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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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ワン・ツー・スリー!? (15)


「やっぱり!」
ミニョは、両手を併せて笑顔を浮かべていた。
「そうだよ、わたしが教えた」
PC画面の向こうに映るギョンセも嬉しそうに応え何度も頷いている。
「お知り合いだったのですね」
「ああ、古い友人だ」
ミニョは、テーブルに肘をつくとふふっと小さく笑っていて、その顔に首を傾げたギョンセは、なんだいと聞いた。
「お父様の所には、私の音源があったのですか!?」
「ああ、テギョンに送らせた物がね!といっても、あいつも嫌々送って来てたみたいで、中には、くれない物もあったから、そこは別ルートで手に入れた!」
娘の事は、何でも知りたいんだよとギョンセが、続けるとテギョンそっくりな少し渋めの顔が満面の笑みを刻んだ事にミニョの頬が染まっている。
「かっ、からかわないで下さい」
見慣れたテギョンの顔と同じで、けれどいつでも柔らかい微笑を浮かべているギョンセにドキドキしてしまうミニョは、用意していた水を慌てて飲んでいる。
「揄ってるつもりは無いけどね!あんなやつと結婚してくれて、可愛い娘が出来た事と可愛い孫にわたしは大満足だよ!」
ミニョの思いを知ってか知らずかギョンセも楽しんでいる様で、頬を膨らませたミニョは、ありがとうございますと呟くとそれでと真面目な顔をした。
「お聞きしたいのは『マルドオプシ』を選ばれた理由なんです・・・」
ご存知ですかとミニョが、画面に真剣な瞳を向けると、画面のギョンセは、椅子を半分ほど回転させ組んだ足の上に指を絡めた両手を乗せている。
ギョンセの後ろに置かれている重厚な家具が画面に映り、その中には音楽関係の資料が所狭しと並べられているが、ミニョは、いつか、訪れたNYの住まいを思い出しながら、次の言葉を待っていた。
「ミニョssiの歌唱力・・・かな」
「・・・わたし!?」
「ああ、君の歌唱力に惚れたと言っていたよ。ここにある物を殆ど聞いていったからね!」
ギョンセは、ここと言って後ろの家具に手を向ける。
「『マルドオプシ』は特に聞いてたな!あいつの作るものが切ない歌が多いからね、惹かれたって所じゃないかな」
「そうですか」
「まぁ、君達が気にしていることは判るけど、あいつにもそこまでは教えていないからね」
ギョンセは、かつての入れ替わりの件を知っている数少ない一人で、それは、テギョンが、ミニョを紹介する時に曖昧にする事も出来たのにそうしなかった経緯があった。
ミニョと久しぶりに話すギョンセはあれこれと色々聞きたがり、テギョンやリンの事等、最近の出来事を話していたミニョだったが、ギョンセの部屋をノックする音に気付き、お時間ですねと隅の時計を見つめ、ギョンセも時計を確認すると残念だなと呟いている。
「また、聞かせて欲しいね!リンの演奏も順調かな!?」
「ええ、今日から3人で練習を始めてます」
「3人か・・・」
ギョンセが、苦笑を漏らした事にミニョが何ですと聞くとそれには答えず、そうだと思いだした様にギョンセが口にした。
「イ・ユンギssiには、気をつけなさいね」
「えっ!?」
「リンのバンドにあの子も関わっているだろ!?」
ギョンセは笑いながら話しているが、ミニョは突然のユンギの名前に驚いている。
「えっ、ええ、オッパの友人でもありますし」
「あの子は音楽家としても素晴らしいけどね、何よりビジネスマンとして凄い子だからね」
感嘆を漏らしながら話すギョンセは、クスクス笑っているが、ミニョは意図が汲み取れずきょとんとしていた。
「そうなのですか!?」
「スペードの勢いはこっちでは、凄い事になっているんだよ!あの子の売り方の上手さというか・・・おっとりしてる子だけど侮れないよ!あの子の父親にそっくりだ!」
懐かしい顔をして笑うギョンセにミニョは、目を見開いた。
「ユンギssiのお父様もご存知なのですか!?」
「ああ、ヒジュンとわたしと3人で学生の頃、音楽活動をしていたことがあるんだよ」
おかしな巡り会わせだろとギョンセは笑ったが、ミニョは真剣な顔をして聞いていて、その顔を見たギョンセは、苦笑を漏らし、テギョンがいるからと言った。
「リンの事はテギョンが父親としてどうとでもするだろう」
ミニョの心配を汲んだような言葉にミニョが恥かしそうに頬に手を当てると、また、時計を見たギョンセが、もうダメだなと呟いている。
「そうそう、コンサートのチケットを送ったから、テギョンは、忙しいだろうから、リンと是非おいで」
「ありがとうございます」
「では、また近いうちに」
ギョンセがそう言って、映像が切れてしまうとミニョもPCを切断して、蓋を閉じた。
聞きたい事は聞けたが、思いがけず、子供バンドに思いも寄らぬ心配が出来てしまった事に戸惑っているミニョは、溜息をついて、暫くその場で頬杖ついて考えていたが、じっと見つめていたピアノに思い出した様な顔をすると、そうだとダイニングに向かっていた。
「ソンベがくれた譜面」
ハンドバッグから譜面を取り出すとそれを持ってピアノに向かっていく。
譜面台にセットしたそれを前にピアノの蓋を開けると両手を併せて鍵盤を見回した。
「リンの様には、きっと出来ないですけどね」
独り言を呟いたミニョは、手のひらを何度も握ったり開いたりしながら、指先を伸ばし、指先の運動をして鍵盤に指を乗せる。
ぽーんと弾ける最初の一音を出して、ゆっくり一本づつ、違う音を出していく。
「ふふ、大丈夫かな」
左右の動きを確認してから、譜面を追いかけていく。
ミナムとしてキーボードの練習をして以来、ボランティア先で、ピアノを弾く事はあっても子供に聞かせる為だけに弾いていた音楽は、既に指先が覚えているものばかりで、新譜の曲を最初から弾く事など無いミニョは、一音一音確かめながら弾いていく。
それでも、流れるように音に音楽になるのにはそう時間は掛からなかった。

