今年もよろしくね(^_-)-☆でもクリスマスVrなのミアネ!(^^)!
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「真っ赤なお鼻のートナカイさんはー!?」
スキップしながらクリスマスソングを口ずさみ廊下を駆けるリンは、寝室の前で止まるとドアからチョコンと顔を覗かせて声をかけた。
「いつ来るのー!?」
「トナカイさんが来るとは・・・聞いてませんけどぉ・・・」
ベッドを直していたミニョが振り返り、すかさず返事をしながらポンポンと布団を叩き、剝ぎ取って床に投げ出してあったシーツを一纏めに包んで持ち上げている。
「ミナムが来るって言ったもーん」
「真っ白なお髭のお爺さんではないですか!?」
「ううん!トナカイさんが来るって言ったよー」
両手の塞がったミニョに扉を開閉したリンは、後ろをチョコチョコついて歩き、バスルームに向かったミニョの前に回ってまた扉を開けた。
「クリスマスですからねぇ・・・サンタさんが連れて来るでしょう」
「サンタさんはねぇ、ソウルが寒すぎて、お年寄りには厳しいから、暖かい場所だけを回るんだってー!だからー、今年はトナカイさんだけでプレゼントを配るって言ったよー」
洗濯機にシーツを押し込めて回し始めたミニョを見上げたリンは、待ち遠しそうな顔で笑っている。
「サンタさんは、バカンスですか!?」
きょとんと目を丸くしたミニョは、腕を伸ばして背伸びをするリンにやがて笑顔を零して髪に触れ両腕を拡げて抱き上げた。
「バカンスってなぁにぃ!?」
「旅行に行くことです!うーん・・・ツアーみたいなものですよね」
「サンタさんもツアーをするのー!?」
「ぅうぅん・・・一日限りのツアーですよねぇ・・・世界中を回るのだから」
抱き上げた小さなリンに頬を寄せられて、くすぐったそうな笑顔を零したミニョは、リビングに入るとピアノの前に座って蓋を開けている。
「真っ赤なお鼻のトナカイさんは・・・」
ドレミと鍵盤を抑え、腿の上で向きを変えたリンの小さな手と手を重ね演奏を始めた。
「オンマーお歌もー」
「歌うのですか!?」
「うん!歌ってー」
「良いですよ」
小さな体を揺すって振り返り、笑顔でリズムを刻むリンの演奏にミニョの声が重なっていた。
★★★★★☆☆☆★★★★★
「あは、クリスマスメドレーだぜ」
「そうだな、リンが弾いているのか!?」
「ああ、この間から、こればかり・・・弾いてる」
「クリスマスが、待ち遠しいんだね」
コートの襟をたて、耳当てをずらし、嵌めた手袋を直して、マフラーを顔まで巻いて、それぞれ車から降りたA.N.Jellは、小雪が舞い散る中で、トランクから大きな荷物を取り出していた。
「どこに運ぶ!?」
「庭で良いだろう」
「家の中は、ヒョンが嫌だよね」
矢継ぎ早やに発せられた声に小さな箱を抱えて玄関に向かっていたテギョンが、振り返り、黒いグラス越しに三人を見ている。
「こっちから庭に行けたよね」
「ああ、ミナムは他にも用意があるだろう」
「よっ、汚れてもミニョが綺麗にしてくれると思う・・・よ・・・ね」
さっさと背中を向けたミナムとシヌは、顔を見合わせて忍び笑いを交わし、ジェルミだけがテギョンの視線を受け止めた。
「ふ、ん・・・さぁな」
面白くなさそうにジェルミを一瞥したテギョンは、背中を向けてまた歩き出し、目に見えて脱力したジェルミは、あわあわとシヌとミナムを責めている。
「地雷だったかぁ!?」
「家の中でも良いとは思っていたかもな・・・ただし、玄関限定だな」
「宿舎の時は飾るのを嫌がってたでしょっっ!俺、毎年オーナメントとか一杯用意してさー!!ミニョに楽しんでもらおうとしたけど、外にしか飾らせて貰えなかった!!」
腰の高さ程のもみの鉢植えを持ち上げたシヌにトランクから取り出したスコップを地面に突き立てたミナムが箱を取り出し、ぶすくれているジェルミに投げ渡した。
「外なら好きにしろとは言ったよな・・・まぁ、汚れるのを我慢出来ない奴だからな」
「別にヒョンの部屋に飾るわけじゃないのにさぁ・・・」
「良いじゃないか、リンの為のクリスマスツリーだろう」
「そっ!そうっ!よーし!頑張って飾るぞー!」
箱を抱えたジェルミが先頭を切って家屋をぐるりと庭に向かっていった。
★★★★★☆☆☆★★★★★
「ただいま」
するりとミニョの首に回した腕で振り返り様の唇を捉えてキスをしたテギョンは、固まって歌と演奏を止めたミニョの膝からリンを抱き上げた。
「あ、おっ、かえりなさい・・・おつかれさまでした・・・」
「アッパーおかえりー!」
唇の触れた箇所に指を添え見上げているミニョの前で、リンがテギョンの頬にキスをしている。
「ただいま・・・クリスマスソングか」
「うん!トナカイさんが来るんだよー」
「ふ、ミナムだろ・・・あいつ、寒すぎるから、サンタはバカンスに行くと言ってたからな」
リンを床に降ろし、立ち上がるミニョに手を伸ばしたテギョンは、手袋とコートを脱いで入り口に置いてあった箱を見る様にミニョに目配せをした。
「ふふ、そうみたいですね」
「あいつらも来ているぞ!お前にプレゼントがあるそうだ」
リンの頭に手を置いたテギョンの手首を掴んだリンは、くるりと体を回転させ、辺りを見回している。
「どーこー!?」
「庭にいる」
