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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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ワン・ツー・スリー!? (2)



スタジオに向かいながら、考え込むように唇を動かしているテギョンは、顎に手を当てたり、唇に触れたり、足運びと同じ様に手も忙しく動かしている。
小走りで後ろを付いてくるジェルミは、ねぇとテギョンに話しかけるが、返事も無く、こちらも首を傾げて付いてきて、そうだと足を止めたテギョンにぶつかる様に立ち止まった。
「っぶないなぁ!ヒョン!急に止まんないでよっ!」
両手を大きく拡げたジェルミが、俯いて急ブレーキを掛け爪先でふらふらしながら立っている。
「今日は、お前とミナムだけだろ!?」
ジェルミの事などまったく気にする風もなく、足元をチラリと見て、視線を顔に移すとシヌは、ドラマの撮影と雑誌の取材で遅くなるよなとテギョンが、聞いた。
「そうだよ・・・俺とミナマだけ」
「お前達ふたりともか!?」
「うん・・・ミナムは、『言葉も無く』を歌ってくれって言われて」
「『マルドオプシ』!?」
テギョンが、真顔で首を傾げた。
「うん!ミナムは、良いですよって、一緒にスタジオに向かったんだけど」
何とか、体制を立て直したジェルミが、フーと小さく溜息を付いて胸に手を当て、テギョンを睨む様に見ている。
「社長は!?」
「一緒だよ」
「リンは、一緒にいなかったか!?」
「あっ、うん・・・ユソン君だっけ、あの子が来てるから、練習室で遊んでるって、今、ふたりでいるよ」
「そうか・・・」
テギョンは、再び考え込むように唇に指を当てるとその指を前に傾け、お前もかと聞いた。
「うん・・・俺も歌ってくれって言われた・・・ソンベの曲なら何でも良いって」
「そうか・・・」
ヒジュンの考えを推し量るように考え込んでいるテギョンは、下唇を滑らせる指を数回往復させると、まぁ、良いかと言って再び歩き始めた。
「ねっ、ねぇ、ヒョン!何かあるの!?」
ジェルミが、不安そうにテギョンを追いかけながら聞くが、解らないと言ったテギョンは、スタスタとレコーディングスタジオに向かって行った。

★★★★★☆☆☆★★★★★

スタジオに入ると、音響装置の前に座ったアン社長とヒジュンが、ミキシングをしているのか、片耳にヘッドホンを当てながら、何やら調整をしていて、ガラス窓の向こうのミナムは、指を立てて、もう一回と訊ねていた。
「ああ、もう一度、こっちの曲で頼む!」
ヒジュンが、マイクに話しかけると親指と人差し指で作った丸をミナムが掲げて見せる。
テギョン達が、入ってきた事にアン社長は軽く手を上げたが、特段気にする風でもないヒジュンは、ヘッドホンを片手にミナムに合図を送っている。
軽く振られた指先と同時にミナムの歌が始まって、いつか、ミニョのレコーディングの時にそうしていた様に、テギョンは、数歩進んで腕を組み、それを見つめている。
そして、ジェルミもあの時とは、反対側に立ってガラスの向こうを見つめ始めた。
「『ハジマ(ル)ゴルクレッソ・・・』・・・・・・・・・」
流れていく曲と歌詞に目を閉じたのは、あの時を思い出しているのか、閉じた瞼の下で瞳が動き、頷くようにリズムを刻む顎が、何度も上下され、傾く首が耳を欹(ソバダ)ていて、ゆっくり瞼が開くと同時に、ミナムのトーンが、大きくなった。
「『マ(ル)ドオプシ サランウ(ル)アルゲハゴ~マルド・・・』」
響いていく哀しい愛を歌った曲。
作った時は、どんな気持ちであったのか、これを発表する前に喉の調子を理由にテギョンから離れた歌。
「これを聞かせて貰った時に、ミナムが現れたんだよなー」
アン社長が、懐かしむ様にテギョンを振り替えるとああ、と小さく頷いたテギョンは、そうだなとまた目を閉じた。
「『・・・・チャグン ヒュントマン ナムケトェニッカ~』」
「オーケーだ!ありがとう!ミナム君!」
ヒジュンが、ヘッドホンを置いて、指先でミナムに向かって丸を作ると、Vサインを作ったミナムが、にっこり笑って、ドアを開けこちら側に戻って来た。
「うん!ありがとう!良い参考になるよ!」
「そうですか!?ソンベのお願いならいつでも聞きますよ!」
立ち上がったヒジュンに肩に手を置かれ軽く叩かれたミナムは、握手を求められて、それをしっかり両手で握りこみ、頭を下げた。
「さて、次は、ジェルミ君、お願いできるかな!?」
「あっ、えっと、はい、大丈夫ですけど・・・」
振り返ったヒジュンは、ジェルミに声を掛けると、まるで、さも、今、気付いたという様にテギョンを見て、こんにちはと言った。
「こんにちは、ソンベ!何を為さるおつもりですか!?」
ジェルミが、戸惑った様にちらちらと視線を泳がせていて、それを横目で見ているテギョンは、ヒジュンに笑顔を向けると僅かに顎をあげて聞いた。
「何をすると思う!?」
反対に質問された事に少しも驚きを見せないテギョンは、唇に触れながらそうですねと言っている。
「曲の提供でもしていただけるのですかね」
ヒジュンの考えを推し量りきれないテギョンの抵抗なのか、棘を含んだ様な返事をするとニヤッと笑っている。
「まぁ、そうかな」
あっさりそれを認めたヒジュンもニヤッと笑うと、ふふと声を出して笑い、やっぱり面白いなと言っている。
「子供達!?」
テギョンは、真顔でヒジュンに聞いた。
「いや、違う!」
首を振るヒジュンは、楽しそうな笑顔をテギョンに向けていて、それを見ているテギョンは、少し戸惑っている。
「コ・ミニョssiだ」
テギョンの戸惑いを余所にアン社長が椅子に座ったままそれをくるっと廻してテギョンを見上げた。
「ミニョ!?」
「ああ、但し、一人じゃない!デュオで遣りたいんだ!」
ヒジュンが、アン社長の言葉を繋げてテギョンを見ている。
「二重奏!?」
「ああ、それで、誰を選ぶかを決めたい」
自身の作品だろうか、真新しい音符の書かれた紙をテギョンの胸に押し付けるように渡したヒジュンは、どうだいと聞いた。
「それで、レコーディングですか!?」
それを見つめながらテギョンは、小さく息を呑んでいる。
「ああ、私の曲と君の『言葉も無く』を録らせてもらった」
「ジェルミもですか!?」
隣で、戸惑いも薄れたのか、きょとんとしているジェルミを見てから俯いて、紙を捲ったテギョンは、ヒジュンに聞いている。
「全員だよ・・・シヌ君は、今日は、いないそうだから・・・君の声も録らせて欲しいんだがね・・・勿論、ミニョssiも」
「ミニョも・・・」
テギョンは、一瞬、目を大きく見開いてヒジュンを見つめかけたが、直に視線を逸らしている。
「作った当時と今とじゃ感情も違うだろ・・・今の声で、今の感覚で、この歌を歌って欲しいな」
「『マルドオプシ』ですか・・・」
「ああ、当時もこの歌は素晴らしかったけどね、今のミナム君の歌は、また違った感情を与えてくれたよ」
「そう、ですか・・・」
唇を歪ませたテギョンは、動揺している様に見えるが、それに気付いているのは、どうやらミナムだけで、ヒジュンの後ろから、心配そうにテギョンを見つめて成り行きを見守っているようだった。




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