★★★★★☆☆☆★★★★★

車から降りたリンとテギョンは、玄関に向かいながら、どちらとも無く、瞳を動かし顔を傾けると耳を澄まして、顔を見合わせ、玄関に向かっていた。
扉の前で立ち止まった2人は、玄関に耳を寄せるとまた耳を澄ましている。
「オンマだよねー」
家の中から聞こえているピアノの音にリンが、テギョンを見上げている。
「他にいないだろ」
テギョンが、玄関に鍵を差し込むとカチャと錠が外れる音がして、リンが、早くと言っているが、ゆっくり扉を開けたテギョンは、ちょっと待ってろとリンの手を取った。
屋内に入って、扉を閉めるとより一層ピアノの音が大きく聞こえ、それに歌声も聞こえてきた事にテギョンの目が見開かれている。
「オンマが弾いてる」
リンにとっては、初めてに近い体験で、ボランティアで、子供向けの唱歌を弾いている事もあるミニョだが、弾いているのは明らかにそういう類のものではなくて、ましてテギョンの作るものとも違うメロディーだった。
「おじいちゃんの!?」
「そうみたいだな」
テギョンは、靴を脱いだリンを抱えると静かにしろと言ってゆっくりリビングに向かって行った。
リビングの扉の前で、歌っているミニョを見ているテギョンは、目を細めると小さく笑っていて、リンは、不思議な物を見る様にテギョンの腕から身を乗り出している。
「オンマがピアノ弾いてるー」
リンの呟きに俯いたテギョンが、口元に手を当てた。
「前は良く弾いてたぞ!お前が腹にいる頃とかな」
「へー!上手ー」
リンは、ミニョのピアノに感心しているが、テギョンは、別なことが気になっていてリビングの扉を開けるとミニョと呼んだ。
呼ばれた声に振り返ったミニョは、テギョンを見つけると嬉しそうに微笑んでいる。
「おかえりなさい!」
ミニョが立ち上がってテギョンとリンに近づくとリンの頬にキスをして、ミニョの肩に腕を回したテギョンが、ミニョの頬にキスをした。
「ソンベの曲か!?」
テギョンが、気になっていることを口にする。
「ええ、今日頂いたんですけど!」
リンを床に下ろしたテギョンは、ミニョがダイニングに向かったので、その後を追うようにカウンターに座った。
ジャケットを脱いで椅子に置くと、目の前に水が差し出されている。
「譜面を3枚頂きました!その内の一枚は、デュオの様なんですけど」
なんだと言ったテギョンに昼間ユンギに言われた事と『マルドオプシ』の謎についてギョンセに確認した事を話したミニョは、テギョンの横に座って、その顔を見つめているのだった。




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