Translate

Favorite music excerpt 再生リストからchoiceコントロールから音量変更可 不可はページ再読込❦一部字幕ON&設定で日本語約可

loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
 にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

カラー・オブ・フェアウェル (2)

ヒジュンソンベとテギョンの間が大分砕けた感じになったなぁ(笑)
 ★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

テギョンの金切り声を物ともせずA.N.entertainmentの廊下を歩くヒジュンは、忍び笑いを零しながら角を曲がり階段を降りて、2階の回廊で微かに聞こえた声に立ち止まっていた。
「♪らららららーららー」
「なーんか違うねー」
「そうだろう・・・ヒョンが言う様に弾いてるつもりなんだけど・・・」
「なんだろうねー」
膝にギターを乗せたミナムが、隣に座っているジェルミとテーブルに置かれた譜面を眺め、難しい顔をしている。
「だー!もう、俺に弾き語りをしろとか無茶な注文だぜー!!」
「そうでもなさそうだな」
ソファの背凭れに沈みながら両腕を掲げたミナムは、ガラスに当たった拳を見上げ、その向こう側にいるヒジュンにきょとんとした顔で瞬きをした。
「あれ、ソンベ、打ち合わせですか!?」
半開きになっていた練習スタジオのドアを押しやって顔を出したヒジュンにジェルミも不思議な顔で振り返っている。
「ああ、コ・ミニョのアルバム曲を提供させて貰いにな」
ソファに座る二人を見下ろしたヒジュンは、テーブルに置かれた譜面と並べられた紙を持ち上げ、アタッシュケースを床に置き、ミナムとジェルミは、顔を見合わせた。
「コンサートの構成か」
「あっ、はい、ヒョン達が殆どやってくれるので、俺達は、やる事がないんです」
「はは、お前達には、お前達の仕事があるだろう」
ミナムの手元に笑みを零し、曲間の繋ぎに何をするのか、殊細かくテギョンの几帳面な文字とイラストで細かい指示の描かれている紙にざっと目を通したヒジュンは、目元を緩めて頷いている。
「随分、大きなコンサートになりそうだな」
「はい、俺達も久しぶりですし、ミニョと子供達も出演が決まったので、楽しみです」
「ソンベも出るんですよね!?」
「ああ、アンからオファーを貰ってる・・・と言ってもなぁ・・・・・・ユソンを預かっているから、保護者も関わる義務があるとか、尤もらしく脅されたぞ」
苦い顔をしながら、蟀谷(こめかみ)に触れたヒジュンにジェルミもミナムも大きな声で笑った。
「ソンベも歌ってくれるんですよね」
「さぁ、な・・・」
「えー、俺、絶対!!生歌!!聞きたいです!!」
お願いのポーズで見上げるジェルミに微笑むだけのヒジュンは肯定も否定もせず、しゃがみ込むとアタッシュケースの鍵を開けている。
「ふふ、まぁ、それより、あれだ、お前達、この前ラジオで俺の特集をしていただろう」
「えっ、わ、聞いてくれたんですか」
「いつも聞いてるさ」
ギターを横に置いたミナムの服を引っ張りながら顔を見合わせたジェルミは、嬉々としてヒジュンを見つめ頷いたヒジュンは、封筒を手に立ち上がった。
「コ・ミナムの歌は、他でも聞けるが、お前・・・・・・」
封筒を差し出して、ジェルミが、受け取るとアタッシュケースを持ち上げている。
「イ・ジェルミの歌は、あれでしか聞けないからなぁ」
「・・・ソンベ!?」
封筒を見つめるジェルミは、封緘(ふうかん)のされたそれを見つめ、首を傾げた。
「お前のだからな!しっかり覚えて来いよ」
「えっ!?」
「お前と、コ・ミニョのデュエット曲だ」
「「!!!!!!!!」」
背中を向けて手を振り、封筒を覗き込んでいたミナムと封を開けようと封緘にペーパーナイフを差し込んでいたジェルミが、飛び上がる程驚いている間にドアの向こう側に出たヒジュンは、ククと笑っている。
「俺!?・・・・・・とミニョ!?」
「ヒョンじゃなくて!?」
「俺、てっきり、ミナムだと・・・」
封筒ごとペーパーナイフをミナムに向けたジェルミは、腕を掴み、仰け反って首を振っているミナムに覆い被さる勢いで、何度も瞬きをした。
「レコーディングは、再来週だぞ!ファン・テギョンには、さっき伝えてきたからな!しっかり練習して来い」
廊下に響く大きな声で、笑っているヒジュンにハッとしたミナムとジェルミは、慌ててドアに駈け寄り、同時に潜ろうとしている。
