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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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This order(ディスオーダー)!?

こんな注文

ちょっと遡り~エイプリルフール用に書いてた一本でしたが、中々決められなくて、
遅くなってしまった(^^;)楽しんでいただけると嬉しいでーす!

 ★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★


「アッパ!?」
携帯を耳に当てたまま、首を傾げたリンは、どうしようと呟いて、ミニョのいるキッチンを見た。
鼻歌を歌いながら料理をしているミニョは、リンに背中を向けていて、その様子には気付いていない。
「オンマぁ・・・あのね・・・アッパ帰れないって」
「えっ!?」
リンの力の無い声に振り向いたミニョが、カウンター越しに下を見ると、携帯を片手に力なく腕をだらんと垂らしたリンが俯いて立っている。
「帰れないって、連絡があったのですか!?」
元気の無いリンに不思議な顔をしているミニョは、トコトコっとカウンターを回ってくると床に膝を突いてその顔を覗き込んでいる。
「うん・・・」
テギョンが帰れない時は連絡をくれるのはいつもの事なのに、歯切れの悪いリンにミニョは、どうしたのと聞いた。
「あのね、アッパの電話途中で切れちゃったの!」
泣き出しそうな弱々しい声でそれでもミニョを見て説明するリンは、唇が尖っているが、不満というよりも困っている表情だ。
「途中で!?」
ミニョが首を傾げてリンを見ると、その髪を撫でるように触れた。
「うん・・・アッパね、苦しそうだったの」
リンは、ミニョの瞳を一瞬だけ真っ直ぐに見据えたが、視線を床に落とすとミニョの膝の辺りを見ている。
「えっ!?」
「あのね、ごほごほしてたの」
ミニョを真っ直ぐ見れないリンが、言葉を選び、迷いながら口にした。
「風邪ですか!?」
「わかんないけど・・・オンマに言うなって切れちゃった」
「えっ!?」
ミニョは、キョトンとしてリンの肩に手を置くと、徐々に目を見開き、ゴクッと喉を鳴らして立ち上がリ、見上げたリンが、オンマーと呼んでいる。
「どこに居るって言ってましたか!?」
リンの手から携帯を受け取ったミニョは、それを握り締めながら聞いた。
「ううん!?何も聞けなかった」
ミニョを見上げるリンは、力なく首を振って、心配そうに膝にくっ付き、ミニョは時計を見ると何処かへ電話を掛け始めた。
数コールで相手が出ると、反応も待たずに話しかけた。
「あっ、えっと、ミニョです!」
(ん、どうしたの!?)
「あの、今日オッパは、スタジオでしょうか!?」
(テギョン!? あーうん、午前中は事務所にいたけど、午後から打ち合わせだって、ホテルに行ったな)
「ホテル!?」
(ああ、何時もの所だと思うけど・・・どうかした)
「あっ、えっと、具合、悪そうでしたか!?」
(いつもと変わらなかったけど・・・俺よりミナムの方が知ってるかも)
眠そうな受け答えが返ってきて、ミアネと謝ったミニョは、オッパですねと電話を切った。
「ねぇ、リン!クローゼットに行ってカバンを出してくれる!?」
心配そうにミニョを見ているリンに着替えを用意するように指示を出すとミナムの番号をコールし始め、頷いたリンは、クローゼットに走って行った。
