という訳で✌お話、このタイトル後一本(20で終りたい(*_*;)の予定です❢どうぞー(*´ω`*)
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
「どーうー!?」
鍵盤に指を乗せたまま、テギョンの方を振り向いたリンが、にこにこ笑って答えを待っている。
「・・・悪くは、無いんじゃないか」
俯いたまま、譜面を手にして他の事を考えている風なテギョンは、持っていた鉛筆を咥える様に唇に当てると、興味は無さそうに返事をしたが、椅子から降りてきたリンは、嬉しそうにテギョンの横に座った。
「ほんとー!?」
テギョンの横でテーブルに拡がる譜面を顎をあげながら見つめ、真直ぐ伸ばした小さな足を上下に揺らしながら聞いている。
「ああ、けど、どうしてそれを出してこなかったんだ!?」
腰に手を当て、背筋を伸ばしながら唇に指を当て、上から覗き込む様に紙の中から何かを探しているテギョンは、一枚を手にとるとこれだなと呟いた。
「だって、これは僕だけのだもん!」
前を見つめてにっこり微笑み、ふふふと口元を隠して笑うリンは、とても嬉しそうに思い出し笑いなのか、クスクス笑っていて、地下スタジオの入り口に飾られたミニョの写真を見つめている。
それは、ミニョの復帰が決まったと同時に撮影された宣材写真の一枚で、モスグリーンのドレスに身を包んだミニョが、背中を後ろに逸らし、花束を口に翳している写真で、口角があがり、閉じられた瞳が、柔らかく下がり、喜びと幸せを表している、そんな風景で、実は、その撮影をしながら、ミニョの膝にくっ付いていたリンが、足元にいる一枚だった。
「どういうことだ!?」
「あっちの曲は、バンドの為に書いたんだもん!」
出していた足を引っ込めるように後ろに下がったリンは、ソファに深く座り直すと、隣のテギョンを見上げている。
「それは、違うのか!?」
それといってピアノに顎をあげたテギョンは、リンの後ろの背凭れに腕を伸ばすと体を斜めに動かして足を組み、リンを見つめながら聞いた。
「違うよー!」
「ミニョの為か!?」
「うん!オンマに歌って貰ったー」
「ふ、じゃぁ、ミニョが、復帰して、ソンベの話が無かったら俺に聞かせる事も無かったという事か」
テーブルの拡げられた譜面の片隅にミニョの写真が束になって置かれていて、それは、先程リンが見つめていたものと同じドレスを身に纏ったものだが、テギョンがこれからの活動の為にHPに載せるものを選んでいる。
「そうだよー!オンマが僕の為だけに歌ってくれるんだもん」
ふふんと勝ち誇ったように笑うリンに、しかし笑顔を崩さないテギョンは、次第に左側だけ口角をあげていくと、ニヤッと笑った。
「お前だけ!?」
「アッパには、聴かせてあげなーい」
テギョンの顔を見て顔のパーツを真ん中に集めて笑ったリンに瞬間、真顔になったテギョンだが、その額を軽く小突いている。
「ふ、それは、無理だな!もう覚えた!」
ミニョに歌詞を聞こうと体を戻したテギョンは、リンのふて腐れて額を押さえた仕種を横目に、クスクス笑うと、前屈みになりながら、また写真と譜面を選び始めた。
「アッパの前じゃ、絶対、歌ってくれないもん!」
ソファから飛び降りながら、妙に強気な発言をしたリンにんと首を傾げ、不思議な顔をしたテギョンは、何だと扉に走っていくリンの背中を見つめている。
「アッパには、ぜーったーい、歌ってくれない歌だもーん!」
そう言い残したリンが、扉を閉めて出て行ってしまうと、ゆっくり首を傾げていくテギョンは、顎に手を添え、ニ三度首を動かし、リンの虚栄にふっと小さく笑みを零していた。
