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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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To You My Dear(4)


「お前も来るんだろ」
カーネーションの花籠を重そうに持って、一定の距離を保っているリンに玄関のドアノブに手を掛けて振り返ったテギョンが、薄い笑みを作り、溜息を吐き出しながら振り返った。
「うん・・・だけど、アッパ、お花、だめでしょう」
腕が疲れたのか、籠を足元に置いて、テギョンの事を思いやるリンに苦笑いを見せるテギョンは、それくらいなら大丈夫だと指を曲げて呼んでいる。
「花束を渡す事もあるからな、カーネーション位なら問題ないさ」
但し、と前置きをしたテギョンは、籠を持って近づいてきたリンからそれを取上げるとドアを開けて、トランクだけどなと少し遠くに離しながらガレージに向かって行った。
「うん!アッパありがとう!」
テギョンが、籠を持って車に向かうのを開け放たれたドアから眺めているリンは、くるっと振り返るとオンマーと大きな声を出し、リビングの方からパタパタと聞こえる音が廊下に響くとミニョが、リンのカバンと上着を持っている。
「アッパと先に行ってるよ~」
「ええ、オンマは、夕方にはお迎えに行けますので、皆さんに渡して下さいね」
リンの頭からカバンを肩に掛け、はいと上着を渡したミニョは、その肩を引き寄せて行ってらっしゃいとキスをした。
「うん!」
ミニョの首に腕を回したリンは、キスを返したが、渡された上着を見つめると今日は、暖かいよとしげしげと眺めている。
「そうですね」
リンの問いに笑顔を返すミニョは、すぐに解りますと言うとクスクス口元に拳を当てて笑っていて、その顔に不思議な顔をしたリンだが、ふーんと上着を見つめて、解ったーと靴を履いた。
「行ってきまーす」
パタンと閉まる玄関の扉に手を振ったミニョは、閉まった玄関を見つめ、笑顔を零すとふふっと笑って両手を併せ胸の前に引き上げると目を閉じた。

★★★★★☆☆☆★★★★★


勢い良く玄関を飛び出したリンは、車のドアを開けて待っているテギョンに気付くと笑顔を零して、ハナ~、トゥ~ル、セゲッと呟きながら、跳ねる様に一歩一歩進み、立ち止まると、振り返って、ふふっと顎をあげて満面の笑顔を零し、後ろ歩きで数歩、歩きながら玄関を見つ、ゆっくり歩いて、また、振り返るとテギョンに近づいて行った。
「ワーン・ツー・スッリー!!」
お腹にぶつかりながら、テギョンの腰に腕を回して上を見つめ、笑顔を零すリンの言葉に玄関を見たテギョンは、ああ、そうかと呟くと、愛されてるよなとリンの頭に手を置いている。
「ふたりともー」
当然だとリンを助手席に座らせたテギョンは、ベルトを引き出すとリンにそれを渡して、しっかり閉めろよと言ってドアを閉め、運転席に向かった。
「ミニョの祈りが俺を守ってくれる」
「僕もっ!!」
ハンドルに手を掛けて玄関を愛おしげに見つめるテギョンの言葉を聞き逃さなかったリンが、少し不満そうに隣を睨んでいる。
「お前は、おまけだ」
軽口で、はははっと笑うテギョンが、エンジンをかけると、むすっとしているリンは、テギョンを見て、その胸のポケットに差し込まれている赤い手作りの花を視とめ、自然とあがる口角に満足そうな笑を刻み、ふふっと口元に手を当てた。
「行くぞ」
エンジンをかけたテギョンが、車を発車させ、ちょこんと助手席に座るリンは、走り始めた車にあれっと不思議な顔をしていて、暫く不思議な顔を続けていたが、突然さむーいと叫んでいる。
「アッパ!窓、閉めてよー」
運転席の窓を全開で車を走らせるテギョンに不満な声を出し、睨みつけるリンは、ふと助手席側の窓も少しだけ開いていて、後部シートの窓も半分くらい開いてるのを見るとなんでーとまた叫んで、ミニョに貰った上着を体にかけた。
「お前な、俺に窒息しろと言ってるのか」
運転しながら横目でギロッと睨んだテギョンが、上着を指差すと、ミニョがくれたんだろと口角をあげている。
「そうだよ!オンマが・・・」
前から袖を通す様に肩に掛けた上着を少し引き上げたリンが、ハッと息を呑むとああーとまた大きな声を出してテギョンを見た。
「ミニョにしては、大したもんだな」
「ずるーい」
悔しそうに唇を尖らせたリンが、肩を左右に揺すっている。
「ずるくないだろ!俺の事を思っていたら当然だ」
「なんか、悔しいーよー」
「ふん!お前の事もちゃんと考えてるだろ」
「そうだけどーやっぱりアッパきらーい」
「俺は愛してる」
ミニョの次だけどなと止まった信号でリンを見たテギョンが言った。
「しっかり着てろ!風邪をひかないようにな」
リンの上着を首まで引き上げたテギョンは、後部シートを確認すると胸ポケットに手を当てて、いい日だなと呟いて車を発進させ、同じ様に後部シートを見ていたリンは、後ろを向いたままうんと頷くと、匂いを嗅ぐように顔を動かしてから前を向いている。
「そんなに気にならないよ」
「お前にならなくても俺にはなるんだよ」
リンの言葉に笑顔を返したテギョンの車のトランクに載せられている籠一杯のカーネーションは、それほど匂いのきついものではなかったが、花の馨しい独特の匂いに締め切った車中では、それが充満してしまい、事務所に向うまでの間、きっとテギョンは窓を開け放つだろうと考えたミニョは、暖かい陽射しが降り注ぐ春の日にリンに少し厚手の上着を持たせ、そのどちらも無事であれと祈り、ミニョの思いに笑顔を交わし、車中の会話は弾んでいく、そんな三人の一日の始まりであった。

 ★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★

最後まで読んで頂いてありがとうございます!
このタイトルまだまだ続けるので暫くお付き合い下さいo(〃^▽^〃)o


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