美男ですねで、脚中のオペラ曲『シュトラウスJrの Pizzicato Polka』をどうぞ(^^♪
歌入りは無かったのでごめんね(;'∀')読者様いつもありがとう。
マイクを握って司会者に応えるミニョは、時折、ギョンセを見て恥かしそうに微笑み、明後日の方を見て何度も脚を組み直しているテギョンは、近づいて来たリンに膝を叩かれ仏頂面を向けていた。
「アッパ!だっこ!」
「あ!?そっちに座れ・・・俺は忙しい」
片耳だけに差し込んだイヤホンに触れたテギョンは、隣を顎で示し腕を伸ばしているリンと睨みあっている。
「見てるだけだもん!」
「うるさいっ!ミニョの声をチェックしなくちゃならないんだっ!」
「そんなのお家でやれば良いもんっ!オンマのステージ終わったんだから!だっこ!」
両腕を前に突き出し渋面で懇願するリンに溜息を吐いたテギョンは、イヤホンを抜いて膝に抱え上げた。
「・・・お前・・・何で止めなかったんだよ」
向き合って、首に腕を回して笑顔で靴を脱いでいるリンの足に手を掛けたテギョンは、抱いたまま足下に揃えている。
「だって、オンマのお歌聞くの初めてだも-ん」
「いつも聞いてるだろう・・・それにユンギのパーティでもオケ前だっただろう」
向き合ってストンと腰を下ろしたリンは、テギョンを見上げた。
「あれ、真剣に歌ってなかったもん・・・テレビのオンマはもっと上手だったー」
尖っていく唇にテギョンの溜息が、前髪に落ちたリンは首を振っている。
「あれ、ミナムの歌なんでしょう!?」
「ミナムのって事は無いんだけどな・・・ソロで出した曲ってだけで・・・それにミニョの歌も聞いただろう」
「うん、ミナムよりも上手だったー」
髪を二三度掻き上げたリンは、笑いながら向きを変えた。
「ミナムに・・・言うなよ、プライド高いからいじけるぞ」
「ミナムも言ってたよー、オンマの方が、サビはしっくりくるから、真似したんだって」
「そうか・・・」
また溜息を吐いたテギョンに後頭部に触れられたリンは、振り返って開いた扉を見ている。
「あんにょん・・・テギョン」
薄暗がりの室内に廊下の灯りが差し込み、振り返ったテギョンは、重そうに手をあげた。
「来たのか!?」
「うん・・・オモニと話をしてたら遅くなっちゃた・・・」
キョロキョロ見回したユンギは、足音を殺して席に着いている。
「けど、このチケット凄いね・・・こちらにどうぞって、すんなり案内されちゃったよ」
チケットを仕舞ったユンギは、ポンと胸ポケットを一つ叩いた。
「ソンベが、特別客用に配ったらしい・・・専用チケットだそうだ」
「オペラ座みたいだね」
「ああ、オペラ曲が、多かったからな、ここで良かった」
「正面で聞きたい曲もあったんだけどな・・・残念」
「遅れてくるのが悪い」
「ミニョssiも終わりか・・・後は・・・」
パンフレットを膝で広げたユンギは、曲目を指で辿っている。
「あと三曲の予定だ・・・アンコールを入れて・・・三曲だな」
リンの手遊びに付き合っているテギョンは、再び開いた扉に振り返った。
「オッパ!」
「ああ、お疲れ・・・ソンベは!?」
「一番前で、ご覧になってますよ」
ユンギにチョコンと頭を下げたミニョは、テギョンの横に腰を下ろし、リンに向かって両手を差し出した。
「ふ、ファン・ギョンセのステマネ(ステージマネージャー)とは知らなかった」
「何年も前から国内のお仕事を引き受けたいとお願いしてたそうです」
「まぁ、あの人が帰国することも無いからな・・・凱旋コンサートなんて何年ぶりだ!?」
「さぁ・・・リンが生まれる前でしたよね・・・」
「俺も記憶にないくらいだからな・・・まぁ、こっちで会う事もなかったし」
テギョンの膝で玩んでいた靴を再び脱ぎ始めたリンは、ぽんぽんと床に落とし、腕を出していたミニョは、驚いた顔で屈みこみ、足下に揃えている。
「ねー、オンマー、ハラボジの隣にいた人だぁれー!?」
膝に立ち上がったリンに痛い顔を向けたテギョンは、ぐらついた腰を支えミニョの膝に渡した。
