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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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フラッシュ・バレンタイン(1)

★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

事務所の廊下を元気に走るリンは、裏口のドア前に立っている警備員と目が合ってにっこり微笑んでいた。
「おはよーございまーす!」
キュキュッと急ブレーキを掛けて立ち止まると小さな体を半分に折り曲げて、ペンギンみたいな挨拶をしている。
「おはよう!何処へ行くんだい」
「アッパの車!忘れ物をしたのー」
手にしている鍵を見せ、そうかと頷きながら重い鉄の扉を開けてくれた警備員にまたちょこんと頭を
下げて、駐車場に飛び出して行った。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「えーっと、ここにあったはずー」
独り言をコロコロ転がしながら車の後部シートでペタッとうつ伏せになって、シートとトランクの隙間に手を入れ捜し物をしていたリンは、指先に当たった感触に笑顔を零している。
「あった!」
引き上げた手の中に薄い緑色の小さな箱を持ち上げ、手のひらの大きさ程のそれを見つめたリンは、にっこり大事そうに手で包み込んだ。
「これが、あーれば、だーいじょうーぶっ!」
大事に手にした箱をポケットに入れて、そのポケットを上から叩き、車から出てきたリンは、重そうにドアを思いっきり押しやり、バタンと大きな音がすると同時に耳を塞いだ。
「ちゃーんと、閉まったかなぁ・・・」
いつもならテギョンが、確かめてくれる事を一つ一つ確認しながら、取っ手を掴んで開閉を繰り返してみるリンは、開かない事を確かめて、持っていたキーを押した。
「開いてたら、アッパが、怒っちゃいますよー」
ミニョの口真似をして、頷いたリンは、ニィィと口角をあげた。
「大丈夫!練習、行こー!」
くるっと振り返って、元来た扉へ戻ろうとしたリンは、けれど、その場で立ち止まり、首を傾げて、事務所の正面入り口を見つめていた。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「どこのお姫様よ」
「しつれいね!れっきとしたおじょうさまよ」
「お嬢様なのは、解ったわ!お嬢様でもお姫様でもね、年上に対する口の聞き方をご存じないの!?」
「あら、あなた達こそ、お口の聞き方をごじょんじないんでしょー」
「あっのねー、あなたみたいな子供が、来る所じゃないのよ、しかも、あれ!何・・・あの高級車・・・あんな物を止めてたら皆さんの邪魔になるでしょ・・・何しに来たのか知らないけど、追っかけするなら、常識を弁えて来なさいよ!おじょうちゃん」
リンと同じくらいの小さな女の子が、A.N.entertainmentの前で、数人に囲まれて、けれど、臆する事も無く、腰に手を当て、その子をしゃがみ込んで囲む女性達の真ん中で、顎をあげ、ふんぞり返っていて、周りの女性達も興奮しているのか、ポンポン女の子に反発の言葉を浴びせていた。
「ねぇ、この子も誰かのペンなの!?」
事情が判らないという顔をした女性が、リーダーらしき女性を肘で突っついている。
「知らないわ・・・答えないのよ」
「ふーん・・・でも、ねぇ、おじょうちゃん!その袋!バレンタインのプレゼント!?」
「そうよ!」
小脇に抱えた小さな袋を指差され、それを胸に隠す様に抱いた女の子に尋ねた女性は、優しく微笑んだ。
「誰にあげるのかなぁ!?」
「えっ、そっ・・・それは・・・秘密よ」
「ここに居るんだから、貴方も誰かのペンでしょ・・・オンマやアッパも一緒かなぁ」
「ちっ、違うわ!私は、一人よっ!」
優しく声を掛ける女性に、背伸びした態度で、ふんと横を向いて見せた女の子は、けれど、抱き締めた袋を見つめて俯くと泣きそうな顔をした。
「えっ、わっ、ちょ・・・」
「何・・・どうしたの・・・きゃっ、泣いてる・・・」
訊ねていた女性とリーダーらしき女性が、慌てて、女の子の頭に手を乗せ顔を覗き込んでいた。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「どーっかで、会った事あーるーよねー!?」
正面玄関と駐車場の境の植込みからそんな様子を眺めているリンは、石造りのプランターに肘を乗せ、拳に握った手で顎を支えて、左右に首を傾げ、瞳をくるくる回しながら、考え込んでいる。
「どーこだったかなぁ・・・・・・」
ひとり、首を傾げているリンの前で、泣き出してしまった女の子に女性達が、群がっていて、唇を尖らせたリンは、考えるのを止めるとスクッと立ち上がった。
「もっと近くで見れば、思い出すかもー!」
そう言いながら、肩に触れるとパーカーの帽子を持ち上げて髪を隠し、目線の高さまで深く被って走り出した。
「ヌーナトゥルー(お姉さん達)!あんにょーん(こんにちは)」
元気に女性達の後ろから駈け寄ったリンに気がついた女性が、僅かに驚いた表情を作ったが、手を振っている。
「アンニョン!チャグンファンヂェ!(小さな皇帝さん)」
「アンニョン!ひとり!?」
「皇帝は、さっき、入って行かれたわよ」
「奥様も入って行かれたわ」
女の子に群がっていた女性達は、一挙にリンの周りに集まり、一定の距離を保って会話をしていて、女性達を見上げたリンは、帽子で顔を隠しながら頷いた。
「ふふ、相変わらず、顔は、NGなのね」
「仕方ないわ!皇帝のお子様よ!」
「こうして話せるだけでもラッキーよ」
「そうね!」
「今日もお友達、来るかしら」
「きっと、来るわ!あの子達も可愛いわよねぇー」
リンの頭の上で勝手な会話を始めたエンジェルのペン達の隙間から、ポツンと取り残されて背中を向けている女の子を見ているリンは、リーダーの女性の服を引っ張ると指を指している。
「え、ああ、あの子は・・・誰かのペンらしいの・・・突然、あの車で現れて、厳(いかめ)しいおじさんが、A.N.Jellの事を聞いてきてね・・・そうしたら、あの子が、降りて来て・・・」
女の子が泣き出した経緯を見ていたリンは、女性の話を聞きながら、いつも事務所のタレントが降車する通路に止まっている車を振り返り、一歩前に出ると女の子が、顔を擦りながら振り返って、あまり身長の変わらないリンを見て、口を開けた。
「あっ!」
「ね、君、何でここにいるのー!?ヌナ達みたいに誰かのペン!?」
リンが、首を傾げると女の子も首を傾げ、リンが、反対に首を傾げると女の子は、おもむろにリンに袋を突き出し、それを無意識に両手で掴んだリンが、驚いている隙に走り出している。
「えっ、なっ、なーにーこれ!」
「あっ、あなたによっ!!よっ、用事は終ったの!帰るわ!!」
「えっ、ちょぉーねー!君ー!!」
リンの叫びも虚しく、女の子は、止められた高級車に乗り込み消えてしまって、残されたA.N.JEllのペンの女性達は、リンへのバレンタインプレゼントだったのかと納得顔で笑いあい、リンは、不思議な顔をして、手の中の袋を見つめていたのだった。


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『2月14日バレンタイン』まで、後、一日(*⌒∇⌒*)
この内容じゃ『落ち』ない・・・のよー・・・どう落とそう(^ε^)♪
という事で、また(2)でお会いしましょうご訪問ありがとうございました(*^▽^*)
風船ありがとう!猿もピエロもカワユイわ(≧▽≦)