何ですとユンギに向き直ったミニョが、不思議な顔をしているとミニョを正面から見たユンギが、ふふっと笑っている。
「ミニョssi~~綺麗ですね~」
突然の賞賛にはっと驚いたミニョが、その視線を辿って、自身の胸の辺りに視線を落とすとえっともう一度驚いてきゃっと胸を隠す様に腕を回して後ろを向いてしまった。
「だから、言ってるだろ!」
テギョンの不機嫌な声にちらっと後ろを見たミニョは、頬を膨らませてオッパだってと言っている。
「俺が何だよ!」
今度はミニョと言い争いを始めそうな勢いのテギョンにトコトコとリビングから歩いてきたリンが、腰の辺りを引っ張るとアッパーと言った。
「ねぇ、オンマ、太ったんじゃないのー!?」
「はっ!?」
「だって、オンマのおっぱい、ぼーんってなってるでしょ~」
純粋な興味で、大きくなっていると言いたいらしいリンに顔を赤くするテギョンが、口篭ってしまうとやはり真っ赤になったミニョが、膨れたままテギョンを恨めしそうに見つめていて、その顔を見たテギョンは、俺じゃないだろうとユンギを睨んでいる。
「ふふ、今しか見れないからね」
「今って・・・何を・・・」
ユンギの言葉に腕を回したまま振り返ったミニョが、へへと笑っているユンギを膨れて睨んでいるがあまり効果は無い様で、下を覗き込んだユンギは、リンの肩に手を乗せると振り返ったリンに腕を伸ばして膝に抱き上げた。
「ミニョssiは、別に太ったわけじゃないよ」
「そうなの!?」
「そうだよ!だって、綺麗になったと思わない!?」
リンの肩越しにミニョを見つめてリンに聞いているユンギは、ねっとミニョを指差している。
「うーん・・・オンマはいつでも綺麗だもん!」
首を傾げるリンは、ミニョの膨れた頬に何を怒っているのと訊ね、隣を見ると頭を抱える様に額に手を当てているテギョンにアッパと不思議な顔をした。
「ったく、こいつがこんな事を言うから、事務所に行けなかったんだよ!」
ミニョの質問にようやく答えを出したテギョンが、ユンギを睨み、リンに腕を伸ばしてこっちに来いと言っている。
「オンマ太ってないの!?」
「太ったわけじゃない!ソリを生んだからその、なんだ・・・」
口篭るテギョンは、はぁーと長い溜息をつきながら首を振って、どう説明しようかと思案している様で、そんなテギョンを睨みつけたミニョも溜息を付くとユンギssiと腰に手を当てた。
「もー変な事を教えに来ないで下さい!」
「純粋な興味です!一ファンとしての」
「ファンなら遠くから見てるだけにしろよ!」
「違うよーファンだから好きな人の事は、知りたいんじゃないか!」
「俺のだって言ってるだろ!」
「だから、僕はファンだって言ってるだろ!」
再び言い合いを始めたテギョンとユンギに首を振るミニョとテギョンの膝の上で耳を塞いだリンが、うるさーいと同時に大きな声を出し、一瞬静まりかえると、ソリの傍にいるふたりの会話が聞こえ、テギョンが物凄い勢いで振り返り、ミニョは、きょとんとした後、クスッと笑っているのだった。
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