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「だーかーらー!どういうことかと聞いてるんだ!!!」
(煩いわね!ミナムみたいに喋らないでくれる!っと違うわね!リンみたいにかしら)
「!!!どっちでも良い!!お前の紹介だって来てるんだぞ!!」
(そうよ!わたしの専属だったのよ!)
「だから!男なんか傍に置けないって言ってるだろ!!」
(元!でしょ・・・言っとくけど、中途半端に・・・オ・ト・コ・なのよ!)
「!!!!!!!!!」
(別に見てくれは女でしょ!いいじゃない!それにミニョのボディガードにもなるわよ)
「ミニョのファンだって言ってたぞ!」
(ええ、そうみたい・・・わたしの処にいた時からよ・・・それに)
一呼吸置いたヘイが、首を傾げている。
(何を心配してるのか、あんたの単純な頭って容易に想像がつくんだけど、それは、無いわよ!あの人ちゃんと男が、好きだし)
「!!そんなの判るか!!」
撮影の合間らしいヘイは、衣装を直しているのか、周りをスタッフが、うろうろしていて、ヘイ自身は椅子に座っているが、携帯も他の人が持ち上げて話をしているらしく、もういいわと言ったヘイが、携帯を受け取ると、立ち上がり少しだけ歩いて何かの陰に隠れる様にテギョンと話を続けた。
(ああーーーーーもう!!!!これは言いたくなかったんだけど・・・)
不満そうに膨れて話すヘイにテギョンの目が一瞬見開かれ、すぐに真顔になると後ろを気にしてなのか、瞳だけが、左右に動いている。
「・・・そ・・・うなのか」
(そうよ!だから、ミニョのファンなのよ!)
「・・・・・・」
(取り合えず、今日の所は、帰してくれる!わたしが連れてくつもりだったのに!)
「・・・使う使わないは・・・約束出来ないぞ」
(構わないわよ!そんなの本人だってこの業界長いんだから判ってるわよ!それに、腕は保障するけど、すぐには、納得しないでしょ!)
「ああ、出来れば色々教えて欲しい事もあるな」
(ふぅ、ミナムに聞いたんだけど、撮影来週なんでしょ)
「ああ」
(その時に、ワンオンニも来るでしょ!)
「ああ、ミニョの復帰第一作になるからな」
見知ったスタッフばかりだと言ったテギョンにヘイは、そうと溜息をついた。
(その時に仕事を見てほしいのよ!まぁ、制作の思惑もあるでしょうし・・・とにかく!わたしが帰国したら、もう一度、一緒に行くわ!)
ワンssiに話しておいてよと言って、電話は切れた。
「オッパ!」
ヘイとの通話を終えて振り返ったテギョンは、並んで立つミニョとミナムを交互に見ると、ミナムの手に携帯を返した。
「ふん!取り合えず!話しはヘイが、帰国してからだ!」
「ええええ~」
「煩い!お前は、とやかく言うな!」
「わたしのスタイリストさんです・・・」
不満な顔で膨れるミニョにテギョンは、額をコンと突いて、顔を近づける。
「煩い口だよな!塞がれたいか!!」
強い口調とは裏腹にニヤニヤするテギョンと目があったミニョは、意図を理解して頬を染め、俯いて、唇を隠している。
「困、ります・・・」
「余所でやってくれ」
携帯を操作しながら、ヘイの写真を見ているミナムは、不満そうに膨らんでテギョンを睨み、ミニョも一瞥してベーと舌を出した。
「オッパ!!!」
「!俺の憩いの時間を邪魔したくせに!」
「何が憩いの時間だ!そんなの家でやれ!」
「リンみたいに聞き分けの良い子供じゃないんだよ!うちのガキ共は!」
「リンだって似たようなもんだ!」
ミナムの言葉に何を思い出したのか、チッと舌打して尖らせた唇を動かすテギョンは、何事かを考えながら顎に触れ、二の腕に触れた指先に力を入れている。
「この前、邪魔をされまして・・・」
ミニョが、ミナムに近づき小声で話したが、ギロッと瞳を向けるテギョンは、ミニョの腕を引っ張った。
「お前は邪魔だって思ってないだろ」
「へへ」
肩を抱いて、ミナムと向き直り、まだ考え事をしているテギョンの横で、ミニョは、テギョンを見つめてクスクス笑って、その笑い声に不満そうなテギョンは、チッとまた舌打ちをしている。
「ったく、人の気も知らないで!いい気なもんだな!!」
「うっ、オッパが、居てくれるから安心してるだけです」
「!」
ミニョの腕が腰に回り、固まったテギョンの顔にミナムが目を細めた。
「ああーだから!家でやれよ!」
「オッこそ!日本に行ったらどうですか!?」
「そんなの軍師様が許してくれる筈が無いだろ!」
「当たり前だ!仕事は詰まってるんだぞ!!」
「だってさ!」
「オッパも少し休んでいただくと良いんですけど・・・」
