リンの配って歩く、カーネーションを受け取りありがとうと頭を撫でるシヌに、貰った黄色い花のラッピングを両手で握って食べる様に口元に翳しているジェルミが、テギョンに背中を向けて聞いた。
「来ないんだろ」
情けない顔で、駄々をこねるジェルミの姿に呆れた様に答えたミナムが、ソファにふんぞり返って足を組むと、ハイとリンがカーネーションを差し出し、籠を除いて、袋を取り出している。
「こっちは、ヘイおばちゃんの~」
あげてねと言ったリンから袋を受け取ったミナムは、何だと袋の下から覗き込む様に持ち上げ、リンが、オンマとお揃いと言った事に首を傾げると開けてもいいかと袋を振った。
「うーん!?」
肩に付くほど首を倒したリンは、開けるのとミナムに聞いていて難しそうな表情をするリンにミナムが、同じ仕種をしながら、だめと訊ねるとわかんなーいと助けを求めるようにテギョンを見ている。
「子供相手に何やってるんだ」
テギョンに駆け寄ったリンの頭を撫で、ミナムを睨んだテギョンが、呆れた様に溜息を吐きながら言い、シヌも辞めとけと言った。
「だって、ミニョとお揃いなんだろ」
ミナムの意図に気付いて、クスクス笑うシヌとテギョンが、顔を見合わせてあどけないのと大人なのかと言い合うと、まぁなとテギョンが答え、でもピンだからなと笑っている。
「昨夜作ったらしい」
「えっ!リンが作ったの!?」
ミナムが驚いた様にリンを見るとへぇーと感心した様に頷き、一人でと聞いた。
「ううん、オンマと一緒~」
「わっ、ますます見たいじゃん!リンの手作り」
「家に帰れば見れるだろ」
テギョンが、新曲の譜面を渡しながらギターを手に持つとシヌもジェルミも譜面を見つめながらリズムを刻み始める。
「えー、ヘイちゃん一週間いないんだよ~」
「撮影か」
「そう!日本に行ってる」
「日本!?珍しいな」
「うん!今度のドラマ合作らしくてさ!王朝を舞台にしてるとかで、恋のドラマなんだって!悲恋らしいけどね~」
そのヒロインに選ばれたユ・ヘイは、撮影が終るまでは、行き来が激しいとミナムは説明し、双子の世話が大変だとぼやいている。
「そんなこと言って、ヘイの両親に一番大事にされてるの誰だよ~」
ジェルミの言葉に一瞬きょとんとした顔を向けたミナムだが、すぐに笑顔を浮かべて頭に触れた。
「はは、俺か」
「そうだな」
「愛されてるよなぁ」
「感謝してます!」
両手を併せて目を閉じるミナムは、ミニョもなと小さく呟いたが、それは誰にも聞こえてはいない様で、リンが口の動きだけを見て笑っている。
「それで、今日ミニョは!?」
「CMの打ち合わせだ」
「ふーん、曲は!?」
「レコーディングは!?」
答えたテギョンに矢継ぎ早な質問が浴びせられ、僅かに怯んで、一瞬体を引いたが、すぐにスッと背筋をのばすとギロッとひと睨み視線を一周した。
「お前達!ミニョの事より俺達のコンサートの為の気概とか無いのか!」
「えー、そんなのヒョンがしっかりやってるじゃん!」
「俺達の仕事はしっかり盛り上げる事!」
「その為の練習を頑張ること・・・かな」
答えも矢継ぎ早に飛んだ事にテギョンが額に手を当てている。
「ああー、もう良い!!お前達に聞いた俺が馬鹿だった」
「「イエース!」」
「ふん!始めるぞ!リン、お前の練習はこっちが終ってからだ!それまでは、好きにしてて良いぞ」
「わーい」
「そのかわり、事務所から出るなよ」
テギョンの言葉に両手を上げたリンは、ギターを持って早速どこかに行こうとしていて、ドアの所でテギョンの声を聞き、わかってるーと練習室を出て行くのだった。
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よろぶんあんにょん
最後まで読んで頂いてありがとうございます♪
お部屋に行ったらクッキーとオムライス~♪
嬉しいです~お礼言いたいけど判らなかったので、この場を借りて感謝申し上げます(*^▽^*)
美味しかったよ~(^^)/
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