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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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Needless(ニード・レス)!?

不必要?
 
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

リビングの床の上に本を拡げて眺めているリンは、時々、わぁーとかすっごいとか感嘆の声を漏らしながら見入っていた。
お庭の花壇に水遣りをしているミニョは、くっきり晴れた青空を眺め、庇の付いた帽子の下から眩しい太陽を感じて、良い天気と呟いていた。
「どこかにお出かけしたい様な天気ですね!」
そんな独り言を言いながら、一通り水を撒いたミニョは、籠を持ってリビングに戻ってきた。
すると待ち構えていたリンが、ミニョを見上げてにこにこしている。
何かあると首を傾げるミニョは、何ですかと聞きながらも廊下へ向かった。
「お出かけしたい!!」
後ろをトタトタくっついて歩くリンは、先程の本を開いたまま歩いている。
「どこへ!?」
クローゼットの部屋に籠を置いたミニョは、扉を閉めながらリンを見下ろした。
「ここー!!」
リンが、本の中の写真を指差して見せる。
「ど・う・ぶ・つ・園ですか!?」
屈みこむミニョは、動物の写真が載っているページを眺め目を瞬いた。
「うん!!」
「動物園ねぇ・・・」
上目遣いのミニョは、下唇を引っ張りながら廊下を歩き出した。
リンも本に目線を戻して、よたよた歩きながらついてくる。
「遊園地じゃなくて、動物園ですかぁ・・・」
考えながらリビングに戻ったミニョは、ダイニングに向かった。
ソファに座ったリンは、パラパラ本を捲って笑っている。
「ほんものみたーい!」
「良いですよ!どうせアッパとじゃ行けない所ですし・・・その代り!帰ってきたら、まず最初に絶対やらなければいけない事がありますけどねっ!」
ミニョの言葉に首を傾げたリンが、ダイニングを振り返った。
「絶対!?」
「ど・う・ぶ・つ・え・ん・ですからねー!」
お出かけするならと冷蔵庫を開けたミニョは、お弁当を作り始め、首を傾げているリンは、何をするのかと聞いた。
「帰ったら最初にバスルームに直行!!これだけは、約束してください!」
「わかったー」
元気に返事をするリンをクスリと笑ったミニョは、まぁ、良いかと着替えてくるよう促した。
「カバンと帽子も持ってきてねー」
クローゼットに走って行ったリンにミニョは、大きな声をはりあげた。
返事は聞こえて来なかったが、黙々とお弁当の用意をしていた。
「アッパに一緒に行きたいって言ったらどうするのでしょうね!?」
ミニョの想像するテギョンは、石像だ。
「ははっ!ぜーったい無理ですね!」
カチコチのテギョンをハンマーで砕いたミニョは、大きな声で笑った。
楽しそうに笑っているミニョの前で戻ってきたリンが、ダイニングの椅子をよじ登り、カウンターに顔を出したが、あまりに可笑しな笑い方をしているミニョを見ると不思議な顔をした。
「オンマー!?」
リンに気付いたミニョは、ははと笑いながら横を向いて笑いを止め、小さなお弁当箱を差し出した。
「オンマも着替えてきますので終わったら玄関に集合!」
「ハーイ」
受け取ったお弁当と水筒をカバンに詰め込みながらいつもの様に両手をあげたリンは、ミニョに返事をしていた。