この頃、顔色が悪いですとテギョンの顔をジッとみているミニョに同じ様にジッと見たテギョンが、瞳を回しながら顔もそっぽを向いて、レコーディングが終ったらなとぼそっと言った。
「本当ですか!本当にお休みしてくれます!!?」
「ああ、数日休みをとるから心配するな」
「本当に本当ですね」
そう言いながら、ミニョが、親指と小指を立てて上に上げている。
「・・・なんだよ」
「約束してください!!」
「約束って・・・」
指を見つめたまま、腕を組むテギョンにミニョは、にこにこ微笑み、早くと手を前に突き出した。
「約束しなかったらお家に入れてもらえないんだよ」
テギョンの足元に座り込む様にいつの間にかリンが、そこにいて、誰に貰ったのか、ミナムと同じ様にアメを舐めている。
「はっ!?」
「約束しないとお家に入れないってオンマが言ったの」
「リンッ!!」
「だって、そう言ったもん!」
「いや、だから、それは・・・」
目を細めてミニョを見ているテギョンは、何を言ったんだと無言で聞いていて、リンの言葉に困り顔のミニョは、ちょっと、と言葉を濁している。
「俺の家だからなぁ・・・入れなくなるのはミニョだぞ」
「オッパ~」
リンに向かって、腰を折り、前屈みになりながら、その顔を覗き込むテギョンは、ふーんと言っているリンにニヤッと笑っている。
「それなら良いです!宿舎に行きます!」
テギョンが、嫌がることを承知でミニョは強気な発言をした。
「は!?許せるわけ無いだろ!!」
「許せなくてもオッパがわたしと約束してくださらないなら、わたしが家を出ます」
「子供みたいなこと言うな」
「リンは、置いて行きますので・・・宜しくお願いします」
深々と頭を下げているミニョは、しゃがんだまま見上げているリンと目があって、きょとんとしている顔にふふと小さく笑っている。
「ったく、お前いい加減にしろよ!本当に怒るぞ!!」
「じゃ、約束!!」
小指を出して、親指も立てて、くるくる動かし笑顔を作るミニョに呆れた様なテギョンは、渋々という感じに小指を絡めた。
「ああーもう何だって聞いてやるから!」
「本当ですかぁ」
指がくっつく直前にちらっと下を見たミニョにテギョンもミニョの胸の辺りを確認して、ピッと親指を立て直し、くっつく筈のミニョの親指が空振りをしている。
「それは、別な話だ」
「やっぱり横暴」
「どくさいしゃー」
「独裁者だよな!マジ!どこが良いの!?」
「どこですかぁ、考えた事無いですけど・・・どこでしょう!?」
全身を見回すミニョの腰に立ち上がって腕を回したリンが、どこーと聞いて、全部だろというテギョンにミナムは、呆れて首を振っている。
「はいはい、ごちそうさまです」
聞いた俺が間違ってるわと腕をあげるジェスチャーまでして、廊下に出て行ってしまった。
「取り合えず、今日の所は帰って貰うぞ、お前の事故のおかげで、こんな事になったんだしな」
ミニョに向き直ったテギョンは、大きすぎるジャケットの肩がずり落ちて、僅かに胸元が見え隠れしている事に目を留めると、襟を合わせ直して、前のボタンをきっちり止めている。
「事故は起こしてません!」
「どっちでもいいけど、話は後だ」
扉に手を掛けて、後ろを振り返ったテギョンは、ミニョ手を伸ばし、ミニョは、くっ付いているリンと手を繋いで、テギョンの手を取った。
「そういえば、お前、どうして男って気付いたんだ!?」
「そういえば・・・」
ミニョのテギョンもリンを見つめると、舐めていた棒のついたアメを口から出したリンが、首を傾むけて、テギョンを見て、ミニョを見上げた。
「こうすい~」
「香水!?」
「うん!シヌヒョンと同じ香水つけてた~」
「女だってつけるだろ」
「うーん、シヌヒョンが前に言ってたの~、女の人がつけると~匂いが変わるんだよって!だから、男の人かなぁって思ったんだよ」
廊下に出た三人は、隣の練習室に向って歩き始め、隣から聞こえる楽しそうな声に耳を傾けると人は良さそうだなと呟いたテギョンにミニョが、勝ち誇ったように笑っている。
「触ったらおっぱい無かったもん」
リンの言葉に立ち止まったテギョンは、ゆっくり振り返って、ミニョに細めた目を向け、考え直した方が良いぞと首を振り、大丈夫ですと笑っているミニョに頭痛がしてくると首を振って、練習室に戻って行ったのだった。
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3日続けて頂いてました!下さる方!本当にいつもありがとうございます(*^▽^*)
あんパン(?)はトリマ誰か判りましたの~(笑)後でお礼に行っちゃいまーす(^_^)/
糖分大事~頭働く~(^v^)
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