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loveYou're Beautiful❦Story it was based Korean drama "You're Beautiful" secondary creation.❧ Hope to see someday"You're Beautiful" of After that. Aliasすずらん──長い長い「物語」を続けております。貴方の癒しになれる一作品でもある事を願って。イジられキャラテギョンssi多(笑) 交差点second掲載中❦フォローしてね(^▽^) コメディ・ほのぼの路線を突っ走っています(*^▽^*)あまりシリアスは無いので、そちらがお好きな方は、『悪女』シリーズ等を気に入って頂けると嬉し。 『テギョンとミニョの子供・・・』という処からお話を始めオリキャラ満載でお届けしておりましたが、登場人物も交差し始め統一中。 長らくお付き合いいただいている方も初めましてな方もお好きな記事・作品等教えて頂けると嬉し(^v^) ご意見ご要望はこちら★すずらん★メッセージを送ってください。BM仕様限定のごくごく一部解除しました。 尚、当ブログ内の著作権は、管理者に帰属するものであり、転載・転用は固くお断り申しあげます。また画像等の著作権・肖像権は、発行元に帰属するものでありこちらも転載・転用は、ご遠慮願います。
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Instrument practice(プラクティス・インストゥルメント)!? #8

バタバタと廊下を走ってきたジェルミは、扉の前にいるミニョが、一人なのを確認すると笑顔でミーニョーと叫んで大きく手を拡げ、声に振り返ったミニョは、不意打ちに回された腕の中で、ジェルミィと情けない声を出して困った顔で見上げていた。
「見つかったら、怒られますっ!!」
「はは、ごめん、ごめん」
扉を気にしながら、ジェルミの腕の中から逃れた。
「ヒョンが呼んでるって!?」
「ええ、用事があるようです」
「ねぇねぇ、キム・ヒジュンソンベいたよね」
ジェルミがミニョに訊ねるが、不思議な顔をしているミニョは、ええ、とだけ答えた。
「ミニョも紹介されたんでしょ!?」
「ええ、伝説だって・・・」
「やっぱり!本物なんだぁ・・・」
ジェルミの瞳がきらきら輝いて組んだ両手で天井を見ている。
「そんなに凄い方なのですか!?」
ミニョはその様子に不思議な顔を続けながら聞いた。
「ええーーー!!!ミニョ知らないのーーーー」
ジェルミの大きな声にビクッと肩を震わせたミニョは、僅かに後ずさる。
「・・・すみません・・・」
小さくなって謝っている。
「って、ごめん、知らなくても仕方ないよね・・・ミニョ芸能活動短いし」
今度は、ジェルミが頭に手を乗せて謝っている。
「それよりさ、ヒョン、この中!?」
「えっ、ああ、そうです・・・早く行きましょ・・・待ってると思います」
「うん、なんだか判らないけど・・・俺に出来ることなら手伝うよ」
そう言ったジェルミとミニョは扉を押しやって中に入った。