★★★★★☆☆☆★★★★★
「オンマー」
寝室の扉を重そうに開け、ベッドを直す為に片膝を乗せシーツを伸ばしているミニョの腰にペタッとくっ付いたリンが、振り返ったミニョを見上げて、ヘヘっと笑うと、どうしたのと聞いたミニョが、ベッドから脚を下ろしてリンと向き合った。
「あのねーアッパが、いい曲だって言ってくれたのー」
ミニョの体から手を離して、後ろに手を組んだリンが、ベッドサイドに回っていくミニョの後をついて回りながら、声を掛ける。
「そうですか、何を弾いたのですか!?」
テジトッキの座る出窓に置かれていた枕を持ち上げて、元の様に設置し直したミニョは、布団を掛けなおすと、リンの手を引いて、おやつにしましょうと言いながらリビングに向かっていく。
「あのねー『ワン・ツー・スリー』」
リンの言葉に大きな目を更に大きくして下を見下ろしたミニョは、トコトコと嬉しそうに歩くリンの姿に一瞬立ち止まりかけたが、胸に手を充て深呼吸をしながらリビングの扉を開けお約束はと聞いた。
「守ってるよー!アッパには、曲しか聞かせてないもん」
「曲って・・・」
歌ってないよーと言ったリンの手を引いてダイニングに向かったミニョは、椅子の前でリンの手を離すと、テーブルに手を乗せて椅子に座ったリンが、両肘をついて顎を支えている。
「でもねーアッパがもう覚えたって言ってたのー」
「それは・・・アッパですからね」
上目遣いで天井を見上げ、片目を閉じて、困った表情を作るミニョは、冷蔵庫からゼリーを取り出すと、お皿に乗せ、その上にアイスクリームをトッピングしてリンの前に差し出し、自身の分もお皿に乗せると、リンの隣に回り込み、椅子に座った。
リンの作る曲は、テギョンの影響を色濃く請けてる物が多い事を当然ながら感じているミニョは、スプーンを渡し受け取ったリンの嬉しそうな顔を上から覗きこんで、小さく溜息をついている。
「ヒジュンssiのおかげですかね」
お皿の上のゼリーを切り分け、スプーンに乗せようとしたが、トゥルンと逃げてしまう事にムッとしたリンの口が尖り、スプーンを握り締めるとまるで格闘する様にもう一回と呟いてゼリーを掬った。
「何がー?」
口に入ったゼリーに満足そうな顔をしたリンにミニョは、嬉しそうに微笑むと、自分もゼリーを口に運んでいる。
「『マルドオプシ』のせいですか!?」
「!?」
不思議な顔をしているリンは、小さく首を傾げてミニョを見ている。
「恍けないで教えてくださいね!知ってましたよね!」
そんなリンの顔にダメですよと言ったミニョは、もう一度同じ事を聞いた。
「何のことー!?」
「ギョンセssiとヒジュンssiが、お友達だって事!」
アイスを口に放り込み、スプーンを咥えたままゆっくり口角をあげ、ニィィと笑ってミニョを振り向いたリンの表情にミニョは、額に手を当てると片目を閉じて首を振っている。
「やっぱり!そうなんですね!いつ、知ったのですか!?」
「うーんとね・・・ハラボジとお話してる時に聞いたー」
またゼリーと格闘を始めたリンは、今度は、簡単に口に入れた。
「なんて・・・」
「だって、ヒジュンおじいちゃん、僕に、『似てるな』って言ったんだもん!」
スプーンを手にして少しだけ憤慨している様なリンの言葉に驚いた表情のミニョが、隣を見ている。
「似てるって、アッパにでしょ」
「違うよ!『あいつに似てるな』って言ったんだよ」
「あいつ・・・って」
不思議な顔をして、頬に手を当てたミニョは、お皿が綺麗になっていくリンにもっといるかと聞いたが、首を振るリンは、ジュースが欲しいと言った。
「僕も判んなかったの、だって、アッパとは、初めましてって言ったもん」