「ぅん・・・どの人ですか!?」
「あのバイオリン持ってるひとー」
「バイオリン!?」
リンが座ったのを見届けてステージを見たテギョンは、ミニョの肩を引き寄せている。
「コンマスだろう・・・ソロバイオリンは、いないから」
「遠くて見えませんねー」
額に手を当てたミニョは、リンの背中に覆い被さり、二つ折れになったリンは、きゃっきゃと笑った。
「お前がさっき握手してたやつだろう!?」
「そうですか!?」
リンのお腹をグッと引き寄せたミニョは、笑っているリンに満足そうに微笑んでいる。
「メンバー表とかないの!?」
「ああ、パンフレットに書いてある・・・」
「そういえば、オッパによろしくって言われました・・・」
笑っているユンギに呆れ顔のテギョンが、椅子の脇を探ってパンフレットを取り出した。
「知り合い!?」
「どこかで会ったでしょうか・・・」
「!?・・・女だろ・・・」
「女性だよ」
パラパラとユンギとテギョンそれぞれが、ページを捲っている。
「女!?え、あ、ま、まさかっ!」
「あれ・・・彼女・・・・・・・・・」
同じページで目を止めたテギョンとユンギは、相反する表情で、相反する行動をした。
「ちっ、髪のせいだ・・・気づかなかった」
「ねー、あの人、ハラボジのみぎうでー!?」
「そういえば、演奏を手伝ってくれる人がいるって言ってたね」
立ち上がったテギョンの背中を見たリンは、背もたれに寄りかかったユンギを振り返っている。
「あいつか・・・あいつとあと誰だ・・・」
「クァルトティュニンのメンバーが全員いるね」
「は!?」
パンフレットを捲って、メンバーを確認したテギョンは、ポケットからオペラグラスを取り出した。
「四つのチューニングだよ・・・国際的に活躍してる・・・帰国してたんだ」
「それ、なぁにー!?」
「バイオリン2本とチェロとヴィオラが中心で、弦楽器なら何でも演奏するグループだよ、カヤグムも演奏するし・・・ピッツィカートだけのコンサートもやってる、面白いよ」
「ピッ、そんなんで客が入るのか!?」
目元からグラスを外して振り返ったテギョンは、驚いた顔でユンギを見ている。
「さぁね・・・弦楽器グループだから、ギターもピアノも演ってる、問題ないんじゃない」
「指弾きか・・・」
「ね、アッパ・・・ピッ・・・なぁにー!?」
スラックスを引っ張ったリンに溜息を吐きながら席に戻ったテギョンは、顎に手を当てた。
「ピッツィカートだ・・・指で弾(はじ)くって意味だ・・・バイオリンは普通、弓で弾(ひ)くが、指で弦を弾(はじ)くのも奏法だ・・・雨の表現とかで使われる・・・」
「お、丁度良い、ほら・・・『ピッツィカート・ポルカ』だ」
「オケバージョンだろ・・・ピッツィカートは、ここからじゃ見えないぞ」
脱力したテギョンの横で、曲順を見ていたユンギが、ステージを指差している。
「四人出て来た・・・やるんじゃない!?」
「ハラボジもきたー」
ステージ上で、四人が立ち上がり、ギョンセも舞台袖から姿を見せた。
「リン、こっちにおいで、見せてあげるよ」
ポケットから双眼鏡を取り出したユンギに目を見開いたテギョンは、ミニョの膝から渡って来たリンに奇妙な声を出している。
「はーい、ソンセニンム」
「チッ、何が先生だよ」
「先生ですもんねー」
痛そうに膝を擦るテギョンの膝に触れたミニョが首を傾げ、ユンギの膝に座ったリンは、双眼鏡を顔に当てて喜び、ギョンセのコンサートの終盤を楽しんでいたのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
あれ・・・やばい・・・この流れ・・・新キャラ・・・(^▽^;)
四人・・・四人も・・・イルミ・・・イルミどう・・・(^▽^;)
候補(;´・ω・)やばい・・・何も考えられない('◇')ゞ
(・。・;男か女かも判らない(ノД`)・゜・。
だれかー、名前四つ教えてくれー!ユンギの件は、また次回。
クリスマス近いのに・・・・・・・・・(^^;)
にほんブログ村