ホワイトデーは、日本発だって知ってる?欧米にこの習慣は無い
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「どう思う!?」
「うーん・・・どうなのかなぁ」
「前は、どうだっけ!?」
「えーと、確か・・・」
「ナイトショー見に行って!そのまま寝たんだよ」
「あっ、そうか!そうだった!」
「それで、日付が変わっちゃたんだっけ」
「そうだ!そうだ!」
ミナムとジェルミが、練習の合間に顔を突き合わせてそんな会話をしていて、シヌも笑みを零しながらその輪の中にいる。
積み重ねたCDの置かれたテーブルの前で三人に背中を向けているテギョンは、会話が聞こえていても、真剣に何かを捜していて書き込みを見つめては、首を振り、元に戻すを繰り返していたが、シヌの言葉に目を細めると、振り返る事無く不機嫌な顔で後ろにジロリと視線を流していた。
「その後って、どうしたっけ!?」
「確か、ナイトクルージングの予約をしてたんだよ!」
「楽しみにしてたもんなぁ」
「そうそう!なのにそれがパーになっちゃって」
ミナムが、ふたりに向いて両手を上げている。
「可哀想だったよね」
ジェルミが、頷きながらしみじみ言うとミナムもシヌもああと頷いて答えている。
「今年は、どうするかな」
「同じ事するとか!?リベンジ!?」
「いや、同じじゃ、サプライズ感が、無いな」
「そうだよねー」
ミナムの明るい声が高らかに響き、唇を尖らせて怪訝な表情を浮かべながらくるっと振り返ったテギョンは、三人の顔に正面から見つめられ仰け反り、なっ、何だよと体制を整えながら言った。
「べっつにー」
ミナムが、マイクに片腕を乗せその上に顎を乗せてテギョンを見ていて、ジェルミは、ドラムセットの向こう側でスティックをクロスさせ、シヌは、椅子に座って組んだ足にギターを乗せてその上に肘をついて顎に触れながらテギョンを見ている。
「俺の事か!!」
左右に揺れる瞳で三人を不躾に睨みつけたテギョンが、ミナムを見据えて聞いた。
「何のことー」
片側だけ上がる口角が、悪戯を思いついた子供の様で首筋のラインが見える様に斜めに顎をあげるミナムは、マイクに乗せた手を動かすと人差し指で唇に触れた。
「ヒョンの事なの!?」
恍けているとしか思えない態度でシヌを振り返っている。
「さぁ!?」
顔を逸らしてギターを見つめたシヌは、僅かに口元が上がっていてそれを隠すように右手を持ち上げている。
「俺も知らない」
ジェルミが、慌てた様に下を向いて小さく笑いを堪えている。
「違うみたいだけど」
テギョンを見つめて笑顔を零したミナムがそう言うと中指で唇をなぞったテギョンは、腕を組みミナムを睨みつけた。
「面白がってるだろ」
不機嫌な低い声がミナムに向けられ、面白く無さそうにシヌとジェルミを交互に見たテギョンは、フンとスタジオの大きな嵌めこみガラスの方を見ている。
「なんの事さ」
真顔で返すミナムは、まるで意に介していなくてテギョンを見つめ、けれど口元が面白がっていることを象徴していた。
「言いたいことがあるなら聞くぞ!」
長い溜息を吐き出し、ミナムに視線を戻したテギョンが、低く言い放った。
「ヒョンが、話したい事があるなら聞くよ」
薄っすらと笑みを浮かべて続けるミナムは、真剣な顔をして見せるが、緩んだ頬がそれを裏切っている。
「何を言いたいんだ」
天井を見上げて、目を閉じたテギョンは、溜息と共に吐き出すように言って、笑いを堪えていたらしいジェルミが、ミナムをスティックで後ろから突いて、痛いなと腰を擦ったミナムが後ろを睨んだ。
「ミナム~もうダメ~!ちゃんと聞こうぜ~」
ジェルミに体を向けたミナムが片目を閉じてとても残念そうな顔をして、隣のシヌに視線を移すとシヌも無言で頷いていた。
「えー!もう終わりー!もうちょっと楽しめるかと思ったのにィ」
ミナムが片足を上げて床を踏み鳴らすとちぇっと舌打ちをし、膨らませた頬のままテギョンを振り返った。
「ったく、今日は、なんだ!」
呆れたように三人を見つめたテギョンは、ツカツカとソファに向かって行き、ドカッと座ると足を組んでいる。
「ホワイトデーじゃーん!今年は、何するのさ!」
座ったテギョンを見下ろしたミナムが、にこにこして聞いているがその顔に心底呆れかえった様な表情を浮かべるテギョンは、はーぁと長ーい溜息を吐いて目を閉じ首を振っている。
「ったく、お前達、毎年毎年、イベント毎に俺の計画を聞いて何が楽しいんだ」
黒目を端に寄せて睨みつけているテギョンが聞いた。
「えーそれは、今回もミニョが、喜ぶかなぁと思ってるだけだよ」
「俺達にとってもニョは、大事だからね」
「我が妹殿は、とてもオモテになるので困るんだ」
三人三様、それぞれの思いを零していく。
「煩い!ミニョは人妻だと!」
「関係ないって言ってるじゃん」
テギョンの声に被る様にミナムが言うとクスッと笑ったシヌとジェルミは、前に軽く身を乗り出して頷いている。
「そうそう、俺達、ちゃんと恋人いるし」
「ミニョが、特別ってだけ」
「いい加減にしろよ、お前ら」
テギョンのイラついた声と睨みがシヌに飛んでいく。
「良いじゃん!ヒョン!教えてよ、今年は!?」
ミナムが、マイクスタンドの前に出るとテギョンの前で片膝立てて座り込み、見上げて聞いた。
「ったく、解ったよ!!同じだ!」
ミナムを軽く一瞥したテギョンは、額に手を当て天井を仰ぐと不機嫌に言った。
「えっ!?」
「今、お前達が、話していただろう」
ミナムに視線を戻したテギョンは、軽く顎をあげている。
「映画とクルージング!?」
「ああ」
きょとんとしたミナムが、立てた膝に乗せていた両手の上から顔を上げるとテギョンの足元辺りに視線を彷徨わせた。