★★★★★☆☆☆★★★★★

「オッパ、ジェルミ来ましたよ」
ミニョが、子供たちの前にいるテギョンに声を掛けると振り返ったテギョンが、短い返事をした。
「ヒョン!何すれば良いの!?」
ジェルミは、テギョンに聞くと、ちょっと待てと言ったテギョンが、ユンギと譜面を持って何か書き込みをしてから振り返った。
「お前に仕事をして欲しいんだ」
「仕事!?」
「ああ、ドラムを叩いてくれ」
「ヘッ!?」
「こいつらが、『約束』をやるって言うから、ドラムを頼みたい」
「別に・・・良いけど・・・」
何するのという顔でテギョンを見たジェルミにニヤッと笑ったテギョンが言った。
「こいつらの実力を見るんだ!けど、A.N.Jellのドラムはお前だからな!いつものテンポで叩いてくれて構わんぞ!」
そう言ったテギョンに目を見開いたジェルミは、後ろで音合わせをしている小さな子供たちを見た。
「この子達が弾くんでしょ!?」
「ああ、実力はそこそこあるから、お前の普段のテンポで叩いて良いぞ!」
「ふーん・・・リンはともかく、他もそれなりって事なんだ・・・」
ジェルミもテギョンと同じ様な感想を漏らしている。
「良いよ!すぐにやるの!?」
「ああ」
テギョンは、子供たちに向き直ると、お前達と呼んだ。
「準備は良いか!?」
テギョンが腕を組んで子供たちを見下ろすと、顔を見合わせた子供たちは、互いに頷いて、リンが口を開いた。
「良いよ!」
「そうか、じゃぁ、ジェルミがドラムを叩いてくれるから、それに合わせてみろ!」
テギョンが、そう言うとリンは、わかったーと言ったが、ユソンとジュンシンは、驚いた顔をしている。
「どうした!?」
「えっ、あの、本物と一緒に遣らせてもらえるのですか!?」
「ジェルミと出来るの!?」
ジェルミを見たふたりは、戸惑いと嬉しさと織り交ざった様な表情でそちらを見るとにっこり笑ってピースを作ったジェルミにゴクッと喉を鳴らしてテギョンを見つめている。
チラッと後ろに立つジェルミに視線を送ったテギョンは、ああ、と返事をすると、腕を組み直してジュンシンとユソンを見下ろした。
「ジェルミだけじゃ不満か!?なんならシヌも呼ぶか!?」
子供に対して意地悪な笑みを浮かべてそう言った。
その言葉にユソンとジュンシンは更に驚いた顔で大きく手と首を振っている。
「いえ、大丈夫ですっ!」
「ジェルミssiだけで良いです!」
フンと鼻を鳴らしたテギョンが、やっぱり子供だなと言った。
「お前達、緊張しないのかと思ったけどそうでもないんだな」
テギョンを前にしてもなんら態度の変わらなかったふたりを見てそう言った。
顔を見合わせたふたりは、それはと口を揃えて呟いている。
「僕は、リンとここ何日か一緒にいたのでファン・テギョンssiは、リンのアッパだなってぐらいで・・・」
「俺は、初めてだけどサムチョン(叔父さん)が、良く話をしてくれたし、初めてって感じがしない・・・」
子供たちそれぞれのテギョンに対する印象が吐露されて、ユソンが、むしろとミニョを見ている。
「コ・ミニョssiの方が、リンと似ていて驚いたというか・・・」
「そうそう、俺も思った!オーディションの時、こいつどっちだろうって真剣に悩んだもん・・・写真の人そっくりで・・・」
ユソンとジュンシンが、振り返ると帽子を被り直しているリンが、ふたりの視線に気付いて首を傾げている。
「ふっ、そうか、俺はお前達を指導する人間だからな!ジェルミは、憧れのA.N.Jellの人間か・・・」
「あっ、いえ、テギョンssiが違うとかじゃなくて・・・」
テギョンは、普通のおじさんで、ジェルミやミニョは芸能人みたいな説明になってしまった事にふたりとも慌てているが、クスッと笑ったテギョンは、良いさと言って、口元を押さえた。
「まぁ、どっちでも良い!とにかくジェルミにいつもの俺達のペースでドラムを叩いてもらう!それについてこれるのかどうかを見せてもらうぞ」
子供には、少し酷な課題であろうが、テギョンははっきりそう言うと、ジェルミを顎で促し、頷いたジェルミがドラムセットに向かって行った。
テギョンは、後ろを向くと、その場にいる全ての人を目視で確認して頷くと、楽器のすぐ前に用意されていた椅子に腰を降ろした。
「いつでも良いぞ!おまえたちのタイミングで始めてくれ!」
テギョンの言葉に子供たちは、顔を見合わせて頷きあった。
「ジェルミー良いよー!」
リンが、そう言うと、ああと言ったジェルミが、本番さながらにスティックを打ち鳴らして、子供バンドの初披露が始まった。

I Will promise you・・・・

リズムを刻むテギョンは、目を閉じて足を打ち鳴らしながらその手で膝を叩き音に耳を傾けている。
廻りで聞いている大人たちも、特にヒジュンソンベとユンギ、アン社長は同じ様に目を閉じリズムを刻んで聞き入っていた。
ミニョやチュンナム夫妻は、嬉しそうにステージを見つめている。