リンの言葉に首を傾げるミニョは、いつの事だろうと考えているようで、顔合わせだよと言ったリンの言葉にああ、と頷くと、よく見てますねと感心した様に呆けている。
「だから、ハラボジに聞いたのー!そしたら、N.Yに来るって言ってたって」
「どうして、オンマに教えてくれないのです」
立ち上がって冷蔵庫に向かいジュースをグラスに注ぐミニョは、グラスをふたつ持って戻って来た。
「オンマに教えちゃ駄目って、ヒジュンおじいちゃんが言ってたもん!」
「どうして・・・」
「オンマと初めまして、した時にね、歌わないのかって聞かれたの!お家では歌ってるよって言ったら、僕に、復帰しないのかって聞いてきた!うーんとね、その時は、まだ判らなかったから、知らないって言ったんだけど・・・」
思い出しながら話すリンは、その時に、ユンギと一緒に『マルドオプシ』を弾いていて、且つ、ファン・リンであることを紹介されたとミニョに言い、ミニョも、ユンギにテギョンの妻だと紹介された事を思い出している。
「そんな前から・・・」
憂えた表情のミニョは、溜息をつくと、譜面の事はと聞いた。
「知らないけど、オンマはやっぱり人気者なのー」
リンの言葉にえっと驚いたミニョは、僅かに頬を染めると手を振って否定している。
「そっ、そんな事はないです」
「そんな事あるもん!僕のオンマだもん!」
「ふふ、リンのオンマであることの方が最優先!嬉しい事ですよ」
「本当!」
「ええ、コ・ミニョは、リンのオンマでとっても嬉しいです!」
その言葉にリンが、満面の笑みを零し、ミニョに腕を伸ばそうとした時、後ろから声が掛かった。
「俺は!?」
「「えっ!?」」
ふたりで同じ方向に顔を向けるとテギョンが、壁に片手をついて、ポケットに手を入れ込み、体を斜にして立っている。
「俺の妻であるっていうのは、どうなんだ!?」
小さく笑いを浮かべながら、ダイニングにやってきたテギョンは、ふたりの横を通り抜け、冷蔵庫に向かった。
「それは、勿論、嬉しい事です!アッパが、居なければ、リンもいませんしね」
そちらに向かって親指を立ててみせるミニョにニヤッと笑うテギョンは、ボトルのキャップを開けながらリンを見ている。
「ふん!俺の方が大事にされてるって事だな!」
「そんなことないもん!」
テギョンに指を差し向けるリンの手を握ったミニョが、いらっしゃいとリンの手を取ると、椅子に立ち上がっていたリンは、ミニョの座る隙間に足を乗せ、トンと椅子を渡り、ミニョの膝に座った。
「オンマは、ふたり必要ないでしょ!」
リンの腰にぎゅっと腕を回して抱きしめたミニョにふふっと笑うリンは、擽ったそうな顔をしたが、振り返ってミニョの顔を覗き込んでいる。
「僕には、オンマで良いよー」
ミニョの頬に触れたリンとミニョの隣に座り肩を抱いたテギョンが、引き寄せながら言った。
「俺には、ただのミニョで良い」
「コ・ミニョは、必要ないって事ですか!?」
テギョンの顔を見たミニョが、これからの仕事に対する皮肉なのか悪戯っぽく微笑むと、口が尖るテギョンの顔つきが不機嫌に歪む。
「そんな事、言ってないだろ!」
不機嫌にお前なと睨みつけるテギョンにクスクス笑っているミニョは、テギョンの頬にキスを贈り、リンの腰に回した腕に力を入れた。
「皆、愛してますよ!」
ミニョの一言に顔を見合わせて微笑みあうテギョンとリンだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
とある一日みたいになっちゃった・・・トホホ*(/_x)
最後まで読んで頂いてありがとうございましたー(^^)
以下は、この先のお話の為の一本です!