「またナイトショー!?」
「いや、今年は違う」
「違うって!?」
ジェルミが、更に前屈みになっていて、そちらを見たテギョンは小さく舌打ちをした。
「しつっこいな!ユンギが、会社で船を所有してるんだよ!それに招待されてる」
ソファに深く沈み込みながら足を降ろし、右手を伸ばしたテギョンは、上に向けた目元を左手で覆っている。
「えっ!?」
「嘘!」
「!?」
上を向いたままのテギョンが、三人の声と息を呑んだ仕種に目を細め、ゆっくり視線だけ動かして指の間からちらりと見ると起こした体を前に屈め足の間で両手を組みながらミナムをジッと見た。
「何かあるのか」
ミナムは、何かを考える様に俯いて、怪訝な顔をしていてテギョンは、首を傾げ唇に触れている。
「それって、これか!?」
シヌが、ギターの後ろからカードを取り出した。
「はっ!?」
驚いたテギョンの目がシヌの手を見て、更に見開かれていく。
「えっ!ヒョンも!俺も!」
ジェルミも脇に置いていたカバンから、全く同じカードを取り出した。
「俺も・・・貰った」
ミナムは、カードこそ出さなかったが、テギョンを見つめて頷いている。
「!?お前達も・・・なのか」
シヌとジェルミの装飾の同じカードを交互に見たテギョンが、丸い目をしてゆっくり首を傾けると三人とも互いにそれぞれを一瞥してから頷いた。
「・・・みたい、だね」
シヌとジェルミのカードを見たミナムも驚いている様で無表情ながら瞳は大きくなっている。
「えっ、という事はさ、リンは!?連れてくの!?」
ジェルミが、カードを眼前でひらひら振りながらテギョンに聞いた。
「ああ、一緒に行くぞ!」
横を向いて腕を組んだテギョンは、尖らせた唇で不満そうに答え、お前はとミナムに向かって顎をあげている。
「家も双子が一緒でも良いって、何ならご家族でどうぞって言われてる」
「船上パーティーだろ!じゃぁプレゼントってもしかして」
ドレスかとシヌが言うとヒョンもとジェルミが指を指し、ヘイが勝手に決めてきたと言ったミナムにテギョンがクスッと笑い、そうかと頷いた。
「ヒョンはどうするのさ!」
「俺か、俺は、服は結構頻繁に贈ってるからな」
「でも、カクテルドレス着せるんだろ」
「ああ、正式なパーティーみたいだからな」
「えーじゃぁ、やっぱりドレス!?」
「そうだな、カクテルかイブニングか」
「ミニョ、どっちも持ってるじゃん!」
着てない物も沢山あるよねとミナムが憂えて言うとふっと笑みを零したテギョンが、大事にし過ぎるけどなと零した。
「俺が作らせた物ばかりだからな」
流行に関係なくテギョンの好みで作った服の数々は家のクローゼットに眠っているぞと続けたテギョンは、ニヤッと笑ってジェルミを見た。
「えーじゃぁ、結局ヒョンは、何をあげるのさ!」
「プレゼントは、パーティーに行くだけで十分だろ」
ジェルミの不満そうな顔と声に睨みで返すテギョンは、こちらも不機嫌になっている。
「うっそだー!ヒョンがそれで終るわけ無いじゃん!」
「そうだよ!ミニョが喜ぶ顔見る為になんかするでしょ」
ジェルミの言葉にミナムも乗るとクスクス笑ったシヌが、そのくらいにしろと言った。
「どうせ、同じ所に行くんだったら、当日の楽しみで良いだろ」
「そうだね!うーん綺麗なミニョを見れるなんて嬉しっ!」
「ちぇっ!ヒョンのプレゼントってそれだけか」
ジェルミが、両手を組んでシヌと笑顔を交わし、思惑が外れたらしいミナムは、悔しそうに呟いている。
「煩いな!お前はせいぜい嘘つき妖精の機嫌でもとれ!当日、俺の邪魔だけはするなよ!」
テギョンがミナムの呟きに不機嫌に答えたが、それを聞いたミナムの顔は、意地悪そうにほくそ笑んでいて目を見開いたテギョンは、スクッと立ち上がって指を指すと本当に辞めろよとミナムに釘を刺し、ジェルミとシヌは、ふたりを見て笑っているのだった。
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テギョンを虐めるA.N.Jell!テギョンssi揄われてばかりなんだよねーヽ(;´Ⅲ`)ノ
次も揄われるのさっ( ´艸`)さぁ、リン君でファイティーン!(笑)
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Favorite music excerpt 再生リストからchoiceコントロールから音量変更可 不可はページ再読込❦一部字幕ON&設定で日本語約可
loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧
Hope to see someday"You're Beautiful" of After that.
Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑)
交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^)
コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。
『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。
長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^)
ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。
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