そうか!この前の・・・」
ジェルミが目を見開きながら人差し指を上げた。
「そっ!あれは、本当に驚いた!」
「なーにー!?」
リンが、ジェルミとミナムを交互に見上げながらきょとんとしている。
「リン!お前!自分の作曲した譜面ってヒョンに見せてるのか!?」
「ううん、見せてないよー」
ミニョが、出してくれるジュースを受け取ったリンは、小さな手のひらで包むと零さないように顔を入れる様に飲み始めた。
「何で!?」
「だって!アッパ、ダメって言うもん!」
不満そうに答える。
「どういうことだ!?」
ミナムがリンの顔を覗き込むとクスクス笑ったミニョが言った。
「たまに弾いてるのですよ!帰って来た時に・・・それを聞いてまだまだだなって言うから・・・」
ミニョが、テギョンが帰ってくると割りとすぐに弾く事を辞めてしまうことを説明した。
「えっ!?それって一曲ちゃんと聞いたことは無いって事!?」
「ええ!多分ありませんね・・・」
ジェルミとミナムが、顔を見合わせる。
「おい!リン!それ見せろよ!」
「いいよー」
ミナムが膝からリンを下ろすとリビングの飾り棚に向かっていく。
引き出しを開けてノートを取り出したリンは、それを抱えて走って戻って来た。
テギョンが、首を傾げてそれを見ていたが、すぐに話の輪に戻って行った。
「はい」
リンは、ジェルミにノートを渡すとミナムの膝に手を掛けて抱き上げてもらう。
「どうだ!?」
「すご・・・びっしり書かれてるじゃん!」
パラパラと捲っていくとおたまじゃくしがたくさん書かれて、白い紙を埋め尽くしている。
一曲としての括りは、リンなりにあるらしくて、ページの下に顔の絵が書かれていた。
「これ、この前のやつか・・・」
「ああ、そうだ・・・」
「これで、アルバム一枚くらいあっという間に出来そうだ・・・」
「ヒョン!なにがダメなんだろう!?」
「まだまだ、子供ですよ!」
ミニョが嬉しそうにでも、首を振って答えた。
「色んな事をすればいいのです!オッパもそう思っていらっしゃるのです!」
「そうかなぁ!勿体無いと思うけど・・・」
ジェルミが笑って言うとミニョの頬が膨れてきた。
「もーあんまりリンをおだてないで下さい!!」
「お前ら夫婦で甘いのより良いじゃん!!」
ミナムがリンの顔を撫でながらミニョを見ているとツカツカとテギョンがやってきた。
「お前ら本当に余計な事をするなよ!!」
腕を組みながら、ジェルミとミナムの後ろに立つと唇を尖らせている。
「お話終ったのですか!?」
「ああ、それで、ちょっと下に降りてくる!」
テギョンがそう言うと首を傾げたミニョが、スタジオですかと聞いた。
「ああ、お前らも来い!!」
驚いたジェルミとミナムがテギョンの顔を見る。
「ユンギのギターを聞かせてやる!それと、ヒジュンのドラムも結構良い音出すそうだからお前にも良い刺激になるだろう!?」
テギョンはジェルミを見ている。
「えっ!?ヒョン、それは無いんじゃない!?」
ジェルミが、情けなさそうな顔をしたが、ふんと笑うテギョンは続けた。
「聞きたかったんだろスペードの音」
「「そりゃぁ」」
ジェルミとミナムが、嬉々として立ち上がった。
「じゃぁ、そういうことだ!行くぞ!」
「オッパ!リンも連れて行ってください!」
背中を向けたテギョンをミニョが呼び止めると振り返ったテギョンは、リンを抱き上げた。
「お前にも良い刺激かも知れないな!」
そう言って、リンを連れてスタジオへ向かって行ったのだった。