どう感じられるかわかりませんが、変わらず、リンの子供バンドとミニョのお仕事
これに関わる物になる予定でーす♪
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
『ハンサラミ』
ひとりだから
君だけだから
約束を交わして
待ち続けて
言葉を交わして
永遠を誓って
君だけを守ってきたから
ひとりだから
君だけだから
君から生まれた天使だから
約束を増やして
言葉を交わして
久遠を信じて
君達を守っていく
「どーうー!?」
鍵盤に指を乗せたまま、テギョンの方を振り向いたリンが、にこにこ笑って答えを待っている。
「・・・悪くは、無いんじゃないか」
俯いたまま、譜面を手にして他の事を考えている風なテギョンは、持っていた鉛筆を咥える様に唇に当てると、興味は無さそうに返事をしたが、椅子から降りてきたリンは、嬉しそうにテギョンの横に座った。
「ほんとー!?」
テギョンの横でテーブルに拡がる譜面を顎をあげながら見つめ、真直ぐ伸ばした小さな足を上下に揺らしながら聞いている。
「ああ、けど、どうしてそれを出してこなかったんだ!?」
腰に手を当て、背筋を伸ばしながら唇に指を当て、上から覗き込む様に紙の中から何かを探しているテギョンは、一枚を手にとるとこれだなと呟いた。
「だって、これは僕だけのだもん!」
前を見つめてにっこり微笑み、ふふふと口元を隠して笑うリンは、とても嬉しそうに思い出し笑いなのか、クスクス笑っていて、地下スタジオの入り口に飾られたミニョの写真を見つめている。
それは、ミニョの復帰が決まったと同時に撮影された宣材写真の一枚で、モスグリーンのドレスに身を包んだミニョが、背中を後ろに逸らし、花束を口に翳している写真で、口角があがり、閉じられた瞳が、柔らかく下がり、喜びと幸せを表している、そんな風景で、実は、その撮影をしながら、ミニョの膝にくっ付いていたリンが、足元にいる一枚だった。
「どういうことだ!?」
「あっちの曲は、バンドの為に書いたんだもん!」
出していた足を引っ込めるように後ろに下がったリンは、ソファに深く座り直すと、隣のテギョンを見上げている。
「それは、違うのか!?」
それといってピアノに顎をあげたテギョンは、リンの後ろの背凭れに腕を伸ばすと体を斜めに動かして足を組み、リンを見つめながら聞いた。
「違うよー!」
「ミニョの為か!?」
「うん!オンマに歌って貰ったー」
「ふ、じゃぁ、ミニョが、復帰して、ソンベの話が無かったら俺に聞かせる事も無かったという事か」
テーブルの拡げられた譜面の片隅にミニョの写真が束になって置かれていて、それは、先程リンが見つめていたものと同じドレスを身に纏ったものだが、テギョンがこれからの活動の為にHPに載せるものを選んでいる。
「そうだよー!オンマが僕の為だけに歌ってくれるんだもん」
ふふんと勝ち誇ったように笑うリンに、しかし笑顔を崩さないテギョンは、次第に左側だけ口角をあげていくと、ニヤッと笑った。
「お前だけ!?」
「アッパには、聴かせてあげなーい」
テギョンの顔を見て顔のパーツを真ん中に集めて笑ったリンに瞬間、真顔になったテギョンだが、その額を軽く小突いている。
「ふ、それは、無理だな!もう覚えた!」
ミニョに歌詞を聞こうと体を戻したテギョンは、リンのふて腐れて額を押さえた仕種を横目に、クスクス笑うと、前屈みになりながら、また写真と譜面を選び始めた。
「アッパの前じゃ、絶対、歌ってくれないもん!」
ソファから飛び降りながら、妙に強気な発言をしたリンにんと首を傾げ、不思議な顔をしたテギョンは、何だと扉に走っていくリンの背中を見つめている。
「アッパには、ぜーったーい、歌ってくれない歌だもーん!」
そう言い残したリンが、扉を閉めて出て行ってしまうと、ゆっくり首を傾げていくテギョンは、顎に手を添え、ニ三度首を動かし、リンの虚栄にふっと小さく笑みを零していた。
★★★★★☆☆☆★★★★★