★★★★★☆☆☆★★★★★


バスと電車を乗り継いでテグォンウォン(大公園)へやって来たミニョとリンは、どこから回ろうかと繋いだ手を大きく振って歩いていた。
本物の動物を見られるとウキウキワクワクのリンは、とてもはしゃいでいて、早くと肩から斜めに掛けたカバンを揺らしてミニョを引っ張っている。
「逃げませんよ!動物さんは・・・」
苦笑いのミニョは、リンに手を引かれるまま少し早足になっていた。
キリンやサイ、熊、ライオン、トラと次々動物を見て回るふたりは、餌をあげたり、写真を撮ったり、リンを連れたミニョの方がはしゃぐ時間が過ぎていった。
「オンマー、お腹すいたのー」
小さなお腹を抑えるリンがミニョを見上げた。
「ん、そうですね!!せっかくお弁当も作って来たし、ご飯にしましょうか!」
頷くリンとキョロキョロし始めたミニョは、適当なベンチを見つけてそこへ座った。
まだまだ太陽は、高い位置にあるが、短い時間にはしゃぎまわったふたりは、少し疲れていた。
「はぁ、ちょっと、疲れました!」
「僕もー」
足をぷらぷらさせながらまだまだ元気な返事をするリンは、疲れたと水筒を出した。
「本物は、楽しいですか!?」
口にタオルを当てたミニョは、目を輝かせているリンの顔に微笑んだ。
「動物さんの合唱なのー」
耳を澄ますリンにミニョも耳を澄ました。
あちこちから聞こえる鳴き声は、確かに合唱に聞こえなくも無いとクスクス笑っている。
「リンにはお唄にきこえるのですね」
「うん!」
テギョンによく似て耳が良いと言われるリンならではの感想は、少しうるさいかなと思っていたミニョに喜ばしい笑を浮かばせている。
一通り見終えてしまい、次は、どうしようかと顔を見合わせたふたりは、考え始めた。
広い公園の中は、動物園だけでなく様々な施設が隣接している。
「お散歩しながら考えましょうか!?」
まだ帰るには、早い時間だとふたりでプラプラ散歩を始めた。
周りには、ミニョ達の様な母子連れが多くて、時折、年老いた夫婦が、寄り添う様にすれ違って行くのを微笑ましく眺めるミニョは、いつかああなりたいなと呟き、ぼーっとしている。
「え、えっ!?何!?リン!?」
リンの声に立ち止まったミニョは、横を見下ろして屈むとその視線の先を追いかけていく。
「アッパ!」
「えっ!?」
リンの指が指し示す先にサングラスを掛けたテギョンが、腕を組んで立っている。
周りには、スタッフらしき人達と撮影用の機材が並べられていた。
「えっ!?えっ!?何で・・・」
良く見れば、その周りは、人だかりが出来ていて、その撮影を見学している人ばかりだ。
「アッ・・・パー・・・」
大きな声を出そうと大口開けたリンが見えたミニョは、慌てて止めようとその小さな口を塞ぎかけたが、一瞬、間に合わなかった。
ゆっくりテギョンの体がこちらを向いた。
薄く笑う口元が、ミニョとリンに気付き、組んでいた腕を降ろすとスタスタこちらに歩いてくる。
ざわつくギャラリーは、ザッと道を開けている。
「アッパー!!」
テギョンに腕を伸ばしたリンが、抱き上げられた。
肩を落としたミニョは、ジトッとテギョンの顔を不審そうに見上げた。
「なんだ!?」
「なんで・・・ここにいるのですか!?」
その問いに意地悪く頬をあげるテギョンは、リンの帽子を持ち上げた。
「オンマに言わなかったのか!?」
「うん!」
帽子を外したリンは、テギョンと一緒にミニョを見ている。
「動物園行ってきたよー」
「そうか・・・」
嬉しそうなリンに帽子を被せ直したテギョンは、ミニョに手を伸ばした。
「どうかしたか!?」
「・・・・・・知ってらしたのですか!?」
「ぅん!?」
何のことだと恍けるテギョンの口角は、どんどん上がっていく。
「ここに来ると知ってらっしゃったのですか!」
「ああ」
得意げに笑ったテギョンにミニョは脱力した。
「こいつが、本を読んでいただろう!?だから、お前に連れて行って貰えと言ったんだ」
ミニョの頬が丸々膨れた。
「ここで仕事とは聞いてません」
「こいつには、朝、言ったぞ」
テギョンとミニョがリンを見るとにっこり笑うリンは、得意げだ。
「やられたな」
「・・・そのようですね」
「ふ、もうすぐ終わるから、一緒に帰るぞ!」
ミニョが、驚いた顔でテギョンを見た。
「アッパ・・・動物、苦手・・・ですよ・・ね」
「うん!?ああ、得意ではないな!出来れば近づきたくないし!」
動物園に一緒に行くなど考えられないという潔癖症のテギョンに心配は当たっているのに一緒に帰ろうと言われたミニョは、大丈夫ですかと聞いた。
ミニョが、また変な心配をしている事を察したテギョンは、リンに聞いている。
「オンマと何か約束したのか!?」
「うん!帰ったら絶対!バスルーム!!」
テギョンが、感心したようにほうーと零すと、ニヤっとしながらミニョに向き直った。
「お前にしては、懸命な選択だな!!」
「だって、匂いもダメかなと思ったのです!」
「ふ、そこまで気にしないが、取敢えず正しい選択なので、それは、実行してもらおう!」
「ハーイ!」
リンが、元気に返事をすると、テギョンを呼ぶ声が掛かった。
再びギャラリーが道を開けるが、ミニョの手を引いて、子供を抱いているテギョンにざわめきが大きくなっていく。
「ちょ・・・オッパ!なんでわたし達まで・・・」
「別に良いじゃないか!そこで待ってろよ!」
「もう少し自覚してくれませんか!目立つということ!」
手を引かれながらテギョンの後をくっついて抗議をするミニョだが、それもテギョンとリンの笑い声にかき消されて聞いてはもらえない様で、ふたりは、笑いあいながら、次は一緒に遊園地だと話している。
それを聞きながらテギョンと3人ならもっと楽しいかもなどと考え、まぁ、良いかと素直に撮影が終るのを待つことにしたミニョのとある日の出来事だった。