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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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カラー・オブ・フェアウェル (55)

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

「何かあったのか!?」
飛び入りで演奏に参加したにも関わらず、難なく一曲を弾きこなしステージパフォーマンスも遣って退けたユンギに渋い顔と嬉しそうな顔を向けたシヌは、ギターを下ろしながら訊ねていた。
「何かっていうかさぁ・・・」
ユンギもギターを下ろし休憩にするというスタッフの合図にシヌとステージを降りている。
「それといつの間に練習していたんだと聞きたいとこだな」
「えっ、ああ、だって、お前の曲だろう!大体のコードの予想は、ついたぞ」
ニヤリと笑ったユンギにシヌがまた渋い顔を向けた。
「チッ、天才ってやつはこれだから・・・」
「天才っていうならテギョンだろぉ・・・あいつのコードって読み難くて、俺、心底アレンジされなくて良かったと思ったんだからなぁ」
「『カラー・オブ・フェアウェル』か」
辺りを見回したシヌは、子供達に向かって手招きをしている。
「ああ、レコーディングが終わった後、どっちが良いって譜面見せられたから弾いてみたんだけど、とてもじゃないけど俺には書けないようなアレンジされててさぁ・・・俺、てっきりそれを本番で演るのかと思ってたんだ!そうしたら、それは使わないっていうから・・・ああー良かった―・・・・・・って」
横を見たユンギは、眉間に薄ら皺を寄せるシヌの顔に首を傾げた。
「えっ!?何!?お前のそんな顔見るの初めて・・・」
「えっ!?あ、ああ・・・」
考え込むシヌにユンギが眉間を寄せている。
「何だ・・・何かあるのか!?」
「うん、いや、何かっていうか・・・今、お前が言ったこと・・・」
「俺!?」
「いや、テギョンのコードが読み難いって!?」
「えっ!?ああ、A.N.Jellの楽曲は何となく想像出来るんだけどさ・・・『カラー・オブ・フェアウェル』に付けてきたアレンジはなぁ、想像を超えてた」
「どんな風に!?」
「どんなって・・・そうだなぁ・・・クラシックで明るい感じになってたなぁ・・・メロディラインは残ってたけど正直、俺、こんなの書いたっけって思っ・・・」
嫌そうな顔で眉間の皺を深くするユンギがハッとした時、シヌにぶつかったリンが、両腕をあげ、従ったシヌは、片腕に抱き上げてユンギを見据えている。
「2枚あったんだろう!?」
ジュンシンもユンギに勢いよくぶつかって最後尾にいたユソンが、ふたりに頭を下げた。
「えっ!?あ、ああ・・・」
腕を上げるジュンシンに首を振るユンギは、ぶすくれた頭を撫でながらシヌでなくリンを見ている。
「ま、さかだろ・・・」
「多分そうだぞ!2枚あったのなら確実だな・・・けどテギョンが人に見せるのは珍しいと思うぞ」
「本当にぃー!?」
「ああ、それくらいならやりかねない」
「あ、ああー、そうか、そういえばミニョssiが変な事を言ってたなぁ・・・あれってコレかぁ・・・」
スタッフで既にごった返すスペースを闊歩しながら、ケータリング(露店・屋台の意)の用意されたテーブルに向かうシヌは、ユンギの渋面を笑い、不思議顔で黙っているリンに微笑んだ。
「なぁリン!お前、『カラー・オブ・フェアウェル』にアレンジ加えたんだろう!?」
テーブルを見ていたリンは、シヌを振り返って頷いている。
「加えたよー、でもアッパにダメーって言われたぁー」
にっこり笑ったリンは、シヌの首に腕を回しながらユンギに微笑み、きょとんとしたユンギは、ジュンシンに腕を引かれた拍子につんのめった。
「それ、テギョンがユンギに見せたらしいぞ」
前のめりの腕を引いたシヌが、クスリと笑い、足元の芝生を見たユンギは、小さな舌打ちをジュンシに向けている。
「そうなのー!?でもアッパ、ユンギヒョンのだから外では絶対弾かせないって言ってたよー」
ケータリングの料理の種類と数に目を奪われているリンは、指を咥えて端から端まで見回した。