「オンマー」
寝室の扉を重そうに開け、ベッドを直す為に片膝を乗せシーツを伸ばしているミニョの腰にペタッとくっ付いたリンが、振り返ったミニョを見上げて、ヘヘっと笑うと、どうしたのと聞いたミニョが、ベッドから脚を下ろしてリンと向き合った。
「あのねーアッパが、いい曲だって言ってくれたのー」
ミニョの体から手を離して、後ろに手を組んだリンが、ベッドサイドに回っていくミニョの後をついて回りながら、声を掛ける。
「そうですか、何を弾いたのですか!?」
テジトッキの座る出窓に置かれていた枕を持ち上げて、元の様に設置し直したミニョは、布団を掛けなおすと、リンの手を引いて、おやつにしましょうと言いながらリビングに向かっていく。
「あのねー『ワン・ツー・スリー』」
リンの言葉に大きな目を更に大きくして下を見下ろしたミニョは、トコトコと嬉しそうに歩くリンの姿に一瞬立ち止まりかけたが、胸に手を充て深呼吸をしながらリビングの扉を開けお約束はと聞いた。
「守ってるよー!アッパには、曲しか聞かせてないもん」
「曲って・・・」
歌ってないよーと言ったリンの手を引いてダイニングに向かったミニョは、椅子の前でリンの手を離すと、テーブルに手を乗せて椅子に座ったリンが、両肘をついて顎を支えている。
「でもねーアッパがもう覚えたって言ってたのー」
「それは・・・アッパですからね」
上目遣いで天井を見上げ、片目を閉じて、困った表情を作るミニョは、冷蔵庫からゼリーを取り出すと、お皿に乗せ、その上にアイスクリームをトッピングしてリンの前に差し出し、自身の分もお皿に乗せると、リンの隣に回り込み、椅子に座った。
リンの作る曲は、テギョンの影響を色濃く請けてる物が多い事を当然ながら感じているミニョは、スプーンを渡し受け取ったリンの嬉しそうな顔を上から覗きこんで、小さく溜息をついている。
「ヒジュンssiのおかげですかね」
お皿の上のゼリーを切り分け、スプーンに乗せようとしたが、トゥルンと逃げてしまう事にムッとしたリンの口が尖り、スプーンを握り締めるとまるで格闘する様にもう一回と呟いてゼリーを掬った。
「何がー?」
口に入ったゼリーに満足そうな顔をしたリンにミニョは、嬉しそうに微笑むと、自分もゼリーを口に運んでいる。
「『マルドオプシ』のせいですか!?」
「!?」
不思議な顔をしているリンは、小さく首を傾げてミニョを見ている。
「恍けないで教えてくださいね!知ってましたよね!」
そんなリンの顔にダメですよと言ったミニョは、もう一度同じ事を聞いた。
「何のことー!?」
「ギョンセssiとヒジュンssiが、お友達だって事!」
アイスを口に放り込み、スプーンを咥えたままゆっくり口角をあげ、ニィィと笑ってミニョを振り向いたリンの表情にミニョは、額に手を当てると片目を閉じて首を振っている。
「やっぱり!そうなんですね!いつ、知ったのですか!?」
「うーんとね・・・ハラボジとお話してる時に聞いたー」
またゼリーと格闘を始めたリンは、今度は、簡単に口に入れた。
「なんて・・・」
「だって、ヒジュンおじいちゃん、僕に、『似てるな』って言ったんだもん!」
スプーンを手にして少しだけ憤慨している様なリンの言葉に驚いた表情のミニョが、隣を見ている。
「似てるって、アッパにでしょ」
「違うよ!『あいつに似てるな』って言ったんだよ」
「あいつ・・・って」
不思議な顔をして、頬に手を当てたミニョは、お皿が綺麗になっていくリンにもっといるかと聞いたが、首を振るリンは、ジュースが欲しいと言った。
「僕も判んなかったの、だって、アッパとは、初めましてって言ったもん」
リンの言葉に首を傾げるミニョは、いつの事だろうと考えているようで、顔合わせだよと言ったリンの言葉にああ、と頷くと、よく見てますねと感心した様に呆けている。
「だから、ハラボジに聞いたのー!そしたら、N.Yに来るって言ってたって」
「どうして、オンマに教えてくれないのです」