・・・・・I love foreverーー・・・・・

最後の音が結ばれた時、テギョンの瞳がゆっくり開けられ、唇に指を当てて、考え込んでいる。
静まりかえるホールに誰もが、黙ってテギョンの言葉を待っていた。
「アッパ・・・」
静寂を破ったのはリンで、首を傾げると、どうだったと聞いた。
「ああ」
テギョンは、リンに返事を返したが、まだ考え込むように唇に触れている。
「アッパ!!」
「煩い!少し黙れ!」
リンが、テギョンを呼ぶと今度はイラついた様な返事が返り、考え込んでいるテギョンは、今の演奏を反芻している様だった。
ぶつぶつ口の中で言葉を転がし、僅かに揺れる指先がリズムを刻んでいる。
暫く、そうした沈黙の中で誰もが、テギョンの言葉を固唾を呑んで待っていると、ニヤッと笑ったテギョンが立ち上がって手を打った。
「良いだろう!お前達の実力は判った!直す所も多々あるがな!半年もあるんだ!しっかり練習をしてもらうぞ!」
テギョンがそう言うと、笑顔を零した子供たちに向けて、拍手が起こった。
「良かったな!ファン・テギョン君に認めてもらえたぞ!」
ヒジュンソンベが、手を叩きながら前に出てくるとテギョンの横に立ってありがとうと握手を求めた。
「いえ、大体の実力が判っただけなので、まだまだこれから直させてもらいます」
握った手に照れたように笑っているテギョンは、恐縮した様に頭を下げた。
「ああ、構わん!ビシビシ指導してくれ!」
「ええ、うちもそうしてもらえると有難いですわ」
チュンナム夫妻が前に出てくると、ミヨンがそう言って、ね、と隣のチュンナムに同意を求めている。
「ええ、わたしには全く判りませんけど、妻と弟の指導があるので、あの子の為にも良い勉強をさせて貰えれば有難いです」
宜しくお願いしますとチュンナムが頭を下げると、子供達がそれぞれ大人達の前にやってきた。
「アッパ!ありがとう!!」
リンが、テギョンの膝にくっ付くと下を見下ろしたテギョンが、クスッと笑ってリンを抱き上げた。
「お前の耳はやっぱり、大したもんだな!」
リンの耳元で小さく囁くと、ヘヘヘと笑ったリンが、その頬に擦り寄った。
ユソンとジュンシンもそれぞれ、頭を撫でてもらって、照れたように笑っている。
「さーて、じゃぁ、テギョンのOKも出た事だし・・・今後の日程とかね・・・」
ユンギがポンと手を叩いて、紙を取り出した。
「基本は、僕の教室ね!テギョンは仕事があるし、指導すると言っても時間も限られる!そこは、追々スケジュール調整をするから・・・それと、ジュンシン!お前、今日から俺の家に下宿ね!」
ユンギがそう言って、下を見ると頷いたジュンシンが判ったと言った。
「下宿なのか!?」
テギョンが、不思議な顔で聞いた。
「うん!ヌナ達は、明後日アメリカに戻るんだ!こいつは、秋から向こうの音楽学校に行くことが決まってるの!バンドは期間限定だけど、テギョンの指導つきコピーバンドだから、こっちを優先的に遣りたいって本人の希望!オーディションも急遽帰国させたんだよねー」
テギョンに対して舌を出して見せたユンギは、ヘへと笑って、ソンベもそれで良いですかと聞いた。
「ああ、構わん!教室は、ミニョssiが、色んな話をしてくれるのでわたしも妻も楽しいからな」
突然、ヒジュンソンベの口からミニョの話が出た事に黙って聞いていたテギョンの表情がスッと変わった。
ギロッとミニョを一睨みして指を曲げた。
ジェルミと話していたミニョは、トコトコテギョンの隣に立つとチラッと確認したテギョンが、ミニョと顔を見合わせて頷き、それじゃぁと言った。
「改めて、お子さんをお預かりします!指導は、わたし、ファン・テギョンが遣らせていただきますので、宜しくお願いします」
一同を見渡して頭を下げた。
「ええ、宜しく」
「ああ、宜しく頼む」
「「お願いします!」」
「お願いしまーす!」
それぞれに言葉を交わして笑顔が飛び交った。
「じゃぁ、今日は解散だね」
ユンギがその場を閉める様な言葉をかけ、ああと言ったテギョンに皆も頷くと、それぞれ子供の手をひいて、帰り支度を始めたのだった。






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