「もーオッパ!どうして出ないのですか!」
携帯画面が切り替わるのを待ちながら何度も耳に当てたり、胸の前に翳したりしている。
「全く!肝心な時に役に立たない!」
リンの後を追うようにクローゼットに向かったミニョは、カバンを引っ張り出して来たリンが、タンスの前でテギョンの洋服を引っ張り出しているのを見て、ありがとうと言いながら必要なものを指示していく。
「タオルもいる!?」
一通り詰め終ったリンが、まだ電話を掛けてるミニョに聞くと頷いたミニョに笑顔で頷いたリンは、タオルを取りに奥のタンスに走って行った。
「オッパの役立たずー!」
コールばかりが続く携帯に悪態をついたミニョは、オンニと呟くとユ・ヘイの携帯にコールを始めた。
(どうしたの!?)
数コールで出たヘイが、不思議そうに聞いている。
「あっ、オンニすみません!オッパどこにいるか知りませんか!?」
(ミナム!?あいつなら、ここにいるけど)
まるで遠くを見ている事が想像できる様に答えたヘイにミニョは、慌ててお願いしますと言った。
「すみません!すぐ替わってください!」
(えっ、別に良いけど・・・ミーナムー)
ヘイが近くにいないであろうミナムを呼ぶ声が携帯から漏れ聞こえ、その間のミニョは、待っているのももどかしそうにリンの用意したカバンの洋服を詰め直している。
(なーんだ!)
ミナムがのーんびりした声で携帯に出てきたが、TV電話に切り替えたミニョは、オッパと慌てている。
「オッパ!テギョンssiと一緒でしたか!?」
(ヒョン!? ああ、打ち合わせだからってホテルで降ろされたけど)
「具合、悪そうでしたか!?」
(具合!?ってヒョンの!?)
「そうです!」
(えっ、別にいつもとかわらなかったけど)
「ええーもーオッパは、役に立ちません!」
(はっ!?なんだよ!お前こそ突然すぎて意味不明なんだけど!)
ミナムの怒ったようなイラ付いた声が聞こえて、戻って来たリンも膝にくっ付いた事で、下を見たミニョは、あっと口を開けると、すみませんと小さく謝った。
(何があったんだよ!そっから説明しろ!)
ミナムが、ミニョに成り行きを説明させると、ふーんと頷いて、笑っている。
(だったら、いつものホテルだから、そこにいると思うぜ!風邪だとしたら、リンの事考えて帰らないって言ってるだけだろ!心配する程じゃないと思うけど、何ならリンは預かってやるから家に来いよ)
ミナムの申し出にミニョはリンを見ると、良いよと頷いている。
(ヒョンの事だから、体調管理はしっかりしてると思うぜ、けど、帰らないって事は、お前にも心配掛けたくないんだろ)
「でも、電話受けたのリンなのですよね」
(リンかぁ・・・それならいつものイタヅラじゃないのか)
ミナムとの会話で冷静になってきたミニョが、下を見るとリンは心配そうな表情をしている。
「この顔は違うと思います」
(あっそ、じゃ、どっちにしても家に来いよ!あっ、ちょっと待って、ヘイが迎えに行くって)
「えっ、あっ、ありがとうございます」
(そうしたら、リンの着替えも持って来いよ)
「判りました!」
電話を切ったミニョは、しゃがみ込んだ。
「リン!アッパの所に行ってきますから、ミナムオッパの所に行ってて下さい!」
「良いよー!ミナムの所にお泊りするー」
両手を上げているリンは、満面の笑顔で、先程の心配そうな顔からは一変している事に首を傾げたミニョは不思議な顔をしたが、とにかく行きますと拳を握った。