立ち上がって冷蔵庫に向かいジュースをグラスに注ぐミニョは、グラスをふたつ持って戻って来た。
「オンマに教えちゃ駄目って、ヒジュンおじいちゃんが言ってたもん!」
「どうして・・・」
「オンマと初めまして、した時にね、歌わないのかって聞かれたの!お家では歌ってるよって言ったら、僕に、復帰しないのかって聞いてきた!うーんとね、その時は、まだ判らなかったから、知らないって言ったんだけど・・・」
思い出しながら話すリンは、その時に、ユンギと一緒に『マルドオプシ』を弾いていて、且つ、ファン・リンであることを紹介されたとミニョに言い、ミニョも、ユンギにテギョンの妻だと紹介された事を思い出している。
「そんな前から・・・」
憂えた表情のミニョは、溜息をつくと、譜面の事はと聞いた。
「知らないけど、オンマはやっぱり人気者なのー」
リンの言葉にえっと驚いたミニョは、僅かに頬を染めると手を振って否定している。
「そっ、そんな事はないです」
「そんな事あるもん!僕のオンマだもん!」
「ふふ、リンのオンマであることの方が最優先!嬉しい事ですよ」
「本当!」
「ええ、コ・ミニョは、リンのオンマでとっても嬉しいです!」
その言葉にリンが、満面の笑みを零し、ミニョに腕を伸ばそうとした時、後ろから声が掛かった。
「俺は!?」
「「えっ!?」」
ふたりで同じ方向に顔を向けるとテギョンが、壁に片手をついて、ポケットに手を入れ込み、体を斜にして立っている。
「俺の妻であるっていうのは、どうなんだ!?」
小さく笑いを浮かべながら、ダイニングにやってきたテギョンは、ふたりの横を通り抜け、冷蔵庫に向かった。
「それは、勿論、嬉しい事です!アッパが、居なければ、リンもいませんしね」
そちらに向かって親指を立ててみせるミニョにニヤッと笑うテギョンは、ボトルのキャップを開けながらリンを見ている。
「ふん!俺の方が大事にされてるって事だな!」
「そんなことないもん!」
テギョンに指を差し向けるリンの手を握ったミニョが、いらっしゃいとリンの手を取ると、椅子に立ち上がっていたリンは、ミニョの座る隙間に足を乗せ、トンと椅子を渡り、ミニョの膝に座った。
「オンマは、ふたり必要ないでしょ!」
リンの腰にぎゅっと腕を回して抱きしめたミニョにふふっと笑うリンは、擽ったそうな顔をしたが、振り返ってミニョの顔を覗き込んでいる。
「僕には、オンマで良いよー」
ミニョの頬に触れたリンとミニョの隣に座り肩を抱いたテギョンが、引き寄せながら言った。
「俺には、ただのミニョで良い」
「コ・ミニョは、必要ないって事ですか!?」
テギョンの顔を見たミニョが、これからの仕事に対する皮肉なのか悪戯っぽく微笑むと、口が尖るテギョンの顔つきが不機嫌に歪む。
「そんな事、言ってないだろ!」
不機嫌にお前なと睨みつけるテギョンにクスクス笑っているミニョは、テギョンの頬にキスを贈り、リンの腰に回した腕に力を入れた。
「皆、愛してますよ!」
ミニョの一言に顔を見合わせて微笑みあうテギョンとリンだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
とある一日みたいになっちゃった・・・トホホ*(/_x)
最後まで読んで頂いてありがとうございましたー(^^)
以下は、この先のお話の為の一本です!
どう感じられるかわかりませんが、変わらず、リンの子供バンドとミニョのお仕事
これに関わる物になる予定でーす♪
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
『ハンサラミ』
ひとりだから
君だけだから
約束を交わして
待ち続けて
言葉を交わして
永遠を誓って
君だけを守ってきたから
ひとりだから
君だけだから
君から生まれた天使だから
約束を増やして
言葉を交わして
久遠を信じて
君達を守っていく
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