「おっ、お疲れ様でしたー」
興奮しているジェルミを押しやり、先に廊下に出たミナムが、もう見えないヒジュンに声をかけ振り向くとジェルミの肩を叩いた。
「おっ、俺・・・とミニョ!?ほんとっ!?ね、ミナム・・・これ、本当!?」
「本当だろう、譜面くれたし」
「ゆ・・・め、じゃぁ・・・ない・・・の!?」
ジェルミの手にある封筒とナイフをヒョイと持ち上げたミナムは、ソファに戻りながら譜面を取り出している。
「『恋い恋いて』・・・か、淋しそうなタイトルだな」
「う、うん・・・で、でも、ソンベらしい気がする」
座って、譜面を眺めているミナムの前で、顔に両手を当てているジェルミは、指先で、顔の肉を摘んだり、伸ばしたり、忙しそうに手を動かした。
「歌ってみろよ」
「え、えええー、すっ、すぐになんて無理だよー」
ぶるぶると激しく首を振るジェルミに差し出した譜面越しに見上げていたミナムは、少しだけ頬を膨らませるとスッとそれを引き戻している。
「デモ音源ないのかな!?」
「たっ、多分、ヒョンのとこだよ」
挙動不審に動き回るジェルミに溜息を吐いたミナムは、テーブルの上を見つめ、横のギターを見るとニヤリと笑って膝を打ち鳴らして立ち上がった。
「よっし!俺の練習は、終わりっ!!聞きに行くぞ!」
「え、わ、ミナマー、待ってよー」
軽いステップを踏みながら、ジェルミの後ろを通り抜けたミナムにきょとんとしたジェルミが、慌てて追いかけていったのだった。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「ソンベ!!お帰りですか!?」
「ああ、今日の仕事は、終わりだ」
A.N.entertainmentの駐車場に止められた一際目を引く真っ赤なスポーツカーに興味深そうに近づいていたシヌは、助手席のドアを閉めて顔をあげたヒジュンに僅かに目を見開いた。
「撮影か!?」
「ええ、紙面です」
「ふふ、人気者は、忙しいな」
エンジンキーを持ち替え、運転席に回るヒジュンに艶然とした笑みを零すシヌは、悠然とギターを弾き歌う真似をしている。
「俺の本業は、こっちです」
「ああ、アルバム制作も佳境だな」
ヒジュンは、ククと喉の奥で笑い、運転席のドアを開けてシートに身を沈めた。
「ええ、でも、テギョンがやりますからね、俺の仕事は、殆ど無いです」
「ははは、マンネ(年下)共は、ヒョン達が、と言っていたぞ」
「殆どテギョンの仕事です・・・良くも悪くも妥協は、出来ない奴なので」
携帯を取り出して、時間を着信を確認しているヒジュンは、シヌに目配せを送ってドアを閉め、キーを回しながら、ウィンドウを開いている。
「そうらしい・・・ああ、コ・ミニョのリード曲が、決まったぞ」
「え、そうなのですか!?」
「ああ、ユンギの曲で決まりだ」
全開にしたウィンドウに肘を置き、シヌを見上げたヒジュンは、目を見開いて驚いた顔のシヌに満足そうに笑った。
「お前も聞いたんだろう」
「ええ、聞、きました」
満足そうなヒジュンの笑みに不満そうなシヌは、無表情を繕いきれず、口元を覆い隠している。
「あんな物を書けるならな、スペードでもっと本格的に活動をすれば良いものを・・・」
「スペードのイメージとは合わないでしょう、それにこの仕事、水ですからね・・・」
経験の積み重ね漂う言葉にどちらともなく沈黙し、小さな溜息を吐き出して自嘲的な笑みを浮かべたシヌが、大きく首を振った。
「俺も最近、知りました」
「そうか・・・まぁ、3人で創った物だ・・・それを繋ぐ者も今は、居るからな・・・」
「ソンベ、ユンギのテレビ出演ですが、狙っていらしたでしょう」
「何の事だ!?」
ハンドルに手を置いたヒジュンの行動に半歩引いたシヌが、また一歩前に出ている。
「恍けられるなら、それでも結構です」
「はは、忘れてたな、お前が、一番のくせ者だった」
「そうですか!?俺は、退屈さえしなければ、それで」
「はは、面白い奴だ」 
シヌの顔を暫く見ていたヒジュンは、楽しそうに笑って時計を確認した。
「まぁ、暫く、退屈は、出来ないと思うぞ」
「まだ・・・何か!?」
腕を上げて出発すると合図を送り、車から離れさせたシヌに呟くヒジュンは、ゆっくりとアクセルを踏み込んでいる。
「さぁな、ファン・テギョンに聞くと良い」
「えっ!?ソンベ!?」
車から、腕を伸ばして、後ろに手を振ったヒジュンに耳に触れたシヌは、小さな舌打ちをしているのだった。




にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村