「これもダメですか!?」
クローゼットから、引っ張り出してきた、形もデザインも異なるドレスの数々をリビングに持ち込み、腕を組んでは、違うと首を振り続けるテギョンの前でミニョは、次々と体に当てては、無言で否定され続けていた。
かれこれ1時間。
決まらない衣装にテギョンの横に座って眺めていたリンも途中から飽きてきたらしく、今は、ミニョの後ろでピアノを弾いていて、それをBGMにまるで、ブティックで衣装を選んでいる様だと、溜息を付いているミニョは、膨れ始めていた。
「もー、オッパが、作った物ばかりなのですよ!どれがいいのか早く決めてください!!」
ミニョが、ホワイトデーだからと最初に提案した白とブルーのドレスは、胸元が開きすぎだとか、横のスリットが気に入らないとか小さな事を気にするテギョンに却下されてしまい、次々、引っ張りだしてきてもアレもダメ、これもダメと結局、テギョンが自分でクローゼットに取りに行って、どこにそんなにあったのかとミニョが驚く程の数のドレスを持ってリビングに戻ってきていた。
「なんか、見たこと無い物もあるのですが・・・」
クローゼットに飾られている服は、ミニョが、芸能活動をしていた時に作ったり、貰ったりした衣装が殆どで、気に入った物は、デザインを少し変えたり、今の流行にも合うように縫製し直して着ている物もあって、ほぼ、中にある物については把握しているつもりだったが、まるで、見たことも無いドレスを持ち出してくるテギョンにどこに置いてあったのかと訊ねている。
「クローゼットにずっと置いてあったぞ」
「そんな、だって、ちゃんと、手入れもされてますよね」
ミニョが、持ち上げているのは、アフタヌーンドレスで、黒のワンピースだが、胸元も当然開いていないし、丈も膝丈で、普段着にしても良い様なシンプルなデザインで作られていて、それを見つめるミニョは、糊も利いて新品同様に保管されている事に驚いている様だ。
「アフタヌーンとカクテルとイイブニングと、パーティーも多かったからな、全部、作らせてたんだ」
「そんなの聞いてませんけど」
当時、ミニョのパーティー用のドレスは、テギョンから貰った物も勿論あったけど、年に数回行われていたブランド主催のパーティー等は、カクテルドレスか、イブニングドレスを着用するものが多く、いつでも、ミナムが、箱を持って現れ、ミニョにこれ着てねと渡していた。
「それは、そうだな、あいつにイベント毎のプレゼントと小物は、恋人同士の事だから良いけど、仕事上の衣装は、家族の仕事だと言われてたから」
「そうなのですか!?」
「ああ、あいつなりの見栄だったんだろうけど、家族でもないんだから、と言われた事がある」
「そんな、すみません」
「お前が謝る必要は無いな、ミナムの言ってる事を最もだと思ったのも事実だ」
「でも・・・」
「仕方の無い事だろ、俺達は仲間であっても、家族じゃなかったんだから!ミナムのプライドだと思ったから、何も言わなかった」
静かに当時の事をミニョに教えるテギョンは、過ぎた事だと笑顔を零していて、その笑顔にミニョもどこかほっとした笑顔を浮かべるとそうでしたかと返事を返した。
「そんなことより、どれも気に入らないな・・・」
テーブルや床に拡げられたドレスの数々を見回したテギョンは、顎に手を当てて考え込んでいる。
「そんな、時間が無くなってしまいます」
「ふん!どうせ、お前とデートする予定だったんだ!買い物に行くぞ」
「えっ!?」
「子連れデートだけどな」
これを着ろとテギョンが持ち上げた膝丈のホワイトイエローのワンピースを胸に押し付けられたミニョは、きょとんとしているが、早くしろとイラついたテギョンの低音にビクッとして、慌ててクローゼットに向かって行った。
「アッパー、終ったの!?」
リンが、蓋を閉めながらテギョンに聞くと、ピアノに近づいたテギョンは、リンに腕を伸ばして抱き上げたが、僅かに顔を歪めている。
「お前、随分重くなったな」
「おっきくなってるもん」
「そうみたいだな」
テギョンの首に腕を廻したリンが、廊下を見つめながら聞いた。
「終ったの!?」
「いや、買い物に行く」
「オンマの!?」
「ああ、今夜の為に特別、綺麗にしてやる」
「ほんと!?」
「ああ、お前も見たいだろ」
「うん!」
満面の笑顔を浮かべるリンに笑ったテギョンは、着替えて戻って来たミニョを促して、3人で買い物に出かけて行くのだった。
★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★★★★★★☆☆☆★★★★★
前回、あまりにぐっだぐっだなので、すこーしだけ、修正きいたかなぁ・・・(><;)
ミアネーもうちょっと続きまーす┐( ̄ヘ ̄)┌ファイティン チャシン~゚・゚*・(゚O゚(☆○=(`◇´*)o
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Favorite music excerpt 再生リストからchoiceコントロールから音量変更可 不可はページ再読込❦一部字幕ON&設定で日本語約可
loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧
Hope to see someday"You're Beautiful" of After that.
Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑)
交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^)
コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。
『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。
長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^)
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