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

テギョンの為の薬や着替えを用意したミニョとお泊りセットを用意したリンが、玄関で並んでヘイの到着を待っていて、車の音に反応したミニョは、リンの手を掴むと、カバンを持って外に出た。
ライトを遮光に落としたヘイが、扉を開けるとドアに手を付いたまま、ミニョ達が近づいてくるのを待っている。
「オンニ!ありがとうございます!」
挨拶もそこそこに車に乗るように促したヘイは、ミニョ達が乗り込むと直に車を発車させた。
助手席で、心配そうに前を見据えているミニョを横目で確認したヘイは、後部シートで、にこにこ笑っているリンを鏡越しに確認すると、運転しながらミニョに聞いている。
「別に良いけど!あいつ、病気なの!?」
「それが、解らないのです!風邪みたいなんですけど」
「帰らないって電話は、いつもの事でしょ」
「ええ、でも、リンが」
ミニョが、振り返ると先程まで笑っていた顔は、無表情で前を見ている。
「リンが、途中で電話が切れたと言ったので」
ミニョが祈るように両手を組むと、それをチラッと見たヘイが、軽い返事を返した。
「倒れたのかしらね」
「変な事を言わないでください!」
慌てて反論をし、黙って目を閉じたミニョにヘイは、片目を閉じたが、バックミラー越しにリンと目が合うとクスっと唇だけで笑っている。
「はいはい、それより、あいつ、いつもの部屋に居るそうよ」
「えっ!?」
「確認してないでしょ」
「はい・・・」
「まぁ、良いわ・・・リンは預かるから、楽しんでいらっしゃい」
車は、ホテルのロータリーに横付けされ、ミニョにカバンを渡したヘイが、これもあげるわと言って紙袋を渡した。
「ミナムからよ!看病するなら必要だろって」
何が入っているかは、聞かなかったとヘイが言うと、ミニョも特段聞くこともせずヘイに頭を下げた。
「オンニありがとうございます」
「早く行きなさい!」
「リン!良い子にしてね」
「解ったー!アッパの看病してねー」
「ええ、では」
ミニョは、ヘイの車を見送ると、ホテルのロビーに向かっていく。
フロントで、ファン・テギョンが、泊まっている事を確認したミニョは、顔なじみのフロントマンから合鍵を貰いエレベーターに向かった。
焦るミニョは、走ってエレベーターに乗ったが、暫くすると、あれっと首を傾げている。
「楽しんで!?って、なんだろ」
ヘイの言葉を反芻すると静かな到着音がして、エレベーターが開き、テギョンの泊まっている部屋の前にやってきたミニョは、迷う事無くインターホンを押し、考え込む事に夢中で、上を見たり、下を見たり、忙しく顔を動かしていた。
扉が開いたのは、ミニョが、ハッと口を開いた時で、扉を引いて、無表情で立っているテギョンは、ミニョを見ると入れと言った。
「オッパ!起きてて大丈夫ですか!?」
テギョンの背中に声を掛けるミニョは、後ろをついて歩きながら声を掛けるが、返事は無くて、テギョンは、ツカツカとベッドに向かい、そこに腰を降ろすと、人差し指を動かした。
テギョンの前にミニョが立つと行き成りその腕を引いて、膝に乗せる。
「オッパ!?」
テギョンの膝の上できょとんとするミニョは、それでも左手をあげると頬に触れた。
「熱は、無いようですね」
ミニョがそう言うと、鼻で笑ったテギョンが、ミニョの背中に両腕を回して大丈夫だと言っている。
「えっと、でも、ごほごほしてたって、それに帰れないって」
リンから聞いたことを伝えるミニョだが、見たところ元気そうなテギョンは、とても風邪を引いている様にも疲れている様にも見えない事に不思議な顔をした。
「今日が、何日か知ってるか!?」
テギョンが、聞いた。
「今日ですか!?」
ミニョは、周りを見回してカレンダーを探し、机に広げられた譜面とPCを見つけてテギョンに仕事中ですかと聞いた。
「ああ、帰れないって言ったのは、本当だけど、お前、リンにやられたんだよ」
「リンに!?」
「ああ、ミナムが連絡してきた!けど、ヘイは何も言わなかったのか!?」
「オンニですか!?特に何も・・・楽しんできてと」
唇に人差し指を当てて考え込んだミニョは、あっと口を開いている。
「エイプリルフール!」
「そうだよ!お前、まんまとリンに騙されたんだ!」
「そんなぁー」
色々準備して、心配までしたミニョの苦労は、リンの計画だった事が解り、情けない声を出したミニョは、オッパーと泣きそうにテギョンの顔を見ている。
「俺にとっては、いい日だったな」
笑みを浮かべるテギョンは、ミニョの腕を取り首に回させるとその体を抱きしめ、
そのままベッドに倒れこみ、ふたりだけの夜を過ごせたとある日の出来事だった。