「アレンジ(編曲)じゃなくてバリエーション(変奏)だったんじゃないか!?」
「バ・・・何っ!?」
リンが指差すままそこへ向かうシヌは、重ねられた盆ではなく大きめの料理を運ぶ為に使われていたお盆を持ち上げている。
「バリエーションだよっ・・・俺も上手く説明できないが・・・お前、メロディ残ってて良かったって、言ってたろ!?」
「ん、ああ」
「なぁ、リン、何でテギョンにダメって言われたんだ!?」
「んー!?・・・とね・・・メロディ壊しちゃたからー」
ユンギは、重ねられたお盆をユソンとジュンシンにひとつづつ渡し、その背中を押した。
「壊した!?って!?」
「オンマが歌ってた『らららららー』を『らーらららら』に変えたのー」
「えっ!?メロディ、変わってる!」
リンのリクエスト料理を受け取り、離れていくユンギと会話を続けるシヌは目当ての皿を捜し、ユソンとジュンシンも次々嬉しそうにお皿を受け取っている。
「アレンジっていってもメロディには滅多に手を加えないだろう・・・加えるのをバリエーションっていうらしいんだが・・・俺も音楽を根本から勉強してるって訳じゃないからな・・・テギョンに言わせると同じ様で違うんだって言ってたぞ」
「へぇー」
感心顔で頷くユンギにシヌがクスリと笑った。
「なんだよ」
「いや、お前の曲ってさ・・・バラードが多いだろう・・・ちょっと暗めの・・・」
「うっ・・・悪かったな・・・アボジへの不満たらったらだったんだよ・・・」
「テギョンの曲ってさ・・・縋る曲が多いと思わないか!?」
「縋る・・・ってA.N.Jellの曲がか!?」
「縋って、追いかけて、手に入れたいんだって・・・そう思わないか!?」
「お前だってあまり変わらないぞ・・・」
ユンギの嫌味をやんわり笑うシヌに聞いているだけのリンが、首を傾げている。
「リンはどう思う!?」
傾げた首を反対に倒して首を振ったリンに更に笑みを深くしたシヌも首を振った。
「お前は知らないからな!今のテギョンは、愛をありがとうって感じの曲が多くなったし、昔から提供してる曲には、そういう感じが、無かったからな」
「っていうかカン・シヌお前何が言いたいんだ!?」
すっかり話がそれていると指摘するユンギにジュンシンとユソンが、駆け寄り、ふたりのお盆を盗み見たユンギは、眉を寄せて振り返った。
「わっ、ちょ、ユンギ!何すっ!」
「うるさいっ!ガキの癖に高級料理ばっか取ってんじゃないっ!ユソンを見習って野菜も食え!」
「何でだよー良いだろう!こういう時じゃないと食えない物ばっかりだぞー」
上目遣いで恨めしそうなジュンシンの所狭しと並べられた一品料理の脇に大量の野菜の入ったボールを乗せたユンギは、開いているテーブルへ促している。
「ユンギssiが、ホテルに頼んでくれたってハラボジが言ってましたよ」
「ああ、今日のケータリングは、俺の自腹だ」
ユソンも同じような料理をお盆に乗せているが、野菜ボールは、ふたつ乗っていて、不満顔のジュンシンは、大きな舌打ちをした。
「明日はー!?」
「明日は、A.N.entertainmentで揃えるよ」
リンの問いに答えたシヌが、テーブルにお盆を置いてリンを膝に乗せている。
「自腹って言ったって経費で落とすんだろう!イ・ユンギに抜け目は無い!だろ!?」
シヌのウィンクに冷やかに笑ったユンギは、頷いた。
「まぁな!テギョンに嵌められてコンサートに出演するだけでもえらい損害なのにこの上、何もしないじゃ俺の資質が疑われるし、嵌ったんなら、その分、回収もしっかりさせて貰うさ」
「慈善事業ね・・・」
「イメージアップには一番良い選択だろ」
ウィンクを返すユンギは、リンの為に皿を拡げているシヌを不思議な顔で見ている。
「リン・・・ジュノもユソンも・・・こういう大人にだけは、気をつけろよ」
溜息交じりの一言に顔を見合わせた子供達は、むせてしまったジュンシンに慌てて水を差し出したユンギとシヌを見上げてフォークを口に入れる寸前で止めたユソンと振り返ってニヤリと笑ったリンとテーブルを見回したシヌと一瞬黙した後、再び食事が始まっていたのだった。






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