掴まれたままの腕を僅かに持ち上げたテギョンの指し示す方向に顔を向けたリンは、窓に向かって駆け出し、ミニョがテギョンの脇から声をかけた。
「プレゼントですか!?」
「ああ、クリスマスツリーをくれるって」
「えっ!?」
「常緑樹の若木をくれるそうだ・・・折角広い庭があるんだから、造化じゃなくて、本物を飾れと言われた・・・それに・・・」
ふたりでダイニングに向かい、椅子にコートを掛け横向きに座ったテギョンの視線に冷蔵庫を開けて、テーブルの向こう側から水とグラスを差し出したミニョが窓にへばりついているリンの背中を見ている。
「それに!?」
「リンの成長と共に大きくなる木は、何本あっても良いだろう・・・と」
テギョンの苦そうでつまらなそうな顔にクスリと笑みを零したミニョは、外から手を振って近づいてくるミナムに手を振り返し、窓を開けたリンの傍から流れ込んだ風に寒そうに身を竦ませた。
「シヌオッパですか!?」
「ああ、大体、花だの木だのはあいつが選んでくるからな」
ダイニングの端に置かれた箱を開けたミニョにテギョンの顔は増々渋くなっている。
「女性の気持ちを一番解っていらっしゃるからじゃないですか」
「・・・俺が解ってない様に聞こえる」
「解っているのですか!?」
蓋を開けたミニョは、薄葉紙を左右に開きウェッジソールの靴を取り出してテーブルに置いた。
「・・・ふ、ん、そうだな・・・お前の気持ちも大分後に気づいたな」
「ふふ、わたしも必死に隠しました」
「隠せない思いもあっただろう!赤い鼻を何度も見せてもらったな」
「・・・・・・」
「潰れた鼻は何度も見たけどまさかそれが俺を好きだからとは・・・」
「オッパ!」
「なんだよ」
苦い顔でミニョを茶化し始めたテギョンにミニョは頬を膨らませた。
「ふくれっ面をしてもお前が俺を好きだったのは事実だろう」
「・・・今も好きです」
ぷっくりした頬で俯いたミニョは、向きを変えながらポケットを探っているテギョンの手を不思議そうに眺め、出てきた掌に満面の笑顔を向けている。
「そう!?素直に喜べば良いものを」
小さな星のモチーフの行き先を眺め、靴につけられた花のモチーフを付け変えているテギョンにミニョの笑顔が零れた。
「オッパが素直じゃないのです!」
「俺は素直だろう!お前に告白したのは俺からだぞっ!」
両手のひらに靴を乗せて眺めているミニョは、唇を突き出して小首を傾げている。
「そうだ!俺から告白したんだ・・・お前の告白はあったか!?」
「知りません!」
「解りやすい態度は知れたけど・・・お前に好きだと言われたのはいつだったっけ!?」
「もー、知らないですっ!」
考え込むテギョンにミニョがまたふくれっ面を向けると大きなぬいぐるみを抱えたリンがテギョンの背中に追突し、驚いて身を震わせたテギョンが振り返っている。
「オンマー、アッパー!これ貰ったのー」
「え!?」
トナカイの顔のついた帽子を被ったリンは、にこにこしながら二人を見上げ、振り上げていた拳を掴まれたミニョは、テギョンの胸に顔をぶつけた。
「ふ、赤い鼻のトナカイだな」
「本物は、クリスマスに来るんだってー」
抱えたぬいぐるみのトナカイを床に置き、手足を動かして遊び始めたリンにミニョの体を引き剥がしたテギョンは、痛そうに鼻を擦るミニョを笑っている。
「良い子で待っているんだな!赤鼻のトナカイはお前のものだからな」
「ったーい!オッパ!何をするのですかぁ」
目を閉じて鼻を擦り続けるミニョは、ゆっくり目を開けニヤついているテギョンの顔にヒクリと肩を震わせた。
「赤鼻のテジトッキは、俺のものだけどな・・・」
「オ・・・」
傾いたテギョンの顔に抗議の声も空しく飲み込まれたミニョは、床で遊んでいるリンの前で盛大に唇を奪われ、丁度、窓を開けたジェルミに大きな声を出されたとあるクリスマス前の出来事だった。
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Favorite music excerpt 再生リストからchoiceコントロールから音量変更可 不可はページ再読込❦一部字幕ON&設定で日本語約可
loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧
Hope to see someday"You're Beautiful" of After that.
Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑)
交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^)
コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。
『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。
長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^)
ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。
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