またまた大きな地震が、頻発しておりますが、よろぶんけんちゃな!?
震源が、関東北部で、震度5を観測しているみたい(゜-゜)雪崩等二次災害も気をつけくださいね!
さて、さて、続き(^^)/どぞ!
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バタンと開いた扉の前に賑やかな声で叫びながら収録を終えてきたジェルミとミナムが、立っていた。
「ほらっ!!見ろっ!ジェルミ!!俺の勝ちだ!!!」
「いや、まだ、判らない!あそこへ行ってからだ!!」
扉を開けたまま、中腰で、警戒する様に両手を広げているミナムとその背中越しにピョンピョン跳ねているジェルミは、きょとんとしている面々に顔だけ向けて大声で笑っている。
「ふふん、もう、俺の勝ちは決まってるぜ!」
「そんなの判らないだろう!!」
そこに立ったまま、ジェルミに通せんぼをして不適に笑っているミナムに一斉にそちらに向いていた顔が、興味をなくした様に元に戻って食事を始め、背中に半分馬乗りで跳ねているジェルミと顔を見合わせたミナムは、ぷっくぷくに膨れた。
「なんだよー!ちょっとは、俺達を見てくれたって良いじゃないか!」
スッと上半身を起こしたミナムは、ジェルミの持っていた袋に手を伸ばすとそれを一つ受け取って、隅に向かっている。
「終ったのか、収録」
素っ気無く話題を変えて、返事の代わりに問いかけをしたシヌが、テギョンと目配せをした。
「ん、今日の撮影は終わり、あと、もう一回ロケがあるんだって」
「そうか、まぁ、お前達は、宣伝も頑張れ」
「おっ、良かったなジェールミィー!俺達、頼りにされてるぜ!」
テギョンの皮肉など相変わらずどこ吹く風のミナムが、ジェルミを振り返ってにっこり笑ったが、ギロリと瞳を上げたテギョンにジェルミの顔は引き攣っている。
「お前の頭は、相変わらず沸いてるなコ・ミナム、”も”と言ってるだろう!”も”と練習はもっとやれ」
俯いて食事を口に運びながら、ミナムに説いたテギョンにシヌとミニョがクスッと笑ったが、しゃがみ込んだミナムは、テギョンの前から、チヂミを攫って口に放り込んだ。
「ヒョン・・・お言葉だけど・・・奇才に練習は、必要ないんだぜ!」
「誰が、奇才だ!お前のは、奇祭だろう!!」
モグモグゴクンと動く口元で、テギョンに話しかけているミナムにミニョが、見えない様に腕を伸ばして手を振り横を向くように仕向けている。
「なっ、んっ、誰が!奇祭っ」
「お祭り男だろう」
「誰が、祭っ・・・・・・!何だよ・・・リン・・・」
立ち上がったミナムの両隣にジュンシンとリンが、いつの間にか囲むように立っていて、ジュンシンは、ジェルミの持っている袋を覗き込みリンはミナムの袋を引っ張っていた。
「これ、なぁにー!?」
「あっ、そだ!忘れるとこだった!」
ジェルミは、ジュンシンに袋を開いて見せ、リンもそちらに駈け寄ると顔を見合わせて、揃って両手を上げた。
「ミニョ・・・お前が、作ったんだろう」
ミナムが、ジェルミに袋を渡して、レジャーシートの上に並べられた料理を指さしている。
「ええ、そうですけど」
「当然、あるよな!」
ニッカリと歯を見せて笑ったミナムにミニョが、首を傾げ、テギョンも箸を止めると瞳だけ動かしてミナムを見た。
「何、がですか・・・・・・」
意味深に不適に笑うミナムにミニョは、にわかに身を引いて指し示された籠を抱き抱えている。
「そこに持ってるだろう!」
籠を指さしたままにこにこしているミナムの視線の先にタットリタンを見つけたミニョは、籠を置くと、手を叩いた。
「ほらみろ!ジェルミ!!やっぱり俺の勝ち!!」
「何でだよー!ミニョが、出さなきゃ信じない!」
「ミニョ!早く出せ!」
「ねぇ、オッパ、それー、何です・・・か!?」
ジェルミを振り返ったミナムが、勝ち誇って腰に手を当てたが、首を振って訝しむジェルミにまたミニョを振り返り、ミニョは、床に籠を置いて中に手を入れながらミナムに訊ねている。
「コンロと」
「ごはんとー」
「めーーん!だよ」
ジェルミ、リン、ジュンシンの順番に袋に手を入れ、引いて、それぞれ、コンロとパックのごはんと袋麺を取り出した。
「何をするんだ!?」
シヌが、箸を置いて、ミニョが取り出した大きなタッパを受け取り、蓋を開けている。
「これこれ!タットリタン!残ってるの全部出してよ!」
ジェルミからコンロを受け取ったミナムは、鍋も受け取ってシヌの持っているタッパを顎で示した。
「お前達、まさか、それを食う為に帰ってきたのか」
「そうだよ!なーんか、食えそうな気がしたんだよねー!」
「ミナムがさぁ、昼は、絶対、事務所で食えるって言うから」
「恐ろしい勘だな・・・」
場所を空けろとばかりに真ん中にコンロを置いたミナムにミニョとシヌが、おかずの入ったタッパを端に避け、ただ、じっと見ていたテギョンが、感嘆の声を漏らしている。
「ヘヘ、ミニョのタットリタンは、昔から美味いんだ!これの締めにごはんか麺を入れたらもう最高だからね」
ジェルミに座るよう促したミナムが、テギョンを見ると無言でミナムを睨んだテギョンにミニョが、腕を引き、テギョンの横にジェルミが座った。
「それで、何が、勝ちなんだ!?」
「ああ、えっと、ミナムがね、今日は、ミニョが来るし、絶対、事務所で飯が食えるって言い張るからさ、でも、食えないのも嫌だし、スーパーへ寄ってきたんだけど・・・・・・」
シヌの問いにジェルミが答えながら膨れている。
「ジェルミはさぁ、俺を信じないって言うからさ、結局、タットリタンの材料も全部揃えて買ってきたんだよ」
鍋に材料を入れたミナムは、手を併せて煮立つのを待っていて、その後ろでリンとジュンシンが、ミナムの肩に手を置いて覗き込むとリンはまたシヌの膝を跨ぎ、ジュンシンも元の位置に戻る間にテギョンは、呆気にとられた顔で、ミナムを見つめ、ジェルミの抱えている袋を見た。
「ふ、支払いを賭けたのか」
「そう、俺の負けみたい・・・まぁ、良いや!美味いの食えるし!ね、ミニョ!これ、持って帰ってね!」
ジェルミが、袋を持ち上げてテギョンの前からミニョに渡し、ミニョも満面の笑みで受け取って中を覗いている。
「わぁ、ありがとうございます!買い物しなきゃと思っていたんです」
「おい・・・まさか、今夜もこれとか言わないよな・・・」
恐る恐る訊ねるテギョンに首を傾けたミニョは、更に首を傾げて笑っていて、テギョンが、ミニョの貰った袋を覗き込んだ。
「これじゃ嫌ですか!?」
「嫌というか・・・お前・・・・・・今朝もこれだったんだぞ!!」
「そうですね」
「そうですね、じゃなくてだな!」
「嫌なら、外で食えば良いじゃないか」
シヌの提案に目を丸くしたテギョンに一斉に視線を投げかけ、頷いている午後の始まりであった。
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